どこか寂しげなその背中をずっと見つめていたのに
素直になれない
誰よりも側にいたいのに、行くこともできない
意思と反した行動しかできない
それはまるで出口のない迷路
想いの架け橋はどこに?
── あなたとだけ繋がりたい
憧れて、あの人のようになりたいと思った。
白い稲妻のようなあの人の側にいたいと、何度願っただろう。
暗部で伝説になっている「写輪眼のカカシ」と初めて任務が重なった。
というか、一緒にできるように密かに手を回してもらった。
中忍の頃から憧れて、だけど彼と接点などあろうはずもなくて。
毎日のように告白されているような彼に同じように告白をしたところで覚えてもらえるはずもなくて。
振られてしまえば、もうその姿を遠くから見つめることしかできないと思ったから、少しの可能性でも残して置きたいと思ったから。
私ができたのは、彼と同じ任務に就けるように実力をつけるよう修行に明け暮れることだけだった。
そしてようやく暗部に入隊できて、彼と同じ任務に就けるまでになった。
だけど、長年温めてきた想いは自分で思っていたよりも大きすぎて、その事ばかりに気を取られてしまった。任務の前半は浮き足立って、失態の繰り返し。
そんな私に彼は・・
「・・やる気ないってことはないよねぇ?これが実力?だったら暗部も堕ちたもんだ。」
氷のような冷たい侮蔑を込めた視線が私に向けられた。
ショックだった。
と同時に頬を張られたような気持ちだった。
かみ締めた唇から鉄の味が滲み込んで、自分の惨めさに拍車を掛けた。
── 任務に私情を持ち込んでミスをするなんて・・アカデミー生以下だわ・・
カカシは次から次へと付き合う女を変えている。
それは言い換えてみれば誰とも真剣につき合わないと言うこと。
それが死の危険性が多分にある任務を長年こなしている忍の生き方なのだと。
私は気を引き締めるとそれまでを挽回すべくクナイを握りチャクラを込め敵と相対した。
雑念が消えたせいか、驚くほどスムーズに任務は完了し、結果として大成功だった。
だけど・・・私の恋は・・砕け散ってしまった。
それからの私はカカシとなるべく関わらないよう、関わるときはできるだけ感情を殺していた。
そんな状態が続いたある日、待機時間が終わって自宅に帰ると、そこには何故かカカシがいた。
背後から襲いかかられ私は・・・彼に犯されてしまった。
やめてほしいと必死で訴えても、彼はその腕を弱めることはなく、私の身体を快楽と言う鎖で締め上げていった。
快楽と混乱の中で、カカシを見上げるとその瞳にはあの日の冷たい光はなく、自嘲めいた悲しげな想いを宿す黒い光だった。
意識を繋ぎ止めることも難しく、朦朧とする中で彼の声を聞いた。
「誰にもやらない・・」
─・・どういうこと?
そう聞くこともできずに、カカシに翻弄され意識を失って、だけど夢見心地に優しく羽のようにふんわりとしたものに包まれているような感覚を覚え、意識だけを浮上させていく。
「やっぱり、切ないよねぇ・・」
カカシの声、そして肌を優しく触れるあたたかい掌の温もり、切ない声
そのことに後押しされて瞳を開く。
「無理やりした人の言葉とは思えないわね・・」
「!!!!」
カカシはビクッとこちらにもわかるほど身体を震わせて、目を見開いている。
そのことに、私は思わずくすりと笑いが漏れた。
「・・・そのっ・・オレは・・・」
そう言いながら、何か迷うように目を臥せてしまうカカシの頬にそっと手を添えて口付ける。
「言って?・・大丈夫だから。」
「・・・」
そして意を決したようにカカシは顔を上げ、私を抱く腕に力を込めた。
「・・今まで女なんて誰でも良かった。誰の女でもどんな女でもオレに言い寄って来た女なら気にしたことなかった。」
「・・・」
「だけどね、は、だけはダメなんだ。他の誰かのモノだなんて許せなくて、オレのモノじゃないと、オレだけのじゃなきゃ嫌なんだ。」
唇をかみ締めて、悔しそうに言うカカシ。
「好き・・・だ。でもどうしようもなくて、こんな風にしかできない。」
湯船のお湯がちゃぷんと跳ねた。
カカシの言葉が私の心の中にゆっくり染み込んでくる。
震える身体を止められなかった。
もう、消えたはずの恋だったから。
彼の心に入り込むことなんてできないと思っていたから。
「バカ・・・・」
ただ、彼が愛おしかった。
その銀の髪ごと引き寄せて、その唇に自分の物を重ねた。
背中に回された彼の腕に力がこもり、いつの間にか重ねただけの唇は深く入り込み、カカシと私の境界線が取り払われていくようだった。
「んっ・・」
浴室に響くお互いの息遣いとぴしゃぴしゃと響く水音が、まだ体の奥底でくすぶっていた快楽の種に火をつけていく。
「・・・いい?」
少し遠慮がちに聞いてくるカカシにゆっくりと頷き返すと、その掌が私の胸に添えられ、ゆっくりと動かされていく。
水の中で形を変える自分の胸と次第に尖りを見せる蕾にカカシの唇が落され、舌で愛撫されて、いつの間にかカカシの節くれ立った指が足の付け根に辿り着き、その内部に入り込む。
「カカシっ・・・あっ、あんっ・・あぁ!!!」
先ほどの行為ですっかり解れているその場所は、カカシの指を容易に受け入れ、尖りきった秘芯に触れられだけで、簡単に昇りつめてしまった。
「・・カワイイ・・我慢できない。」
ざばっと湯船から抱き上げられると、その場に立たせられて側面に身体を倒された。
体勢の苦しさからその壁にあるタオル掛けに手を掛けた瞬間。
一気に背後から貫かれた。
「きゃあぁっ!!!」
「くぅっ・・」
解れたそこはカカシの大きすぎるソレを一気に受け入れて、内部に閉じ込めようと自分の意思をは関係なく収縮を繰り返す。
「カカシっ・・おっきいっ・・やぁっ・・」
「がおっきくしてるんだからね?」
身体に感じるカカシの存在感は今まで感じたどれよりも大きく、長く熱かった。
浴室に響くお湯が跳ねる音と体がぶつかり合う音、それに息遣いと淫らな水音、それだけで十分体の熱を煽るのに十分だったのに、快楽を逃すように顔を横に向けた瞬間 ──
その視界に飛び込んできたのは、鏡に写ったカカシに貫かれる自分自身の姿で・・・
横からとはいえ、自分のお尻から出入りするカカシのその存在を目にした時、羞恥心が快楽と共に一気に押し寄せた。
「や、あっ、あっ・イクっ・・ああぁっ!!!!」
「ぅっ・・っ!!」
バチバチとヒューズが跳ぶようにそのまま意識を再び手放してしまった。
気がついたのは、翌朝のことで、カカシは任務についてかその場にいなかったけれど、その場にはカカシらしい字で書置きがあった。
『 今日はは体調を崩して休みって言っておくから、安心してゆっくり休んでね?
オレは上忍師の任務だから、夕方には帰るからね。
またイチャパラしよーね。
・・逃げないように。 カカシ 』
「ぷ・・・」
その、あまりの内容に吹き出してしまって、だけど言葉でいえないほどの嬉しさにその手紙を胸に抱きしめた。
届くはずのなかった想いの架け橋はいつのまにかあなたへと届いていて、その橋を強引に跳び越えてきたあなた。
そして・・・眩しい日の光が私の前に差し込んでいる。
「さぁて、じゃ、美味しい晩御飯でも作って待っていましょうか。」
これから続くだろう私とカカシの日々のそれが最初の朝だった。
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やっと仕上がりましたチャットネタで始まった騎乗位三部作の内の私でラストですv
しかも4Pというエライもといエロイ物を頂きまして、煩悩を爆発させて仕上げました。
ご満足頂けたでしょうか?
やっぱりギャグはホント o(゚Д゚)っ モムーリ!