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理由なんていくらでも

2010/12/10 Fri
m25



「―――ふふ…」

冷たい手で身体のラインを辿られると、冷たさ以上にくすぐったかった。
思わず零れてしまった笑気にグスタフの片眉がぴくりと跳ねるのを気配で感じながら、オズワルドは片手で口を押さえた。
嬌声を抑えるように見える艶っぽい仕草に見えるが、その実、隠すつもりのない笑気を強調しただけだ。
グスタフは上下する喉仏に犬歯を立て、しっかりと締められているベルトを性急に緩ませるとそのままスラックスごとフローリングへと落とす。
露になった下肢に手を滑らせ、長い指で力ない陰茎を包み込む。
未だ熱を持ってはいないものの、冷たさに反応してオズワルドの身体が僅かに跳ねた。
グスタフは、鋭利なまでの冷たさを伝えるように、捕らえた陰茎に摩擦を加え始めた。

「―――……、……は…」

さすがにダイレクトな刺激には抵抗できないのか、オズワルドの吐息に熱が篭る。
けれど、その瞳には理性が残り、冷静にグスタフの一挙一動を眺めている。
グスタフは何とか快楽に溺れさせようと丁寧にオズワルドの熱を高めていく。
しかし、当のオズワルドと言えば、クツクツと密やかな笑気を量産するだけで理性の瓦解は程遠い。
こうなってくると、意地でも悦楽の海へと堕としたくなる。
余裕ぶったポーカーフェイスを崩して、卒のない紳士ぶった裏にある本性を暴いて詰って屈服させたい。
他者を虐げたいという獰猛さはオロチ一族の種族性ではあるが、オズワルドに対するとそれが特に暴れだす。
一時は自らの上に立っていた人物を引き摺り下ろしたいのか、或いは人の身であるくせに人外たるグスタフを子供扱いする老獪さが神経を逆撫でするのかは定かではないが、少なくとも冷静な瞳の正気を壊したいという欲求に違いはない。
グスタフは片手でオズワルドの身体を押さえつけながら、静かに身を引いた。
その動きにオズワルドが訝しがるよりも早く、僅かに角度づいた陰茎を口腔へと招き入れた。

「なッ!?」

思わぬ事態に、オズワルドから驚愕の声が漏れる。
片手で押さえつけていた身体が上体を起こそうと暴れ、長い腕がグスタフの髪へと絡んだ。
そのまま力に任せて引き剥がそうとするより早く、口内の欲に舌腹を押し当て根元を指で引っかいた。
長い足が露骨に引きつり、絡んだ指は髪を掻き乱すだけに終わる。

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[Serene Bach 2.23R]