土方の全身を捕えるモノ。
其れを眺める沖田の瞳には、いっそ無邪気なまでに、愉悦の色が広がっていて。
おぞましく絡み付いてくるモノよりも、寧ろ微笑みすら浮かべて見下ろしてくる、この男にこそ。
土方の総ては。
囚われているのかもしれない――
「ッ…こりゃ…何の冗談だァ!?総悟ッ!!」
大木を背にした土方の両手首に巻き付き、まるで吊す様に頭上に固定したモノは。
此処が深夜の裏庭だと云う事を忘れさせる位、リアリティが無く。
「さぁ?俺は何時も通りの儀式を開いてただけですぜィ」
事もなげに云いながら、自らが呼び出した得体の知れぬモノを興味深そうに見ていた沖田が、不意に土方と視線を合わせた。
「何か良いモンが出てきたみたいなんで…折角だから楽しみやしょう」
沖田がにたりと笑った瞬間。
無数の其れがするすると音を立てて、木に縫い止められて逃げられない土方の全身に這った。
「ぅあッ…や、やだ…」
禍々しく動めく色味の無いそれ――触手の這う異常な感触に、土方の顔色が紙の様に白くなっていく。
「ふざけんなッ総悟ォォ!!コレ外せェェ!!」
「うるせェな」
沖田が不快そうに眉をしかめる。すると触手はその意に沿うが如く、怒鳴る土方の口腔に突き刺さった。
「んッ!?…ッんぅ…ッ」
「へぇー中々賢くて可愛いヤツじゃねぇかィ」
自分と意志疎通しているらしい触手に、喜色をはいた笑顔をむける。
「ぅ…ふッ…はあッ」
その間にも触手は、好きな様に土方の口腔で暴れていて、掻き回される息苦しさに、土方の白い頬に赤味が差して行った。
その嫌悪と苦しさに歪んだ表情は、沖田の嗜虐心を沸き立たせる程に艶媚な物で。
「あーあ、知りやせんぜぇ?そんな顔して誘いやがって…」
太い触手に塞がれている為、飲み込めない唾液で濡れた土方の口許を拭ってやる。
漆黒が、沖田を見上げて来た。
その漆黒が、やはり反発を含んでいる事に満足して、沖田は。
土方の顎から眦へ、ゆっくりと舌を這わせた。
緩慢なそれに反比例する様に、触手が土方の着流しを荒々しく剥ぎ取って行く。
「…ッ!!」
直に触れ初めた触手に、土方の躰がビクリとしなった。
「たっぷり可愛がってあげますぜ?」
耳元で囁く沖田の声は、酷く優しげであったと云うのに。
土方の背中に伝う汗は、初めて触手を見た時なんて比べるべくもなく。
この上無く冷たく、土方の体温を奪った。
お、終り??
すみません、あまりのマニアックぶりに、強制終了…
触手は鬼畜だと思うのですが、コレってひょっとして美少女系なネタなんでしょうか…(爆)
続き(…エロ)はマニア部屋にて…