Metallic Bro.
『そっち、準備万端?』
『おぅ。そりゃあもうバッチリっすよ。』
『じゃ、やろうか〜。』
『おぅ。』
『せ〜のっ!』
『うわぁぁっ!!』
「・・・っとまぁそんな感じで、母さん作り出そうとしたらね、失敗しちゃってね〜。ほら、見てコレ。オレ左脚なくなっちゃってねぇ。
こいつなんかねぇ、カラダ全部消えそうになったから、オレの右腕でなんとか魂だけ作ったんだよね〜。」
「軽っ!重い話なのに軽っ!」
なんともノンキな感じで説明する赤いコートの小柄な少年と、そんな彼を慣れた様子でつっこむ大きな鎧姿の男。
“男”とは言ってはみたが、鎧の中身は少年の弟。
しかも弟が実際にその鎧を身に纏ってるのではなく、彼の魂が大きな鎧の中に入っている状態なのだが。
兄の説明ではあまりにも言葉足らずなので、今から順を追って説明していくことにする。