〜*〜 Eternal Lover 〜*〜



私は正樹に肩を抱かれながら、彼のマンションまで帰ってきた。

玄関を上がった途端に、体を強く抱きしめられてそのまま唇を奪われる。



「んっ…まさっ…き……」


苦しいほどの激しいキスに、私は僅かに開く隙間から空気を吸い、彼の名を呼ぶ。


「昨日、一晩死ぬ思いで我慢したんだ…もう、我慢は出来ない。これが俺の沙代子に対する気持ちだから…大人しく受け取ってよ」

「んっ…ふぁっ…正…樹…」


再び激しく浴びせられる正樹からのキスの嵐。

熱いくらいに感じる正樹からの想い。

角度が変わる度、舌が絡み合う度に私の体をも熱くしていく。

私も正樹に負けないくらいの気持ちを込めて、彼にキスを返す。

部屋にはお互いの唇を吸い合う音と、私の口から漏れる甘い声が響き渡る。

正樹はキスを繰り返しながら、私の体を抱き上げるとそのまま部屋の奥まで進んで行く。


「もう…誰にも遠慮する事ないよな?だから、今日は思い切り沙代子を抱かせて?あの日…あまり聞けなかったお前の可愛い声も聞きたい」

「正樹…」


あまりにもストレートな正樹からの言葉に、思わず頬を赤らめてしまう。


……すごく恥ずかしいんだけど。


「あの…正樹って、そういう照れちゃうような言葉を言うヤツだったの?」

「いや…全然。俺も自分で驚いてるよ…すげークサイ事言ってんなぁって…」

「クスクス。なんか…新たな発見?」

「だな。もっと言ってやろうか?今なら全然言えちまうぞ」

「やだぁ…そんなの正樹らしくない…って言うか恥ずかしくなるから言わなくていいって」

「そうか?でもきっと、これは沙代子だけが見れる俺の姿だぞ?」

「私だけ…?」

「そう…お前だけ。沙代子が知ってる仲間としての俺じゃなく、誰も知らないお前だけに見せる俺」



私だけが見てもいい、私だけが知ってる正樹。



そう思うだけで、心の中がキュンとなる。


「じゃあ…見せて?私だけの正樹を…」


ベッドに優しく下ろされながら、私は腕を正樹の首にまわしたまま、そう囁く。


「いいよ…見せてやる。って、言っても俺自身も分かってねーから、どんな俺が出てくるか知らないケド」

「いい…どんな正樹でも私は好きだから。だから思いっきり抱いて?身体全部で正樹を感じたいから…」

「沙代子もそんなストレートに気持ちを言うヤツだったんだ?」

「私もびっくり…」


自分から発せられた言葉と、正樹の照れたような表情を見て、自分の頬が俄かに紅く染まる。


「そういう沙代子も好きだよ。なんか…お互いに新発見だよな」

「うん。なんか変な感じ…正樹とはずっと一緒にいたのに、初めてな感じがする」

「まあ…それでいいじゃん?お互いにイチから始めるって事で」

「うん…そうだね」

「じゃあ、沙代子のご希望通り、思いっきり抱いてやるよ。今日は沙代子を壊しちまうかもな…あの日は激しく出来なかったし?」


いつもの人懐っこい笑みとは別の、少しいたずらっ子のような笑みを浮かべる正樹。


「ちょっと…またキャラが変わってる…」

「これもお前だけに見せる俺って事」

「もぅ…なんか調子いいなぁ」



そう言ってお互いに微笑み合い、どちらからともなく唇を寄せる。



あの日は服を着たままだったから、初めて直に触れる正樹の肌。

すごく熱くて、それでいてしなやかで…お互いの肌が吸い付くようにぴったりと重なり温もりが伝わる。

それらを感じるだけで、私の胸はドキドキと高鳴ってくる。


「あの日は服を着たままだったから知らなかったけど…沙代子の肌、すげー綺麗じゃない?色白で艶やかで…すごく触れ心地がいいよ」

「んっ…やだ…そういう事口に出して言わないでよ…恥ずかしい」

「そうか?正直な感想を言ったまでだけどな。それに胸…」

「む、胸がどうかした?」

「……でかいな」

「なっ?!ちょっ…」


正樹からの予想外の言葉に、私は頬を真っ赤に染めて慌てて腕で胸を隠そうとしたら、すぐさま正樹がそれを阻止する。


「…なんで隠すんだよ」

「正樹が変な事言うから!やっ…やんっ…」

「隠すなよ…綺麗だから、見せて」


正樹はそう言って優しく微笑むと、胸の蕾を舌先で転がすように弄ぶ。

ビクンっと跳ねる私の身体。

そのまま口に含まれて、音を立てながら吸われたり輪郭をなぞられたり、歯を立てて甘噛みされると、電流のような痺れが体を突き抜ける。



どれぐらいの時間をかけて、身体を愛撫されただろう。

私の身体には全身にかけて、点々と紅い印が浮かびあがり最後私の内腿を這って秘部まで辿り着くと、


「ここにも、俺のモノって印をつけられたらいいのにな…」


そう、掠れる声で正樹が呟き、熱く潤った秘部に舌を這わせて私の脚の間に顔を埋める。


「やっ…んぁっ!正樹っ…あぁぁんっ!!」

「すごい…どんどん溢れてくるよ、沙代子の蜜が。舐めても舐めても溢れてくる…飲みきれないよ、こんなに沢山溢れてきたら」

「やっだぁ…」

「クスクス。可愛いよ、沙代子。なぁ…もうそろそろ這入ってもいいか?」


正樹は充分過ぎるほど時間をかけて私の秘部を熱く潤すと、色っぽい声でそう囁いてくる。

私だってもう限界だった…正樹が欲しくて堪らなくて、身体が疼いている。

私は正樹の体に手を添えて、軽く引っ張るように彼の肩を掴むと、コクン。と一つ頷く。






「――――あぁン…まさきっ…あぁぁんっ…」


正樹の荒く吐き出される息とベッドの軋む音が、私の甘い声の継ぎ目から耳に届く。


「くぁっ…すげっ…やっぱ、信じられないくらい沙代子の中っ…気持ちいいよ」

「あぁっ…いいっ…正樹っ…気持ちっ…いぃっ」

「気持ちいい?…沙代子っ…もっと聞かせて…その声…もっと俺で乱れてよ」

「やぁっ…でも、も…イっちゃう…はぁんっ…ダメっ…」

「いいよ…何度でもイカせてやるからっ…どうして欲しい?緩いのでイカせて欲しい?それとも激しく?」

「バカっ…んぁん!」


耳元でそう、甘く囁かれペロッと首筋を通って耳朶を甘噛されると、ギュッと私の中が反応を見せる。

私は自然と大きく脚を開き、身体を少し折って正樹の腰に両手を伸ばし、グッと力を入れて引き寄せていた。


「はぁっ…んっ…正樹っ…もっと…」

「もっと…っなに?…くっ…ぁ…」

「もっと…奥でっ…激しくっぅん…」

「沙代子…っ…すげ…そそる、その顔…マジヤバイわ、俺。お前に溺れそう…」


そう、色っぽく耳元で囁いてくると、正樹は体を折って私の腰を腕で少し持ち上げると、激しく奥を突いてくる。


「あぁんっ…まさきっ…ぁっ…あぁっ…まさっきっ!!」

「もっと呼んで?…その色っぽい声で俺の名前っ…はぁっ…ヤバ…イキそ…」

「いいっ…私も…イキそうっ…一緒にイって?…正樹っ」

「うんっ…一緒にっ…イこうかっ…沙代子っ…好きだよっ」

「わたし…もっ…好きっ…あンっ…あぁぁぁっ!!」

「さよっ…っくぁっ!!!」


繋がる部分から漏れる卑猥な水音、律動に合わせて激しく軋むベッドのスプリング。

お互いに荒く息を吐きながら、貪るように深くキスを交わして、腰を押し付けるように深く、そして激しく奥を突かれて、私は正樹と共に快感の波に攫われた。



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