*Love Fight ♡ 2 ♡ 「・・・・・それにしても結構付けちゃったな。」 「え?」 長瀬君は私の体を離すとマジマジと見つめる。 彼の視線を追って自分を見てみる――――うげっ!なっ何ですか、コレは!? 私の体全体に散らばる紅い痕。 えっ!ここも?・・・やっここも?・・・・うわぁっ!こっこんなとこまでぇ!! 「長瀬く〜ん。」 半泣き状態で訴える私。そんな様子に苦笑しながら長瀬君が呟く。 「ごめんごめん・・・ついつい。」 ついついじゃないって!!服から出る部分には無いけれど・・・ちょっと凄すぎませんか? 「ずるい・・・私も長瀬君につける!!」 「え!?何言ってるの・・・付け方分からないでしょ?」 「・・・どうやったら付けられるの?」 「ん〜〜〜・・・本当に付けるの?」 「つける!!だってだって私だけなんて・・・やだぁ。」 長瀬君は困ったようなため息を付くと、私の手を取って甲に唇を付けると、ちゅっと吸い上げた。 唇が離れたそこに紅い痕が残る。 わぁ。こうやって付けるんだぁ・・・よし、やってみよう。 先程長瀬君が付けた印の隣りに自分の唇を付けて、ちゅっ。と吸い上げてみる――――おぉ! 薄っすらだけどついたぁ。 私は何だか嬉しくなって、笑顔のまま長瀬君を見る。 「長瀬君はどこがいい?」 「どこでもいいけど・・・・・。」 にたぁ。と笑う私を見て、慌てて付け加える。 「あ。いや・・・目立たない所がいい。」 「は〜い。じゃぁ目をつぶって?」 「何で?」 「いいから、はやくはやく!!」 私は新しいオモチャを手に入れた時の子供のようにはしゃいでた。 だってだって、私も長瀬君と同じように、自分のモノ。って言う印を付けられるんだよ? これってちょっと・・・ううん、すっごく嬉しいよね。 しぶしぶ目をつぶる長瀬君を確認すると、自然と顔から笑みが漏れる。 うふふ。薄っすらとだからいいよね・・・ここでも。 私はニッ。と笑うと徐に長瀬君の首筋に唇を当て、ちゅぅ。と吸い付く。 「うわっ!美菜っ!!こらっどこに付ける気だ!!!」 慌てて長瀬君は私の体を引き剥がす――――が、時すでに遅し。 ・・・どわっ!くっきりはっきり付いちゃった・・・ヤバ。 サイドテーブルに置いてあった鏡を見た長瀬君の目が、じとぉっ。と、こちらを睨む。 「美菜ぁ・・・。」 「ははははは・・・・・ごめんなさい。」 「明日朝からバイト入ってんのに・・・どうしようか、この落とし前。」 「うげっ!おっ落とし前って・・・やんっ。長瀬君男前!!」 「おもしろくない。」 「ぉっつ・・・うぅ。ごめんちゃい。」 突然何かを思いついたように長瀬君の口元がニヤっと上がる。・・・うっ。何か嫌な予感がする。 「そうだなぁ。美菜は今日一日ずっとその格好でいてもらおうかな。」 ほら来た・・・また、そんな凄い事を・・・・・。 「えっ!その格好って・・・やっやだ。裸だもん!!」 「下着は付けていいよ?」 「いやいや。そういう問題でなくって・・・・・ね、きゃっ!!」 慌てる私を見て、おかしそうに笑いながら抱き寄せると耳元で囁く。 「今日一日こうやって美菜を抱きしてめてたいんだけど?」 「・・・ずっと?」 「うん。今日一日ずっと。」 「でも・・・どこかお出かけもしたいよ?」 「どこか行きたいの?」 「ん〜と・・・水族館!!」 「ん〜。じゃあ、もう少ししたら用意して行こっか。」 「うん!!」 だけど、もうちょっとこのままでいようね。ってもう一度長瀬君は耳元で囁くと、きゅっ。と私の 体を抱きしめ唇を塞ぐ。 優しいキスがいっぱいいっぱい降ってくる。 唇を離すと、「大好きだよ・・・美菜。」って、優しく微笑んでくれた。 私も、大好き。と微笑んで、長瀬君の体に腕をまわすと胸に顔をうずめそっと瞳を閉じる。 長瀬君の温もりに包まれながら、今日一日こうやって抱きしめてもらうのもいいかもしれない。 なんて事が私の頭を過った――――。 + + Fin + +
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