「くっ………これで良いのかよ!!」
「……うむ、似合うておるではないですか」
「んなもん似合って堪るか!きちぃんだっての!!」
禁断のイメクラシリーズ三の巻☆やっぱり外せないメイド編 前編
政宗は、困惑していた。
幸村に見つめられている。
それもかなり熱い眼差しで。
普段着の時ならば流すかベッドに持ち込むかというところだが、今の己の格好からしてどちらも出来そうにない。
政宗は下から黒のオーバーニーソックス、ミニで長袖の紺のワンピースに白エプロン、控え目な白フリルのついたカチューシャを纏っていた。
衣装は全て政宗の逞しい身体にぴっちりと貼り付いている。
特に女物のオーバーニーは毎日の筋トレの賜物である大殿筋に悲鳴をあげ、生地が薄くなる程無理矢理に伸ばされている。
総じて見ればエプロンにフリルがついていないのがせめてもの救いと言うべきか、否か。
「……おい、前回もヤバかったが今回は流石にねぇよ。気色悪ィ…アンタも実はそう思うんだろ?なぁ、やめようぜ?」
「ほほう?では政宗殿が某との愛の証とも言える指輪をなくした事については、某への気持ちが冷めたが故と見て良いのだな?」
「だ、だからそれは悪かったっつってんだろ……」
「…悪かったと思うのならば、某への愛を示して見せて下され。メイド殿」
にっこりと人懐っこい笑みを浮かべる幸村と対照的に、政宗はひくりと口角を持ち上げた。
数日前の朝、政宗が学校へ行こうとした時の話。
眠る時以外必ずつけている、幸村と揃いで買った指輪がいつもの場所から消えていた。
転がり落ちたかと慌てて辺りを探してみるも、一向に見つからない。
不幸なことに前夜はバイトでへとへとになるまで働き、記憶も薄かった。
政宗が俄かに顔を青くして立ちすくんでいると、その後ろから声がした。
『───政宗殿、何をお探しで?』
鬼の声だった。
「っ〜……わーったよ!で?どう示しゃいいんだ!」
「そうですな……ではまず、床の拭き掃除をして頂こうか」
「あ?……あ、あぁ」
政宗は飛んできた予想外に普通の注文に拍子抜けした。
命令されての掃除など御免被りたいところだが、されると思っていた種々の命令よりはよっぽどましなので取り敢えず良しとした。
政宗は濡れ雑巾を持って来ると、床を拭き始めた。
屈んだ際にみち、とワンピースの布地が良からぬ音を立てるのが聞こえたが、それには気付かぬふりをする。
ソファに座った幸村に見つめられながら、フローリングの床を丁寧に拭いていった。
ローテーブルの下に取りかかろうとした時、幸村から追加の注文が入る。
「こちらへ向かって、もっと腰を高く上げて下され」
「Ha……?」
「尻を突き出しながら掃除をして欲しいと言うておるのだ」
「っ……冗談じゃねぇ!ふざけんな!!」
「ふざけてなどおりませぬ。さあ、この幸村の傷を癒やして下さいませ」
「…………、………やりゃいいんだろ…!!!」
あてつけがましい台詞に対し政宗は半ばやけくその語調で言い放つと、四つん這いの体勢で幸村の方へ尻を向けておずおずとその位置を高くする。
短いスカートは局部を隠す事が出来なくなり、政宗の恥部が露わになった。
今回も着けさせられたのは女物の下着である。
白の総レースのもので、その面積は極めて少ない。
クロッチの左右からは睾丸がはみ出し、竿も先端が飛び出してしまっている。
丸出しよりも恥ずかしい状態になっているそこに、幸村の視線が刺さる。
政宗は雑巾を持った手を動かしながら、顔へ血が上っていくのを感じていた。
幸村に自分の恥ずかしい部分を見られている。
そう考えるだけで、身体までも熱くなっていく。
「……おや?政宗殿、何故掃除をしながらおちんちんを膨らませておるのですか?」
「くっそ……マジで死ねよアンタ…!!」
「…主人にそのような口をきくとは、なっておらぬメイドだ」
「Oh、お仕置きするってか?上等!!」
視姦に近い今の状況よりはとっととベッドに移動してどうこうされた方がましと考えた政宗は、わざと挑発染みた台詞を吐いた。
しかし、政宗の願いも虚しく。
「仕置きは夜まで致しませぬ。さて、掃除はもう良いのでお次は食事を作って頂こう。丁度昼飯時だ」
「……Shit!」
「………買い物に行きたいのですか?」
「や、それはマジ捕まるっつーの…」
それから政宗は火照り始めた体を時折悪戯に弄られながらも、渋々命令に従って幸村の身の周りの世話をした。
昼食にオムライスを作っては一匙一匙スプーンで掬って食べさせた。(この間太腿を撫でられ続けた)
食事の後は肩を揉まされた。(ついでに指を舐めしゃぶられた)
午後は昼寝用にと膝枕をさせられた。(眠るまでここぞとばかりに頭を動かし股間を刺激された)
そして政宗の体の疼きもどうにか納まった夕方近く、幸村が起床すると今度は膝枕をした上で耳かきを命じられる。
「じっとしてろよ」
「それは政宗殿次第にござる」
「アホ、鼓膜破れちまったらどうすんだ」
「む、政宗殿の鈴のようなお声を聴けなくなるのは困る!」
「Ha、馬鹿野郎が!」
「いつっ…!!」
政宗が幸村の耳の中をぐりっと抉ってやると、幸村は眉を歪める。
しかしすぐにカリカリと丁寧な耳かきが再開され、寄った眉根はゆっくりと離れていく。
武骨な手により施される耳かきにしてはとても心地良く、幸村は悪戯をするのも忘れ感嘆の息を吐く。
先端の少しだけ丸みを帯びた部分で一方の耳を大方掃除し終えると、政宗は満足げに口端を持ち上げる。
「ほら、逆だ」
「うむ。……政宗殿は耳かきがお上手ですな…また眠ってしまいそうだ」
「コラ、寝るな。もうすぐ夜飯だろ?」
「……んん……」
政宗の腹の側へ顔を向け目を瞑った幸村はその腰へ片腕を回す。
そしてもう片手は、政宗のスカートの中へ忍ばせ下着の上から性器や尻の付近を撫で回した。
すれば耳かきをする手つきは途端にたどたどしくなり、耳かきの棒の先端は小刻みに震え始める。
「……て…めッ…」
「そろそろ我慢出来ませぬ。昼も、政宗殿が余りに可愛らしく自制が大変で…」
「俺がどれだけ耐えたと思ってんだ!っ……夜まで我慢しろ!!」
「……メイドが主人に口答えとはよろしくない」
「Ha!?こんなお遊びも大概に……ン!」
幸村が政宗のペニスをぎゅっと掴めば、政宗はびくりと肩を揺らし耳かきを床へ落とす。
そしてきゅ、きゅと規則的に揉まれると、次第にそれは硬度を得ていった。
政宗は幸村の茶髪を掴むのも悔しくて、ソファに爪を立てた。
今までの刺激はどうにか己の体を誤魔化し誤魔化し堪えてきたが、もう止まらない。
一日をかけてじっくり焦らされた体は、意地の悪い想い人の手によってすぐに絶頂近くまで追い上げられる。
「っ……は、………く…」
「まだ達してはなりませぬ。もっと主人を楽しませて下され」
「んっ……何、しろってんだ…」
「……そうですなぁ……」
幸村は手を止めてにぃ、といやらしい笑みを浮かべ先の言の葉を紡いだ。
「あっ…あ!やめっ…ろ……って!!」
「何故ですか?大層気持ちよさそうですのに…」
ソファの上、政宗は下で仰向けに寝そべる幸村のペニスを舐めしゃぶりながら、スカートの中を好き勝手弄られていた。
所謂シックスナインの体勢である。
下着は脱がされないまま、クロッチを脇へずらされて、アナルを嬲られる。
奥に在る良い場所を集中的に擦られ、唾液を飲みこむ余裕をも奪われていた。
しかも蕾を引っ掻き回しているのは―――。
「っつ…ん、も、…それ……抜け…!」
「うさぎのようで、とても愛らしゅうございますぞ」
内部を丸まった部分で擦られ、白い綿のついた逆側は外に飛び出していた。
幸村の唾液を塗りたくられていたおかげで、耳かきが出入りする度にくちゅくちゅと小さな水音がする。
それでも理性を繋ぎ止めながら幸村の雄を咥え頭を上下させ、口腔粘膜で青臭い表面を摩擦した。
「っ……政宗殿のお口の中は、大層気持ちが良い。もっときつく、そなたの大好きなものを吸い上げて下さらんか…?」
「ん……っ…、は…」
次第に上がってきた幸村の息遣いを耳にすると、政宗は唾液の糸を引きながら男根から口を離した。
そして耳かきの納まるアナルを意図的にきゅうきゅうと収縮させる。
「…政宗殿?」
「も、そんなんじゃ足りねぇ…。アンタもイきてぇんだろ?どうせなら、俺ん中で…イけよ」
「………はは、敵いませんな」
幸村は政宗の中から耳かきをゆっくりと引き抜き、その尻肉へそっと唇を寄せ了承に代えた。
続く
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