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Wonder boys/2

 

 

「お〜い。今日は外でメシ食うぞ。」

お、珍しいな。
いつもは家で朝昼兼用で食べるのに。

リードに繋がれて、いつもより早い出勤だ。

 

どこで食べるんだろ。
と思いながら歩いてたら、嗅いだことのある匂い・・・

やっぱり。
カオルんちだ。

 

♪からんころんから〜ん。

「いらっしゃいま・・・あ、いらっしゃい!」

コックさん、今何で言い直したんだろ?まいっか。

「ちわ〜。」
カウンターに座るご主人様。

「朝昼兼用なんで、軽めであっさりしたものありますか?」
「ん〜。メニューにはないけど、適当に作ってみますね。」
「メニューにはないって・・・いいんですか?」
「毎度カツサンドじゃ芸がないでしょ。プロの血が騒ぎますよ。」
「はぁ・・・じゃあお願いします。」
「テツヤくんも軽めでいいかな?」
「お願いします、金はちゃんと出しますから。」
「あはっ、いりませんよ。切れっ端の肉ですから。」
「・・・切れっ端の肉ってハンバーグのミンチとかに使わないんですか?」
「あ・・・考えたこともなかったな・・・あっ、でも、他のワンちゃん来た時もタダであげてますからね。サービスですよ、サービス。」
「はぁ・・・じゃあお願いします。」

ご主人様、リアクションに困ってるみたいだ。
俺がカオルと話してる時と同じだ。

なんて思っていると。

『いらっしゃい〜』
『うわ、出た!』
『何が?』
『・・・別に・・・』
『ふぅん。』

なんだこのキャッチボールは!
振るな振るな尻尾!
“はっはっ”言うな!


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