何か頑張ったけどこれが限界でした
どうしても書きたいネタがあって久々に文章に挑戦して玉砕したのですが
書かなきゃうまくなるわけねぇ!ってことで晒してみますよ…
羞恥プレイ上等だゴルァ!ってね!

一度は書いてみたい「月が綺麗ですね」ネタです。
なんとなーく雰囲気だけでも察してやってください…(土下座)

見てやってもいいぜ!っていう天使さまは↓続きからどぞ(恥ずかしいので畳んでます)



宿屋に泊まった時、まずククールは本棚を見る。
その土地の民話や伝記、宿屋によって並んでいる本が違うらしい。
暇を潰すのに丁度いいと、ククールはよく本を読んでは
面白かった話を僕に聞かせてくれる。

「お前もたまにはちゃんと読んでみろよ。」
と何度か言われたけど、僕はあまり本を読むのが得意ではなくて
曖昧に返事をしていたらとうとう諦めた(らしい)





何日か野宿を繰り返してようやくたどり着いた街の宿には
質素な造りの部屋に釣り合わない大きな本棚が2つ置いてあり
そこには、今まで見たことがない様な珍しい本があった。
ククールは何冊か手に取ると、置いた荷物もそのままに
ベッドに腰掛け読み始める。

「ちょっと道具屋に行ってくるね」
多分聞いていないだろうけど、一応声だけ掛けて部屋をでた。
今日はどんな話が聞けるのか楽しみにしつつ
街の中ほどにある道具屋へ向かった。


道具屋で買い物を済ませ、陛下と姫の待つ馬小屋へ寄る。
陛下と話し込んでいるうちにすっかり日が落ちて、辺りは暗くなっていた。

そろそろ戻ろうと思ったところへ
「おっさん!酒を持ってきたでガス!」
両手に酒を抱えたヤンガスが小屋へ飛び込むように入ってきた。
「おお!でかした!中々気が利くではないか!」
「アニキも一緒に…と言いたいところでガスが、何かククールの野郎が
アニキに用があるみたいで外で待ってるでガス」

「え?うんわかった…では、失礼いたします」
用事ってなんだろう?

「あとはアッシに任せておいてくだせぇ」
「ありがとう…でもあまり飲み過ぎないようにね」
この場はヤンガスに任せ、小屋の外へ一歩踏み出すと
澄みきった夜空にくっきりと浮かぶ大きな月が見えた。


「随分遅かったな」
ぽんと頭に手を置かれ、振り返る。
「ククールどうしたの?」
「いや…たまにはエイト君と散歩するのもいいかなぁって思ってさ」
「…それだけ?何か用があったんじゃないの?」
「別にねぇよ…ほら、お前の事だから飯食ってねぇんだろ?早く戻るぞ」
「うん」
ククールは僕の手を握ると、少し早足で歩きだした。


暫く無言のまま、手を引かれるままに月明かりの下を二人で歩く。
確かにこうやって二人だけで歩くのも、悪くはないと思う。

「ククール、月が綺麗だね」
「ちょ…っ」
いつもより大きめの月がとてもきれいで思わずでた言葉に
なぜかククールが驚いた。
「どうしたの?」
「んだよ…お前あの本読んでたのか」
「本?何それ」
「…なんでもない!忘れろ!」
「ククールさっきから変だよ?どうしたの?」
「いいから!ほら!俺も飯食ってねぇんだよ」
そう言って、僕の手をさっきよりも強く引く様に走り出す。
そこから僕たちは宿まで全力疾走に近い形で戻ると
とうとう一言も口をきかないまま、朝を迎えた。



「ねぇ、昨日読んだ本にすっごく素敵な話が載ってたの」
ゼシカが嬉しそうに僕に話しかける。
「どんな話?」
「ある国の文豪がね、異国の言葉で『愛してる』っていうのを
『月が綺麗ですね』って訳したっていう話。何か素敵じゃない?そういうの」

それって…もしかして…

「昨日ククールが本読んでて、何読んでるのかなー?って思ったの
で、戻した本読んだらその話が載ってて…あいつもたまにはまともな本読むのねぇ」

そこから先のゼシカの話は覚えていない。
だからあのとき、ククールの様子が変だったのか とか
遠回しだけどそういう事言っちゃったんだ とか
とにかく色んな事が頭を駆け巡ってきて
僕はしばらく、月とククールをまともに見ることができなかった。
| 萌え語り | 23:44 | comments (0) | trackback (0) |
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