この試合を観ようと思ったきっかけは、友人がエクアドル代表好きで（今は移籍してしまいましたが）好き選手の居るリガ・デ・キトを応援しておられたからです。今回コパ・リベルタドーレスでキトがエクアドルのクラブとして史上初の優勝をして、クラブＷ杯に来ることになりました。で、わたしもエクアドル代表好きだし、彼女が観るなら観るかな～、と軽い気持ちでお付き合いしたら、大ハマリしてしまいました…。
会場は生憎の冷たい雨でしたが、３万人以上お客さんが入ってくれて何だか感動しました。アルゼンチンやブラジル代表じゃなくても観に来てくれるんだなあって。それにしても雨も風も試合中が一番酷かったんですよ(笑)。びしょ濡れで震えながら試合観て、試合終わったら雨上がってるんだもんなあ…(笑)。
そして厳しい条件の中ですが、とんだラテンな試合となりました。いや、パチューカ（メキシコ代表）は公用語がスペイン語、キト（エクアドル代表）も公用語がスペイン語、そして審判団はスペインセット。審判がスペイン人！ネタ試合となる条件が揃いましたね。
今回クラブＷ杯は全ての試合、一番安いカテ４で取りました。もちろんゴール裏です。でもこの試合の席、適度に角度のついた、見晴らしのいい良い席だったんですよ。ゴール裏としてはキト側ですが、コイントスの結果ピッチが入れ替わって、前半にキトが攻める側となりました。でもこれが試合展開的にとてもラッキーな側となって、この試合の２ゴールともこちら側だったんですよね。
前半はキトの攻撃の良さが目立ちました。アップから注目していたマンソが中心になって、トップのビエレルと両ウイングにパスをさばいて攻撃を仕掛けます。で、前半早々にビエレルがゴール。なんか事故みたいなゴールでしたが…(笑)。でも２点目のＦＫは素晴らしかった。マンソ君が仕切りに仕切り、誰もがマンソが蹴ると思っていたら壁の中から左ウイングのルイスが蹴ったー！ゴール。いやあ、これは捕れないですよ。
とにかくマンソのパスが通る通る。ビエレルからはいい人さが伝わって来る(笑)。両ウイングがまた面白くてですね、右ウイングのレアスコは友人が代表選手だと後で思い出したのですが、とても足が速い。そして左ウイングのルイス・ボラーニョスが、いい飛び出しをするんだけど最後のクロスが駄目でですね…。クロスの駄目なウイング…。クロスの駄目なサイドバックより酷いじゃん！誰とは言わないけど！我々は彼をへたれルイスと呼ぶことにしました。
でね、キトがとんだネタチームで、これがどう見ても４つのチームの集合体なんですよ。
＜攻撃チーム＞7、13、16、21
＜中盤チーム＞8、15
＜守備チーム＞2、3、14、23
＜キーパー＞1
と分かれ、そして彼らのパラメータは
＜攻撃チーム＞強い
＜中盤チーム＞空気
＜守備チーム＞ものすごく強い
＜キーパー＞ネタ
となります。とにかく前線と最終ラインだけでサッカーしていて中盤がなく、最終ラインはクリアと言っても大きく蹴り出すだけ。普通だったらこんなチーム嫌いになります。今季のミランとか言わないけど…。でも何故かキトは面白いんですよ…！
前半は目の前のゴールで起きていることは良く分かりましたが、反対側のゴール裏は遠過ぎて何が起こっているのか分かりませんでした。キトのピンチが４度くらいは訪れたことが分かり、何故かゴールにならなかったことも分かったのですが、前半はそれを運だと思ってたんですよ。そしたら後半奴らの守備を目の前で見たらこれがおそろしく強くてですね…。
後半はとにかくパチューカが攻め続けたんですが、キトの最終ライン４人がとにかく凄かった。一人抜かれても慌てない。必ず誰かがカバーに来る。で、キーパーですがシュートに恐ろしく強い。でも捕った後ボールこぼしたりする(笑)。。さらにゴールキックが蹴っても蹴っても左に外れる。ついにはキーパーを押し退けてディフェンスの選手がゴールキックを蹴るように(笑)。このキーパーの守備チームからの軽視されっぷりときたら素晴らしかったです。だってキーパーがボールキャッチしようとしたら目の前にディフェンスが割り込んでクリアしたりしたんですよ(笑)。固まるキーパー。彼は普段からディフェンスラインの４人に帽子隠されたりいろいろいじられているに違いないです(笑)。後に彼は2002Ｗ杯の時のエクアドル代表キーパーだったことを知りました。当時からネタだって言われてたみたいですよ…(笑)。
そして審判もネタでした。だって人が倒れたら必ず笛吹くんですよ。全ての接触プレーを近くで見られた訳じゃないのでそれがどの程度の当たりだったかは分からないのですが、それにしても全部吹かなくてもいいだろう…。
なんか…。パチューカも気の毒に…。って試合でした。パチューカは中盤が良くてボールも回ってたんですが、最後のところで決定力の差が出たのかなと思います。