鮮やかな夕焼けが空一面に広がる中、ボクはあの公園に向かった。
彼女、今日はいるといいな……
そんな淡い期待を抱きながら。
そして、いつものように少女はブランコに揺られながら俯いていた。
今日はいてくれたんだね……
ボクはホッとした。
少女の姿が見られるだけで幸せだった。
でもやっぱり、哀しい顔はみたくない。
いつも笑顔でいてほしい。
公園には少女のほかに誰もいなかった。
昨日みたいに会えなくなるのはイヤだ。
そこでボクは、少女の背後に近づいて手に持っていたクロロホルムを染み込ませたハンカチを使って、少女の口と鼻を塞いだ。
少女は一瞬抵抗するそぶりを見せたけど、すぐに気を失った。
もう大丈夫。
ボクがキミを守ってあげるよ。
ボクは少女の体を抱きかかえると、そのまま家に帰った。