最初は、母の思いつき。
雨水をためて、庭や畑にまこう。
これで水道代節約★
そして弊害が起こる。
ためられた雨水に湧くボウフラと蚊の大量発生。
そして母はこういった。
田んぼのタニシを入れとけば、ボウフラ食べるら★
※田んぼ=散歩の範囲にあるもの。他人の土地。
さらに母はこう言った。
金魚もボウフラ食べるよね★
※金魚5匹『お買い上げ』
水草も入れなきゃ★
ペットショップで買うと高いからダメ。
妹のトコからもってくればタダ★
※後日、父が母の妹の元へ水草強奪に。
母の妹曰く、『うちだって買ってきたのに……』
ご愁傷様です。
こんな姉をもったのが、あなたの不幸です。
そんなこんなで数週間。
5匹いた金魚が3匹死亡。
母はノタマウ。
なんで? ちゃんとした金魚鉢じゃないから?
※ボウフラ食べるら、で餌をあげないからだと思います。
あと、水も変えないし。
この時点で、あと2匹死ねば母の思いつきも終わりか、と気にも留めないで居たのですが……ある日玄関先にデーンと巨大水槽の一式が。
あまりにデカイ。
どちらかと言えばちょい貧乏の我が家には不釣合いなでかさ。
我が家のお風呂の半分はありそうなでかさ。
どう考えても金魚2匹にはデカイ。
母曰く。
金魚鉢探してたんだけど、金魚鉢がなかった。
だったらガラス製の水槽がいいね、って見てるうちにこれがよくなった★
まあ、よし。
金魚は私の所有物じゃない。
世話をするのは私じゃない、と水槽の存在を無視すること10日ぐらい。
一向に組み立てられない水槽。
母曰く。
組み立て方がわかんないんだもんっ!
おとーさんが作ってくれないんだもんっ!
ようやく鬱陶しくなってきたので、ツッコミを入れる。
なんでこんなデカイの買ってきたんだ、アホ、と。
母曰く。
おとーさんがコレがいいっ! って言ったんだもん★
……父に罪を擦り付けやがった(爆)
父に事実確認。
父曰く。
小さいよりは、大きい方が……
似たもの夫婦め。
もう少し分不相応な物を選べや。
水槽一式が放置され続けることさらに数日。
母曰く。
玄関に置こうと思ったら、置いちゃダメって説明書に……
一応、説明書は読んだ模様。
非常に珍しい。
結局、私が運転させられて下駄箱補強にブロック? 買いに。
これは素直に賞賛しておく。
少し弄って、靴の収納スペースが増えた感じ。
その後、水槽は補強されても玄関先に放置され続ける。
あまりに水槽が不憫になったので、結局私が組み立てる。
取扱説明書曰く。
水は2週間に一度入れ替えてね★
浄化の石も、時々入れ替えてね★
フィルターは月に一度変えてね★
あ、砂は年単位でいいから入れ替えてね★
水を循環させるのに一生電気代がかかるよ★
水道水いれるなら、カルキ抜きの中和剤入れてね★
――――――これの原点は『雨水ためて水道代節約、エコエコ★』です(笑)
なんだ、このお金が延々かかる『エコ』は。
+水草代、餌代、砂代……。
母の思いつきは、ろくなことにならんな。
■結局
水槽の組み立てのほかに、砂を洗って敷き詰める。水草を入れる等のセットまで私がすることになった。
なんなんだ、これ。
結局、尻を拭うのは私か? 私なのか?
水槽可愛いね、綺麗だね。
どんな魚いれようか、水草は……ときゃっきゃ、うふふ★とした後に、ちょっと冷静になって水槽並んでいる棚の角を見れば、小さな金魚鉢が売っていたんですが。
ってか、金魚鉢ならこんな手間も、後々の散財も少なくてすんだんだけどなぁ……。
まあ、私の親だし。
仕方がない。
や、砂を洗ったら父が砂を水槽に入れようとした。
けど、丁重に断ったのは私。
だって、父に任せたら水の入った水槽にバケツからガガガーって砂を流しいれて大惨事になるのは解りきってるし。
手間をかけて丁寧に。
入れ終わった後に回りを拭く、までやってくれるなら任せるんですが。
それはない。
きっとない。
たぶんない。
絶対にない。
でっかい水槽を買っただけで満足って、迷惑だから辞めてくれ。
あと、あれだ。
絶対、母は妹んちの水槽が羨ましくての犯行。
――――――そういえば、父もある日突然小学校時代の友人の家いって、目白だかなんかの鳥を貰ってきたな。
いきなり来て、鳥を持っていかれたご友人様には同情を禁じえぬ。
ってか、嫌な家系だ。
や、うちの親だけか? ここまでジャイアニズムなのは。
いや、でも方向性は違うけど、母の妹もなかなかジャイアニズム。
父の親戚もなかなかのジャイアニズム。
……嫌な家系だ。
ってことは、わたしもなのか。
気をつけよう。