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そんなやりとりが繰り広げられている横で、年少ふたりが俺に話し掛けてくる。

「それを塗るとゴスとペになるわけかぁ。」
「で、ドーラン落とすと、元の村上てつやと酒井雄二に戻るわけだよね?」
「いやいや!顔を塗ってもキャラ設定変わらないから!デーモ○さんじゃあるまいし!」
「けど、ゴスペラッツの時はノリノリだよね。ゴスの時もあれぐらいのガッツを見せてほしいよね。」
「ガッツってなんだ!っていうか、あ〜れ〜はぁっ、周りみんな大人だからさ、年下の俺がはじけないと・・・」
「差別だ。ゴスでもはじけてほしい。」
「ダメだっつの!ゴスではゴスの顔、ゴスペラッツの時はゴスペラッツの顔、真夜中は別の顔、なのっ!」
「やっぱり顔塗ったらキャラ設定変わるんじゃん。」
「だぁ〜っ!寄ってたかって屁理屈言うなっ!」
「じゃあゴスの時もリーゼントにしたらノリノリになってくれる?」
「白い状態でリーゼントはできんっ!」
「なんでよぉ?!」
「は、恥ずかしいだろっ!」
「顔黒い状態でリーゼントは恥ずかしくないの?」
「顔塗ること自体は恥ずかしくないんだ?」
「ん、正直ちょっと恥ずかし・・・ってオイ!それはラッツさんに対する侮辱だ!」

年下のふたりに易々と誘導尋問にハマってしまう俺・・・威厳なさすぎか?

「けどずるいなぁ、ふたりだけ。楽しそうだよな〜。」
黒沢さんが俺とリーダーの工程(?)を携帯カメラで撮影しながら呟いた。

「何撮ってんすか?!しかもなぜムービー!?」

「俺たちも顔塗って混じっちゃおうか?」
北山がドーランを手にしながら訳のわからない提案をする。

「人数でわかるっちゅうの!」

「そっか!顔塗っちゃえば誰が誰だかわかんなくなるもんね!」
安岡がポンッと手を打って納得している。

「わかるって!バレバレだっちゅ〜にっ!」

はぁ・・・歌う前につっこみ疲れそうだわ、ホントに・・・


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