6.就寝前I

 温泉から出た二人は、部屋へと戻ってきた。

 布団が二組敷かれてあり、既にいつでも眠れる状態だ。

「ふわぁ……まったく酷い目にあった」

「あら?その割にはとても気持ち良さそうだったじゃない?」

「そ、それはその……と、とにかく、ボクもう寝るから!!」

 シェラは頬を真っ赤に染めながら布団の中に入ろうとした。

「まぁ、待ちなさいよ」

 その動作をイリスが静止する。

「もう寝るつもり?」

「そうだけど……どうしてさ?」

「夜はまだこれからなのよ?そんなに早く寝てどうするつもりなのよ?」

「だって……そんなに遅く起きてて、何かやることあるの?」

「もちろん、ナニをするに決まってるじゃない」

「えっ!?」

「じゃーん」

 イリスは自分の旅行鞄の中から、ペニスバンドを取り出した。

「ど、どうしたのそれ?」

 シェラは突然出現したモノに目を丸くする。

「決まってるじゃない。せっかくの旅行なんだから、これくらい用意しておかなくっちゃ」

「これくらいって……まさか!!」

「そっ。あんたに使うのよ、シェラ」

「い、イヤだよ、ボク!!そんなの挿れられるなんて!!」

「あーら?あんたがイヤでも、あたしが無理やり犯しちゃうから関係ないわよ?」

「ううっ……」

 シェラは恨めしそうにイリスを見る。

 イリスは悪戯っぽく笑ったまま、浴衣を脱いでペニスバンドを装着した。

「さぁ、舐めなさい。じゃなきゃあんたが痛い思いをすることになるんだから」

「……わかったよぅ……」

 シェラも浴衣を脱いで裸になると、おそるおそるイリスの装着したペニスバンドの先端を口の中へと含む。

「何でボクがこんなこと……」

「もちろん、かわいいからに決まってるじゃない」

「こんなことされるなら、少しくらい不細工の方がよかったよ」

「いいじゃないの。滅多に体験できることじゃないんだし」

「こんなこと、体験なんかしたくないもん」

「それにほら、『シェラ』と『フェラ』。発音が似てるじゃないの」

「それは、こじつけだよ」

「ほらほら、下のほうもちゃんと濡らしておかないと」

「う、うん」

 シェラは自らの股間に手を伸ばすと、ゆっくりと愛撫を始めた。

「ん……んふぅ……ふはぁ……」

 チュパチュパ

 クチュクチュ

 上と下の口から発せられる官能的な音が、不思議なハーモニーを奏でる。

「ほらシェラ。もういいわよ」

「う、うん……」

 シェラは顔を赤く染めながら、名残惜しそうにその行為をやめた。

 ペニスバンドはシェラの唾液によって艶やかに濡れており、また彼女の股間も愛液によってぐっしょり濡れていた。



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