「っっ、なにを」
「黙って幸鷹、舌を噛むよ?」
無理矢理に割り込む舌先を、噛み千切ってやろうかと思う。
いつだってそうだ、この男は。
我が儘で強引で‥‥そのくせ妙な所に聡い。
「からかったりしないよ。誘いたかったのだろう?」
「誰がっ」
「心当たりがないのならば、伊予の海で御祓はやめたまえ。私以外の輩に肌を見せる必要など無いだろう」
「貴様に見せる必要こそない」
「おや、見せたくないと?」
「当然だ!」
「それでは私は目を閉じたまま、この手で君を暴くとしよう」
「な‥‥‥‥」
何を言うっっっっ。
「赤くなってる」
「なってないっ」
「目を閉じていてもわかるよ。‥‥いや、むしろ目を閉じていた方が解ることもある」
「‥‥っ?」
「知りたいの?」
「言ってみればいい」
「知りたいなら、一つだけ本当のことを言って?」
「本当の‥‥?」
「私を、愛していると」