文字打ちリハビリ中。
お題を借りて、短文に挑戦。
DF団長中編トリップ夢のエンディング後の夜はたぶんこんな感じ。
お題の総称を見たとおりエロなので、苦手な人は見ないように。
年齢制限をするほどのことはしてないです。
● 晒す身体、晒される身体
まな板の上の鯉、という言葉がこれほど似合う光景はないだろう。
寝台の上で羞恥からきゅっと強く瞳を閉じ頬を薔薇色に染めて震える娘。
この様子から察するに、おそらくは―――ほぼ確実に―――処女。
つまり、今だ男を知らぬ乙女が、彼の腕の下で震えていた。
「……手をどけろ」
服を脱がされ、身を包む布といえば下半身を僅かに隠す小さな下着一枚となった状態で、NoNameは身を縮ませて胸を隠す。
華奢な身体に実った見事な果実は、NoNameの細腕に押しつぶされて窮屈そうに息づいていた。
「は、恥かしいです……」
だから隠したままでいたい。
そう瞳を閉じたまま訴えるNoNameに、イグラシオは苦笑を洩らした。
「これからもっと恥かしいことをするのだがな」
「それは、そうですけど……」
されるがままに服を脱がされながらも言い淀み、男の視線から胸を隠すことを止めないNoNameの腕にイグラシオはそっと手を伸ばす。
「……あ」
一瞬の抵抗の後、導かれるままに開かれた両腕から白い双丘が零れ落ちた。
先の行為によりツンと上を向いた朱鷺色の突起が、白い丘の頂で自己主張している。
あらわになった双丘をもう一度可愛がりたい気はしたが、それは後で存分に楽しむことにする。
今は甘いつぼみを貪るよりも、なによりも――――――
一刻も早く収まるべき処へと、収まるモノを収めたかった。
胸を隠す手を組み解かれ、手持ち無沙汰になったNoNameの腕は宙を彷徨い、やがてシーツを掴む。何度も落ち着きなくシーツをかき集め、細かく動くことで己の中の羞恥心を誤魔化しているようだった。
イグラシオが身を包む最後の一枚に手をかけると、羞恥の限界に達したのかNoNameは小さな悲鳴を上げる。
「あ、あの……」
「今更ダメと言っても、聞けないな」
そもそも、今夜彼女を寝台に横たえるまで、彼がどんなに『こらえて』来たのかを、NoNameに知らしめてやりたい気もする。
自分がどれだけ彼女に欲望を覚え、それを押さえつけてきたのかを。
「いえ、そうじゃ、なくて……」
恥じらいながらも薄っすらと目を開き、何事かを訴えようとするNoNameに、イグラシオは己の分身がズボンを突き破らんがごとく張り詰め、硬く充血していくのがわかる。こちらの準備だけならば、すでに完了していた。あとは間違いなく初めてであろうNoNameのため、十二分に進入路を慣らして慣らして解きほぐしてから行為に至りたかったのだが、イグラシオにも我慢の限度がある。早急に分身を取り出して自由にしてやらねば、先走るものでズボンを汚してしまいそうだった。
「……なんだ?」
手間隙かけて慎重にコトを進めているというのに、これ以上まだ何か要求があるのか、とやや不機嫌気味にイグラシオはNoNameを見下ろす。
その視線を受けて一瞬だけビクリと震えたNoNameは、恐るおそる口を開いた。
「わ、わたしだけ裸なのは、ズルイです……」
「裸?」
いったい何を言っているのか――――――? と一瞬だけ瞬き、気が付く。
確かにNoNameの言うように、彼女の肌に触れ、服を脱がせることばかりに夢中になり、自分はまだ上着を着ていた。
これではズボンの前が窮屈になるのも当然だ。
強くシーツを握り締めていた手を解き、困惑する。
手の置き場がわからない。
かといって、外気に晒されたままの胸を『恥かしい』と隠せば、『もっと恥かしいことをする』とまたからかわれる。
時間としてはほんの少し。
NoNameとしては散々悩んだ末、両手をお腹の上で組んだ。
落ち着かない。
自分の上に馬乗りになり、上着のボタンを外している男を見上げる。
一つ、また一つとボタンが外される度あらわになる浅黒く逞しい胸板に、目のやり場に困って視線を下げれば――――――通常では考えられない形にズボンの前が膨らんでいた。
それが差す意味を悟り、NoNameは頬を上気させて視線を上に移動させる。
直接的過ぎる膨らみに好奇心が刺激されないわけではないが、偉丈夫のストリップなどそう見れる物ではなかったし、なにより『その一点』を凝視するのもどうかと思った。
結果として――――――チラチラと視線を上下させるNoNameの上で、イグラシオは上体にまとった服を脱ぐ。
騎士という職業がらか、大小さまざまな傷跡の残る逞しい身体にNoNameが目を奪われていると、イグラシオは下帯に手を伸ばす。
しゅるしゅると続いた衣擦れの音を追い、NoNameが視線を下げると――――――
ひょっこりと異形の『キノコ』が姿を現した。
配布元:Abandon
お題としては3番目のタイトル。