7月21日

 うだるような暑さだった。
 全身から汗が噴出してくる。
 とても不快だ。
 冷夏なんて嘘予報出した気象庁のやつ、殺してやろっかな……
 ボクは部屋の冷房をガンガンきかせながら時計を見た。
 間もなく午後10時。
 近所は寝静まりかえっている。
 母さんももう寝ていることだろう。
 さて……
 ボクは立ちあがると、夕鈴ちゃんの部屋へと向かった。
 今日はボクと夕鈴ちゃんにとっての記念すべき日だ。
 何故ならボクと夕鈴ちゃんが出会ってからちょうど1ヶ月目、そして夕鈴ちゃんの17歳の誕生日。
 コンコン
 ノックをして夕鈴ちゃんの部屋にはいる。
「やぁ、おはよう」
「……………………」
 相変わらず夕鈴ちゃんはつれない態度でボクを見ようともしなかった。
「何そんなに怒ってるの?」
「それ、本気で言ってるんですか?」
「ボクはいつだって本気だよ?夕鈴ちゃんのためならなんだってしてあげるよ」
「だったら、私を家に帰してください!」
「もう、それはダメだって何回も言ってるだろ?聞き分けのない娘はボク、キライだよ?」
「……………………」
 夕鈴ちゃんは黙りこくってしまう。
 ちょっと気まずい雰囲気。
 せっかくの記念日なのに、これじゃあいけないな。
「そうそう、夕鈴ちゃん、今日は何の日だか知ってる?」
「……………………」
「黙ってちゃわからないよ。それとも忘れちゃったのかな?」
「……………………」
「今日って、ボク達が初めて出会ってからちょうど1ヶ月目の記念日なんだよ。そして、夕鈴ちゃんの17歳の誕生日。おめでと、夕鈴ちゃん」
 ボクはニッコリ微笑んで夕鈴ちゃんに言った。
「!!」
 夕鈴ちゃんの表情が悲しみに彩られたものになっていく。
「そんなに悲しい顔しないでよ。ボクまで悲しくなっちゃうじゃないか。今日は、夕鈴ちゃんのためにプレゼントあげようと思ったのに」
「プレゼント、ですか?」
「そうだよ」
 怪訝そうな夕鈴ちゃんの表情を見て、ボクは一瞬戸惑ったけど、すぐに続けた。
「夕鈴ちゃんにどんなものあげよっかって悩んだけど、やっぱ思い出に残るようなものがいいよね」
「……それで、そのプレゼントとは?」
 夕鈴ちゃんが少し嬉しそうな表情を見せる。なんだかボクまで嬉しくなる。
 ボクは胸を張って応えた。
「もちろん、今夕鈴ちゃんが一番欲しいもの」
「そ、それじゃあ!!」
「そう、このボク自身だよ」
「!!」
「17歳って言えば大人の女性への階段だし、その第一歩をボクが踏み出させてあげるよ」
「イヤ、絶対イヤ!!誰か助けて!!」
 先程とは一転して、蒼ざめた表情の夕鈴ちゃんはベッドの上で暴れ出した。
 ガチャガチャと、手錠の金属音が部屋中に響きわたり、足をばたつかせる。
「ど、どうしたの夕鈴ちゃん?嬉しくないの?」
「ふざけないでください!誰があなたなんかと!!」
 バシッ!!
 夕鈴ちゃんの顔を3、4発平手打ちする。
「聞き分けのない娘はキライって言ったはずだよ?」
「ううっ……」
「大丈夫だよ。すぐにすむから」
 ボクは早速スカートとショーツを脱がした。
 夕鈴ちゃんはさほど抵抗しようとしない。
 よく見ると目の焦点も定まっていない。
 やっぱり緊張しているのかな?
 安心して。優しくしてあげるから。
 ボクはズボンを下ろすと、勃起しているペニスを夕鈴ちゃんの下腹部にあてがった。
「それじゃあ、夕鈴ちゃん、いくよ」
 ボクは緊張しながらそっとそっと、夕鈴ちゃんの中に入っていく。
「ひっ!!」
 小さな悲鳴。
 これ以上侵入させまいと、強く締め付けてくる。
 でもボクはお構いナシにどんどん進んでいった。
 やがて、何かに突き当たる。
「ちょっと痛いけど、我慢してね」
 ボクはそっと優しくささやくと、グッと腰に力をこめた。
 何かを突き破る感覚。
「いたあああああああああああああああああああああああっ!!」
 悲鳴をあげる夕鈴ちゃん。
 途端に締め付けも一層強くなる。まるで万力でしめられているようだ。
「夕鈴ちゃん、これでボク達はひとつになれたんだよ」
「ううううううううっ!!」
「嬉しいんだね?ボクも嬉しいよ」
 ボクは勢いよく腰を動かした。
「あぐうううううううううううううううっ!!」
 夕鈴ちゃんは苦しそうな表情を浮かべながら必死に痛みに耐えている。
「す、凄いよ夕鈴ちゃん。そんなにキツく締め付けたら、ボクもう、あああっ!!」
 どぴゅ、どぴゅ!
 夕鈴ちゃんの中に勢いよく精液が飛び出した。
「はぁ、はぁ……」
 ボクは快感に襲われ、夕鈴ちゃんの中からいきり立っているペニスを取り出す。
 その穴からは後を追うようにして真っ赤な鮮血が流れ出し、ベッドのシーツを朱色に染めていった。
「とってもよかったよ、夕鈴ちゃん」
 ボクは夕鈴ちゃんに笑顔を向けた。が、夕鈴ちゃんは気を失っているらしく目を閉じたままだった。
「夕鈴ちゃんもよかったんだね。ボクも嬉しいよ」
 ボクも満足しながらショーツとスカートをはかせると、ほっぺたにキスをして部屋を出た。
 儀式は完了した。
 夕鈴ちゃんとひとつになれた今日という日は、ボク達にとって特別の日となることは間違いない。


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