エリスの館−WELCOME FAIRY HOUSE−
いやぁ、それにしても驚いたな。
何が驚いたって、あのエリスから招待されたんだぜ?
一体どーゆー風の吹き回しだろう。
なにか企んでるんじゃないか?って勘繰りたくもなっちまうぜ。
……もっとも、そんなことを口に出せば沙夜から『功司君、人の好意は素直に受け取っておくものだよぉ』って反論されちまうけどな。
現にさっきがそうだったし。
まぁ、俺も今回は素直に好意として受け取っておくことにするか。
インチキ妖精だとばかり思ってたが……うんうん。なかなかいいところもあるじゃないか。
……しっかし、なんだってこんな所にあるんだ?
人里離れた山奥にこんな大層なもんたてやがって。
中世の洋館じゃないか。これじゃまるで。
あいつが住むには分不相応すぎるぞ、まったく。
ひょっとして無人の館をいつのまにか自分のものにしてしまったとか?
……ありえるな。あいつならやりかねない。
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……ま、いっか。
深く詮索しないでおくことにしよう。
沙夜もここまで来るのにヘトヘトになっちまってるし。
俺も沙夜のように探検家のような重武装で来ればよかったって、ちょっと後悔してるけどよ。
さて、早いとこ中に入ってゆっくり休ませてもらうことにするか。
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