そしてカカシを同じ場所へと導いた。
ふわり、ふわり、トクン、トクン。
心臓の音が一つする度、高みに昇った魂が降りてくる。
ふわふわと漂いながら、自分の体に戻って行く。
心臓の音も耳に届かなくなり、荒れた息が整った頃、は目を開けた。
「おかえり・・・。」
視線を上にずらすと自分の隣に横たわり、頬杖をつくカカシの姿。
の頬に手を当て、親指で軽くなぞる。
「・・・ん・・・うん・・カカシ・・」
「綺麗だったよ、。」
甘く絡む身体、恍惚の表情を思い出すと、今吐き出したばかりだというのに、
カカシの血液は凝縮していく。
押さえが効かないねぇ・・・どうも。
ま、あんな姿見ちゃったら無理もないケド。
――、聞かせて。
いつも自分が求めると、それに答えてくれる。
でも今日は与えるばかりでは、なかった筈・・・。
「どうだった?」
「・・・ん?」
「初飛行」
「え・・・あ・・・えっと・・・」
「の口から聞きたいんだよね。
いつも俺ばっかり気持ち良くなっちゃってるでしょ。
ね、教えて。」
はくるりと向きを変え、カカシに背を向ける。
「・・・きもちよかった・・・」
小さな声でポツリと言った。
「真っ赤だよ。」
カカシはの髪をかき上げ、耳に言葉を落とす。
「カカシが変な事言わせるからでしょう・・・。」
「変な事じゃないよ、大事な事。
のいった時の顔、可愛かったよ。」
一体どんな顔をしていたのかと思うと、更に全身に火が走る。
いく・・・?
あれが『いく』という感覚なんだ・・・。
身体の中から魂が引き摺り出されて、
ぽんっと重力のない空間に放り出される。
ふわふわと漂い、そして元の場所に降りて行く。
だからカカシは、おかえりって・・・。
その時、ふと、さっき自分の言った言葉を思い出した。
寂しかったからと、つい言ってしまった言葉。
カカシは嬉しそうに受け止めてくれたけど。
『会えなくて辛かった』
『会えなくて寂しかった』
本音を語る言葉達。
言われて嬉しい反面、チクリと胸を刺す言葉。
もうこの言葉を本気で口にする事はしない。
だってお互いが帰る場所。
これから二人で築き上げて行く未来がある。
「今度、また見せてね。」
カカシはの手を優しく握りながら囁いた。
「・・・何度・・・で・・も・・」
「ん?」
「何回でも見せてあげる。」
「嬉しい事言ってくれるね。煽られちゃうよ。」
「そういうつもりじゃないんだけど・・・。」
「の事は何度食べても、食べ尽くせないからね。」
天を仰ぐ様に向きを変えられると、カカシからキスの雨が降って来た。
何処に行っても、私は必ずカカシの元へ帰る。
――永遠に。
まことにすいません;;
なんでしょうかね;;このお話は;;
ごめんなさい;;