恋娘―こむすめ―
2010/09/01 Wed
m25
!注意
グスタフと恋するドラゴン、ゲーニッツ→←グスタフ前提。
なんか全員別人臭凄まじいです。
ゲニ殺し娘ネタ含む。
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「おや、グスタフ・ミュンヒハウゼン殿ではないか」
人が行きかう大会の廊下で、フルネームを淀みなく呼ばれてグスタフは足を止めた。
次の試合が行われる会場へ足を進めていたグスタフは身体ごと向き直り、黒髪を揺らす。
視界に入ってきたのは、白い帽子にどこかの制服めいた衣装に身を包んだ桃色の髪をもつ少女だった。
声に聞き覚えがあったので、予想は出来ていたが、意外な人物に呼びとめられて僅かに瞳を見開いた。
「ドラゴン…」
確かめるように呟くのは本当の名前ではない。
だが、グスタフは少女の本当の名前など知らなかったし、少女も通称で呼ばれたことを気に留めなかった。
「次は貴様の試合だったな、楽しみにしているぞ」
「――…ああ、」
エメラルドを思わせる瞳を子猫のように細めながら、ふふんと鼻を鳴らしてエールを寄こしてくる。
実はグスタフはこの白き幻想種があまり得意ではなかった。
なにせ、グスタフの敬愛する上司ごと敵をブレスで薙ぎ払いまくった過去がある。
見た目は愛くるしい少女だが、大概外道で場合によってはゲーニッツだけ焼いたこともあった。
それでも、嫌悪感を抱ききれないのは、グスタフと同じで地球意思によって生みだされたものだと言う根本的な理由と、
ゲーニッツもゲーニッツで大人げない仕返しを度々繰り返している理性的な理由があるためだ。
しかも、この少女にはまるで悪気と云うものがなく、出来れば係わり合いになりたくない部類の相手だった。
けれど、今回この少女――ドラゴンと組んでいる己の上司を思えば、言葉を返さずにはいられない。
嫌悪感は抱けないが、ゲーニッツのこととなれば、嫌悪感を振りほどいて殺気すら抱けるのだ。
―――それに今回は、余り焼かれて居なかったので、釘を刺す意味合いも含んでいた。
「お前たちも勝ち進んでいるようだが、くれぐれも祭祀様に粗相を働かぬようにな」
「安置を懸命に探すゲーニッツ殿と言うのも見物だと思うが?」
「貴様…ッ、祭祀様を愚弄する気か…!」
「そう、怒るな。ゲーニッツ殿が貴様の夢(ロマン)だと言うなら気を付けよう」
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