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Dawn chorus

2010/09/13 Mon
m25



!注意

グスゲニの初夜朝チュン話。
祭祀様が若干乙女かもしれません。


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グスタフは日が昇るより早く目を覚ました。
不明瞭な視界を幾度か瞬かせ、滲んできた涙で瞳を洗う。

「………?」

しかし、鮮明さを取り戻した視界が写す光景に、グスタフは眉を顰めた。
天井もカーテンの引いた窓も初めて見たものではないのに、何故か見慣れない。
疑問符を浮かべながら寝返りを打つと、ベッド下に脱ぎ散らかした衣服を見つけ、そこでグスタフの意識ははっきりと覚醒した。
瞬間的に呼吸を詰めて、跳ね回る心音を窘めるが記憶までに手が回らず、昨夜の情景を脳裏に甦らせる。
自分よりも遥かに上位である一族の導き手を押し倒し、その身体を欲のままに貪った。
あの冷たい肌を温め、零れる涙を啜り、鳴き声一つ逃さぬように唇を重ねた。
例えようのない背徳感に苛まれながら、昨夜のグスタフは高揚していた。
あの縦長の瞳孔が一心にグスタフを見詰めては悦楽に溶け、穏やかな低音は枯れるまで啼き声をあげた。
そして、まるで怯えるように声無く問うのだ。

後悔してはないか、と。

その媚態に、確かにあった後悔も背徳感も自責の念も全てが崩れ落ちた。
その中で唯一残った堪らない愛しさが胸を灼き、理性を飛ばして獣のように震える身体を味わった。
風を操る指がグスタフの背に爪痕を残し、少女のように恥じらってはグスタフを篭絡した。

「…愚か者め…」

グスタフは記憶の中の自分を詰ると熱を集め始めた頬を片手で抑えた。
ゲーニッツが望まない限り、昨夜の事を戯れにする気も忘れる気もないが、
どうにも決まりが悪いのは一線を踏み込んだ自覚があるからだ。
明確に引いてある線を自ら越えた。
最早、グスタフ自身にすら踏み誤ったのだと言い逃れすることは出来ない。
ゲーニッツが手を引いた以上にグスタフからも近付いたのだ。
今まで有能な部下であらんとしたグスタフにあるまじきことである。
例え許しが得られたとしても、部下で在り続けるなら踏み出すべきではなかった。
そう理解していながら、それでもなおゲーニッツの手を拒まなかった理由など考えるまでもない。
だから、後悔も苦悩もないのに決まりが悪いのだ。

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