それいけ!あんぱんまん!! 3
両手首を解放しばいきんまんの身体を引っ繰り返し向かい合わせになると、あんぱんまんは性急に己の上着を脱ぎ唇を重ねる。
ちゅ、ちゅっと唇を吸われればばいきんまんはそれと気付かれない程度に歯の噛み合わせを緩めた。
すかさずあんぱんまんの舌が咥内へ入り込み、ばいきんまんの顎裏を舐める。
熱い粘膜を舌先で擽っては溢れる唾液をすすり、以前の邂逅より想い焦がれた彼の味を確かめる。
「ン、ん……っ…」
「…ん、………は……」
さわさわと風が木々を揺らす中ちゅる、じゅると場に不相応な濡れた音が辺りへ響く。
口中が乾くのではという程に唾液を貪られ、ばいきんまんは眉尻を下げ片目を蕩けさせながら自由になった手で軽く相手の肩を叩いた。
しかしあんぱんまんが唇を離す気配はない。
咥内で暴れる舌は尚も彼の味を求め蹂躙を続ける。
口付ける角度を変えてはまた別の場所を貪る。
しながらあんぱんまんは片手を相手の下半身へと伸ばす。
雄を囲む茂みを撫で回し、ごわごわとしたその感触を楽しむ。
時折手が中心の陰茎へ触れてその度にばいきんまんの肩がぴくりと揺れる。
しかしあんぱんまんは一番触れて欲しいだろう場所へ中々明確に触れようとしない。
その曖昧な愛撫がじれったくて、ばいきんまんは口内を荒されながら小さく腰をくねらせ無意識に強請ってみせる。
それでもあんぱんまんはそこへは触れようとしない。
そればかりか。
ぶちり。
「……っ!!?」
あろうことかあんぱんまんは相手のペニスのすぐ傍に生える陰毛を一本指先で摘み、引き抜いた。
その痛みにばいきんまんは目を見開き、固まる。
だが相手の指は他の毛へと伸びてまた容赦なく引き抜かれる。
「ぃあっ、痛ぇ…痛ぇって!」
ぶち、ぶちと性器の付近の敏感な場所の毛ばかりを毟らればいきんまんは相手の肩を押し返し、己の上のその人物を睨みつける。
「なっ…にすんだよ!これが正義の味方のヤり方か!!」
「ほう……、毛を抜かれるだけでおちんちんを元気にしている方がよく言う」
「はぁ…!?」
冗談だろうとばいきんまんが己の下肢へと目を遣れば、そこでは早くも自らの男根が勃ちあがっているのが見えた。
痛みしか感じていないはずであったのに、無自覚にそれが快感へ変換されていたというのか。
これでは、まるで………。
「とんだマゾだ」
ばいきんまんは先程以上に大量の血が顔へ集まるのを感じた。
どす黒い程に真っ赤に染まった顔を己の両腕で覆う。
その様子を見に笑みを浮かべたあんぱんまんはやはり直接的な愛撫は施さぬまま、陰毛を抜いては撫で、撫でては抜き続ける。
毛を抜かれる度にばいきんまんのペニスはどくりと脈打ち、遂には鈴口からとろとろと先走りを零すまでになった。
「……っう………も、それ…やめろ…!」
流石に耐えられない程の屈辱を感じたかそれだけで達してしまいそうな現状を打破したいのか、ばいきんまんは作業を続けるあんぱんまんの手首を掴む。
ばいきんまんに少々潤んだ眼を向けられて、あんぱんまんは今度は柔らかな笑顔を見せた。
「では、そこの木に手をついて腰を突き出して頂けますか?」
「………、……………」
あんぱんまんはばいきんまんの髪を優しく撫でそのこめかみへ口づけた後、彼の背へ腕を回し上半身を起こしてやる。
その笑みと口づけにほっと安心し、ばいきんまんは一つ息をつく。
指示されたそれも十分に恥ずかしいものであったが、理性の溶けかけた頭で先程の愛撫とは呼び難い行為で達するよりはましと判断したかばいきんまんはそれへ従う。
立ち上がり近くに在る太めの木の幹へ手をついた。腰を突き出すまでは流石に出来なかったが。
するとあんぱんまんは木の向こう側へ回り込んでばいきんまんの両手を引き、ばいきんまんが木の幹へ抱きつく格好をとらせたと思えば手首を己の鉢巻で素早く縛り上げる。
予想外のその行動にばいきんまんは再度、固まる。
「は………………ああぁ!!?何してんだよ!!」
「仕置きと言うたでしょう?普通に達せるとお思いか」
「…っ……テメッ……!」
「そなたは辱められるのが好きと見える、丁度良いではないか」
「誰がだ馬鹿野郎っ…!!」
「現に今、何故大人しく縛られた?十分逃れる暇はあった」
「……それ、は………」
確かに言われる通りではあった。
何か良からぬことをされるのは目に見えたではないか。
「もっと辱めて欲しかったのでしょう」
どうしよう、否定出来ない。
そんな声で後ろから囁かれ、陣羽織を捲られて一番恥ずかしい場所をまさぐられれば。
「あ、っ違……ぇ………」
あんぱんまんは弱弱しく首を左右へ振って否定をする相手の尻穴の周りの皺を指先でなぞりながら、耳裏へ吐息を吹きかける。
腕を広げた長さが円周と丁度同程度の太い木の幹へ抱きつかされ動くこともままならない。
勃起した雄へ触れて欲しくても、今のばいきんまんには体を捩る位しか出来なかった。
しかしアナルへ浅く指が侵入した折、異物感から逃れるように腰がびくりと前へ突き出てしまった。
すれば、木の幹の表面にペニスの先が擦れる。
「んァッ!?……あ、っク………」
最初、先端と木がぶつかった時はその荒い感触に痛みを覚えた。
だけどわかってしまった。そうすれば、この熱を解放出来る。
こんなことをするのは恥ずかしいとわかっている。
けれど、もうそんなことを考えている余裕はない。
一旦腰を離し、今度はそこへ性器をそっと押し当ててみる。
―――堪らなく気持ち良い。
「…良いですか?どうぞ、そのまま達して構いませぬ」
「…ン、ン、あ……ッ、クソ……!」
後ろからは尻を熱い指で浅く弄られながら、痛みを生まぬ程度にやわやわと陰茎の先を木へ擦り付ける。
木を使って自慰のような真似をするなど何と無様な格好であろうと冷静に己を見つつも、そんな状況にさえ体は興奮を覚えてしまう。
そして先端口を少しだけ捲れ上がった木の皮へ押し付ければ早くも限界が見えた。
「は…、は、…っく……んあぁ――――っ…!!」
その木の皮の端を先端へ食い込ませるや、ばいきんまんの体はぴたりと静止してそのクチからは精液が放出される。
反射的に後ろに咥える指を締め付けながら、二度、三度とに分けて木の表面へ白濁とした精液を浴びせた。
「…は、ッハ…ァ…………オイ、もう満足だろ…。早く、………」
一旦熱を放ち大分正気に戻ったのだろう、己のした行為を恥じ俯いてしまったばいきんまんの、その朱に染まる耳の縁へ軽く口づけを落とす。
「………御意。たっぷりと可愛がって差し上げます」
その囁きに呼応するようまた後ろを収縮させて指を締め付ける彼を、あんぱんまんは力一杯抱き締めた。
つづく
ま、また長くなった…!
一回で書き上げるつもりだったのにほんとに予想外!!
何だか続きものばっかですみません!
というかギリで携帯で1ページに表示出来なかったの凄い悔しい!!
毛を毟られて感じる筆頭が書きたかったのです。
Mでござるぅうううう!!!
そして赤はちまきでも無意識の内に…みたいな感じだったように、無意識に感じちゃう筆頭大好きなのです。
そんな筆頭を辱めたい!!
筆頭を辱め隊…!!!
4へ
戻る