アニメイト行ったら、ロイさんのフィギュアが発売されるようで(リアルアクションヒーローズとかいうシリーズの)、そんな感じのがアメストリスで発売されたら、という妄想(?)ネタのハボロイです。
タイトルつけられたら、ちゃんとアップするかも。 考えたけどつけられなかった……。
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ハボックは慎重な手つきで、それを箱から取り出した。机の上に乗せ、じっと見つめて、うへへ、ともぐへへ、とも聞こえる怪しい声で笑った。
本当に精巧に出来ている、とハボックは表面に触れながら思う。つい最近発売されたそれは、シリーズの中でも一番人気だった。ハボックが発売を知って予約を、と思ったときにはとっくに予約で完売の有様。発売後もやっぱりどこへ行っても売り切れで、次の入荷も未定のひとことばかり。それなのに予約が大量に入っていて困っている、と店主に嘆かれたのは一店舗だけではなかった。
そんな中、本当に偶然。たまたま訪れた、郊外の小さな店で。金が足りずにキャンセルとなった、その現場にハボックは居合わせたのだった。本来ならば予約者のうち一番最初に名を連ねている人間の物になるべきだろうのに、ハボックが「それ売ってもらえませんかッ!」と叫んだところ、OKが出た。
かくしてハボックが、喉から手が出るほど欲しがったそれは、現在ハボックの目の前の机の上に鎮座している、のである。
「んー、やっぱすげーなー」
何しろリアルだ。普段こういったものに興味は一切ないので、比較することはできないけれど、精巧に出来ているとしか見えなかった。
ハボックはそっと手を伸ばし、軽く触れる。その部分は本物を使っているのか、ハボックが良く知る手触りそのものだった。本当にどこまでも拘って作っているらしい。ハボックはひとり静かに頷いた。
「何をしてるんだ、ハボック」
不意に掛けられた声に、ハボックは飛び上がらんばかりに驚いた。いや、実際少し飛び上がっていたかもしれない。それぐらい驚いたからだ。驚いて、一瞬硬直して、それから机の上のそれをどうにかしなくては、と慌てふためく。
「何を隠そうとしている?」
だがそれを、ロイが見逃すはずはない。真後ろから声を掛けられていたのだから、見えたはずはないのだが、ハボックがあまりに挙動不審にしたので即バレたのだろう。ロイは鋭い男だから。
「や、あの、別に、何も」 「ふうん。怪しいな、この私に隠れて何をコソコソと」 「え、えっと、本当に何でも」 「どけ、ハボック」 「ッ」
何かを隠そうとしている、というところを見られてしまったのは確実な上に、机の上のそれは大きさ的にちょっと引き出しに隠す、というわけにも行かず。ハボックは結局のところ、泣く泣く立ち上がって机の上のそれをロイの視線に晒すことにした。間違いなく叱られる、そう思いながら。
「……ハボック」
呼ぶ声が低い。ハボックはびくりと身を震わせた。
「なんだ、これは」 「……アメストリス国軍フィギュアシリーズ、焔の錬金術師ロイ・マスタング大佐、です」
腹を括ってハボックは、正直に答えた。この国軍フィギュアシリーズは半年ほど前から発売され始めたシリーズで、もちろん第一弾は大総統キング・ブラッドレイであった。それから軍部でも有名な士官を中心に何点かが発売されていて、その最新作がこのロイのフィギュアなのだった。
ロイは軍上層部では最年少である上に国家錬金術師としての活躍も華々しく、多くの女性を虜にする美貌もあってか、このフィギュアは飛ぶような勢いで売れているのだという。作りも酷く精巧で身に纏う軍服は、ハボックも着ている本物のそれと全く手触りが違わない。腕や脚は可動パーツになっており、さまざまなポーズをとらせることが出来る上、腕に関しては替えパーツもついているので発火布の手袋で焔の錬成をしているロイ、なんてものまで再現できるときた。
「ちょ! 大佐、やめて、燃やさないでッ!」 「それで何をするつもりだった、ハボック少尉。先ほどからずっと見ていたが、ぐふふとか、うへへ的な笑いをしていたろうがっ!」 「げ、そこから見てたんスか!」 「問答無用! 燃やす!」 「いやー! 勘弁してください! 俺の一万八千センズが!!」
叫ぶハボックに、ロイは呆れたような目を向けてきた。たかだかこんな人形に、普段からやれ安月給だ金がないと騒いでおきながら、それだけの金額を費やすことの意味がわからないとでも言うように。
「ほう。そんなものに、それだけの金を費やせるほど、お前は金持ちだったのか? 普段からやれ、金がない金がないと騒いでいるくせに」 「だ、だって、他のはともかく、これは別です! あんただから、つい……」
本音を告げるとロイは、ニッっと些か意地悪そうな、それでいて酷く綺麗な笑みを浮かべた。そしてこういい放った。
「ふうん。お前は本物より、そんな偽物の人形の方がいいんだな。知らなかった」 「え、ちょ、そんなことあるわけないでしょうっ!」 「いつも傍にいて、毎日の用に抱き合っているのに、物足りないとでも?」
すっとネコみたいな仕草で摺りよってきたロイに手を伸ばそうとすると、ギリギリのところでするりと交わされてしまう。ハボックは泣きそうな顔で、ロイを見る。
「た、大佐……」 「本物の方がいいだろう? なあ、ハボック。だからそんな偽物じゃなくて、本物の私を見ろ。抱き締めて、キスをしてくれ」
言いながら胸元に飛び込んできた愛しい人を、ハボックはぎゅっと抱き締めた。そして求められるままに、優しいだけじゃないキスをした。
ハボックが手に入れたそのフィギュアは、後日どうしても欲しいのにお金がなくて買えなかったという、かわいらしい少女のものとなった。本物のロイ・マスタングのサイン入り、といううらやましいプレミア付きで。
END
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フィギュアの仕様については、半分ぐらい適当です。 でも腕(もしくは手首)の付け替えはできるっぽい ですよ。値段もちょっと高めにしてみました(笑)
面白いな〜と思うけど17000円とか出して、しかも 30センチとかあるフィギュアは買えません。置く場所もないしね。
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