なんだか部屋の中が臭い。
充分換気をしているはずなのになんでだろう?
……あっ、そっか。
夕鈴ちゃんをお風呂に入れてあげるのを忘れていたんだった。
でも、一階のお風呂に連れていくわけにもいかないし……
体をふいてあげるくらいだったらできるかな?
そうだよね。夕鈴ちゃんもきっとそうして欲しいはずだし。
ボクは早速台所から蒸しタオルを持ってきた。
「お待たせ夕鈴ちゃん」
「……………………」
相変わらず冷たい眼差しで夕鈴ちゃんはボクを睨む。
「ははは。つれないなぁ」
ボクは笑いながら夕鈴ちゃんの服を脱がしにかかった。
「な、何をするんですか!?やめてください!!」
「大丈夫。ただ体を拭いてあげるだけだから」
「イヤ、イヤァァァッ!!」
手錠でベッドに繋がれてる夕鈴ちゃんは、何故か必死に抵抗する。
「暴れるんじゃねえ!!」
ボクはついカッとなって夕鈴ちゃんの首を絞めた。
「ううっ……」
夕鈴ちゃんは苦しそうにうめき、そのうち動かなくなってしまった。
「ゆ、夕鈴ちゃん!?」
ボクは慌てて、夕鈴ちゃんの胸に耳を当ててみる。
ドクン、ドクン……
かすかに聞える心音。
「よかったぁ……」
僕はホッと胸をなでおろして夕鈴ちゃんを見た。
そうだよね。やっぱりいきなり裸になるのは恥ずかしいよね。
ボクは優しく夕鈴ちゃんの髪の毛だけを拭いてあげた。