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そんな時でした。

「あれぇ?おうさま、ふくきてないじゃん!」

突然、小さな男の子が突き抜けるハイトーンで叫びました。

「こらっ、少年!ダメだろ〜、ウソついちゃ〜!」

大臣は男の子をたしなめながら、ココロの中で「ちょ、ガキ、空気読めよ!王様に『ドッキリ』だってバレちゃうだろ〜?!」と思いました。
しかし、男の子はなおも叫びます。

「すげぇ〜、おうさま、はだかだ〜!おうさまって、きほんてきに『ろしゅつきょう』だもんねぇ〜!」
「誰が露出狂だよ?!しかもお前が言うな、お前が!!」

王様は子ども相手にマジギレしました。オトナゲない(笑)

「おうさま、はだかだ〜!ろしゅつきょうだ〜!おうさまのみみは、ろばのみみ〜!」
「こらっ、少年!最後のはおかしいでしょ、どう考えても!」

大臣がたしなめようが王様がキレようが、男の子は構わず叫び続けます。
なんてったって、「KYKY」=「クロサワやっぱり、空気読めない」だからです。

って何てこと言うんだ、どことら!!
・・・ウソです、空気読めない設定にしてあるだけであって、ご本人はちゃんと空気読めます(爆)

・・・コホン・・・話を元に戻します。

男の子が叫び続けることで、民衆もようやく冷静さを取り戻し始めました。

「え、王様ハダカ・・・?」
「信じらんない・・・」
「あり得なくね?」
「なんで?Tell me why!」
「王様のこと好きだったのに、ただの露出狂だったなんて・・・!」

王様はようやく「やっぱだまされたのかよ!」と気づきました。

「テメェ!見えるだのオシャレだのウソつきやがって!・・・俺は帰るぞ!」

大臣に食ってかかる王様。
しかし。

「約束の時間に遅れちゃダメだから、そのまま行くよ〜☆」

と大臣はカワイイ笑顔を浮かべながら、踵を返した王様の腕をものすっごい腕力で引っ掴んでムリヤリ馬車に押し込みました。
そして馬車馬にまたがり、「ハイヤー!(higher)」と叫んで横っ腹を軽く蹴り、馬車を隣国へと走らせました。

結局ハダカんぼうのまま隣国の王子様の誕生パーティーに出席させられた王様は、そこでも露出狂呼ばわりされました。
その様子を見て、大臣は陰で「してやったり」な笑顔を浮かべていましたとさ。(ちなみに隣国の王子様も床に伏して大爆笑でしたとさ)

 

教訓。
周りの意見に流されちゃダメだ。時には「KY」だっていいじゃないか にんげんだもの。みつを。

 

おしまい。

 

 


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