「よしよし。よしよし。」
「おはよ〜!って、村上!?」
次に到着したのは黒沢だった。
口を開けてポカンと村上を見ている。
「おぅ。」
「村上の子・・・?」
「アホか。朝来たらそこに放置されてた。」
「んぎゃっ・・・ぎゃぁっ・・・」
「放置って・・・。しかも泣いてるじゃん。」
「言われなくてもわかってるっつぅの!」
「貸してみ?」
「お、おぅ・・・」
村上は泣き続ける赤ちゃんを黒沢に預けた。
「んぎゃ・・・ぎゃぁ・・・」
黒沢は身体を揺すりながら赤ちゃんの背中をトントンとリズミカルに叩いた。
しばらく続けると泣き声は止み、おとなしくなった。
「村上、オムツは?持ってない?」
「独身の俺が持って歩くわけねぇだろ?!」
「そうじゃなくて!放置されてたところに一緒に置いてない?」
赤ちゃんが寝かされてた籐の籠へと戻ると、オムツとおしり拭き、粉ミルクと哺乳瓶が入った紙袋が添えられていた。
「・・・準備がいいこったな・・・」
村上は紙袋からオムツとおしり拭きを取り出した。
「おぉ、サンキュー。」
黒沢は机に赤ちゃんを寝かせて、オムツを取り替え始めた。
「慣れてるな。お前の子?」
「アホか。何事もチャレンジだよ。」
オムツをつけた状態をまず確認してから、ゆっくりと外してゆく。
「・・・女の子か・・・ごめんなぁ、嫁入り前の身体を他人の俺たちが見ちゃって・・・」
「スカト○だ・・・」
「んなこと言うなよ〜・・・」
村上が取り出したおしり拭きで赤ちゃんのおしりをきれいに拭いてやる。
そして赤ちゃんの腰の下に新しいオムツを敷き、装着していく。
「オムツ、こんな感じだったっけ?さっき。」
「おぉ、そうだったそうだった。」
「お〜!できた〜!」
「お〜!」
歓声を上げ、拍手するふたり。
赤ちゃんもキャッキャッと喜んでいる様子。