*Love Fight 美菜の柔らかい唇の感触が自分の唇に伝わってくる。 迎え入れるように口を少し開くと、そこから美菜の舌が入ってきて、俺のモノと絡む。 美菜から、手を出さないで。と言われたから、俺は両手を枕の下に突っ込み、美菜から与えられるものだけを感じていた。 でも、これはこれで結構クルものがある。 舌を絡め取りながら、美菜はぎこちなく俺のシャツのボタンを外して行く。 ボタンを全て外し終えて、前を肌蹴させると美菜の小さな手が俺の肌を滑り指先で胸の輪郭をなぞる。 んっ…… 思わず漏れそうになる声。 美菜の手が移動する度に、サワサワっとした震えが肌を走る。 マジで襲われてる気分。 唇が離れ、首筋に移動して鎖骨までを彼女の唇這うと、自然と目を閉じてすぅっと息を吸い込んでいる俺。 美菜はゆっくりと俺がいつも彼女にするように俺の肌に唇を這わせて、俺の体を熱くさせていく。 カチャカチャっとベルトの外れる音がして、ジーパンを脱がすと美菜の唇が腹の辺りを彷徨う。 それだけで、一気に下半身に力がより漲るのが分かる。 ヤバイ…それ以上下に行かれると。 だけど、触らせた事はあっても今まで一度もさせた事がないからまぁここまでかな?なんて少し安心していると、 「えぃ!」 と、小さな美菜の声が聞こえて、一気にトランクスを下へずらされる。 「うわっ!みっ美菜?!」 慌てて体を起こすと、真っ赤な顔をしながら、しゅっ修吾君はそのままなの!と、言って体を押し返される。 ちょっちょっと待て。 そのままって…美菜は何する気? 俺の心臓が途端にトクトクと高鳴り出す。 美菜は俺にも聞こえるくらい大きく深呼吸を一回すると、ゆっくりと俺自身に手を添えて、そこにチュッと軽く唇を当ててくる。 「ちょっちょっ…み…美菜。ちょっと待って。」 「わっ!えっ…だっダメ?こここうしたら気持ち悪い?」 「いや…そうじゃなくて…気持ちいいんだけど…じゃなくて!どこでそんな事覚えた?」 「ややっ。覚えたって言うか…修吾君がいつもそうして私にしてくれるし…それに…その、今日柊君と恵子が…そうしたら修吾君が喜ぶよって…あのっあのっダメ?修吾君は喜ばない?」 ったく。あの2人はロクな事しか美菜に教えねぇんだから。 俺は、はぁ。と息を吐いてから、美菜の目をじっと見つめる。 「美菜はまだそういう事しなくていいから。そりゃ俺だって男だから喜ぶよ?でも、美菜にはそういう事して欲しくないの。」 「でもでも、修吾君は喜んでくれるんだよね?私も修吾君に喜んでもらいたいよ?」 「美菜ぁ。」 「ちょっとだけ…ダメ?」 この顔でそんな事言われて、ダメ。なんて言える男がいるなら教えて欲しい。 「本当にちょっとだけだからね?」 俺の言葉に、小さくコクンと頷き再び体を屈ませて自身に手を添えると今度は先端に唇を当てる。 ビクンッと一つ脈を打ち、更に力が漲る俺自身。 マズイ…やっぱり了承なんてするんじゃなかったかも。 ゆっくりと口に含み動き出す美菜に、いつもよりも早く限界がきそうな自分に気付く。 慌てて美菜の体を引き上げて、クルッと反転させると彼女の体をベッドに組み敷く。 「ひゃっ?!あっ…修吾君?」 「美菜のバカ…俺に余裕を無くさせてどうしたいの?今日は美菜の事壊しちゃうかもしれないよ?」 「えっ、えっ?!しゅっ修吾君??」 「もうダメ…すぐに美菜の中に入りたい。」 美菜の耳元に囁くように耳朶を甘噛みし、首筋に唇を這わせながら、彼女の体から下着を抜き取る。 結構マジで余裕の無くなっている俺。 美菜の熱く潤った中を解すように奥の方まで指を移動させて、蜜をかき出すように出入りを繰り返す。 「あっあんっ…しゅ…ご君っ」 「何にも美菜に触れてなかったのに、こんなに濡れちゃってるよ。美菜、俺の事を襲いながら何を考えてたのかな?」 「んっ…やぁっ…べっ別に…何も考えてないもんっ」 「美菜のえっち。」 再び耳元で囁くと、きゅっと体が捩れるのと同時に中も閉まる。 俺は財布の中から小さな袋を取り出して、もどかしげに袋を破いて中身を自身に着ける。 「今日は一回で済むと思わないでね。」 「えっ?あっ…あぁっん…」 ニッコリと意地悪く微笑みながら、美菜の入り口にあてがいゆっくりと中に自身を沈める。 何とも言えず心地よい空間。 律動を送る度に程よく締め付けられて、次第に息が上がってくる。 「美菜っ…すごく気持ちいいよ。」 「んっぁあんっ…私もっ…すごっ…気持ち…いい。」 いつも恥ずかしがって言ってくれない言葉。 まだちょっとだけアルコールが残ってたのかな? なんて思いながらも、その言葉だけで一気に自分の芯が熱くなる。 ……今日は美菜にやられっぱなしだな。 自分の果てと、美菜の果てが近い事を感じて、少し体を屈めて美菜に覆い被さると、激しく中を攻め立てる。 「あぁっ…あぁぁんっ!しゅうごくっ…んんっ!!ダメっだめ…もっもぅ…」 「んっぁっ…イキそう?美菜…イクって言って」 「んっんっ!いっ…あぁぁっん…修吾君っ…いっイクっ…イっちゃう…あんっあんっ…あぁぁんっ!!」 「美菜っ…ぅぁ!!」 俺は美菜の言葉を微かに耳に受け取って、頭の中が真っ白になるのを感じながら欲望を吐き出した。 暫くの間、荒い息遣いと共に美菜の体にぐったりと身を委ねてから、ゆっくりと体を起こして彼女の体を綺麗に拭くためにティッシュを数枚引き抜く。 そこでふと気付く今の現状。 まだ服も脱いでいない状態の美菜と、素っ裸の自分。 完璧今回は美菜に襲われたよな。 少し苦笑を漏らしながら彼女の体を拭いて、同じようにベッドに横たわる。 「はぁあ。今回は美菜に襲われちゃったなぁ。」 「えぇぇ!?さっ最終的には…修吾君に襲われた…もん。」 「あれは美菜があんな事するからでしょ?我慢できるわけがないじゃない。」 「うぅぅ。だってぇ…修吾君が喜んでくれるって思ったから…」 「嬉しかったよ、美菜。でも、あれは今回だけでいいからね?」 「ん。修吾君はそれでいいの?」 「それがいいの。」 俺は美菜の体を抱き寄せて、ぎゅっとまわした腕に力を込める。 どうやら俺は攻められるより、ずっと攻めてる方がいいらしい。 まぁ多分、これは美菜に限っての事だろうけど……。 今後、美菜以外の誰かと付き合う事もないから、やっぱりこの先もずっと俺は攻めの方だな。 「さて、と。さっきは美菜に襲われちゃったから、今度は俺が襲おうかな。」 「えっ?えっ??……修吾君?」 「だってほら。俺はまだ美菜を気持ちよくさせてあげれてないでしょ?」 「でもでもあの…」 「さっき言ったでしょ?一回で済むと思わないでね、って。美菜がお仕置きだなんて言って俺を襲ったりするからだよ?覚悟決めてね、美菜。今日は寝かせてあげられないから。」 そう言って笑った俺の顔は、今日一番の意地悪な笑みだったかもしれない。 + + Fin + +
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