「イテテ・・・ねぇ、君以外にマトモな人間いないの?」
「僕も人間じゃないよ。」
「・・・へ?」
男の子が両手で自分の顔をこすり3秒。
手を離すと、男の子の顔がてっちゃんって人(?)の顔に変わっていた!
「うわぁ!」
もう1回顔をこすると、元の男の子の顔に戻った。
そしていきなり右手をにょろにょろ〜と伸ばし、さっきのベッドに置かれていたマクラをつかみ、手を元の長さまで縮めてマクラをボクに差し出した!
「き、君、な、なみ、何者!?」
ボクが噛み噛みになって尋ねると、雄二って人(?)が男の子の肩に手を置き、こう言った。
「彼は怪物ランドの“プリンス”だよ。」
なんだよ、“ランド”って!
浦安の辺に新しくできたのか?!
しかもプリンスって何?!
『PURPLE RAIN』か!?
ボクはもう返す言葉が見つからず、甘噛みされたまま、ぼうぜんと立ちつくすことしかできなかった。
おしまい。