朝ご飯を食べていると、なんだかいつもと違うことに気がついた。
よく茶碗を見ると、いつも使っているやつではない。
「おい、ババア」
ボクは母さんを睨みつけた。
「な、なぁにボクちゃん?」
明らかにいつもと様子が違う。
「俺のご飯茶碗、どうした?」
「え?ぼ、ボクちゃんのご飯茶碗?ちゃんとあるじゃない」
「嘘つけっ!!」
バン!
ボクは思いっきりテーブルを叩いた。
「ホントのこと言えよ。ボクの茶碗どうしたんだ?あん?」
「ご、ごめんなさい!」
母さんは涙を流しながら土下座をした。
「ボクちゃんの茶碗洗っている時に割っちゃって……ごめんなさい!」
「ちっ、相変わらず役立たねえババアだぜ」
ボクはペッと唾を床に吐きつけると、さっさと二階に戻っていった。
夕鈴ちゃん眠ってるけど、そばにいるだけでいいや。