第8話
古代の秘薬

 とても静かな夜だった。
 静寂と闇に包まれた空間。
 窓からうっすらと月明かりが差し込む。
 そして、そのほのかな柔らかい光が、うっすらとベッドに横たわる少女を照らし出す。
 ほんのり上気させた頬。
 色っぽく着崩れたパジャマが、呼吸するたびに上下に揺れる。
 時折漏れる甘美の吐息。
 そのどれもが、俺の本能を刺激する。
「つばめ……」
 俺はその名前を口にした。
 鼓動が高鳴る。
 抑えきれない衝動。
 心の奥底から溢れ出す想い。
 どれもこれも、新鮮だ。
「慎一さん……」
 つばめも、恥ずかしそうに俺の名前を呼ぶ。
 少し困っているような、恥ずかしさに耐えているような視線。
 とてもかわいらしい。
「慎一さん……私……私……!!」
「好きだよ、つばめ」
「……はい!!」
 つばめは瞳に涙を浮かべながら大きく頷く。
 つばめ……俺……!!
 俺はそのままつばめに覆いかぶさり……


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