ぼくは種になっていました。
ふかふかの土をかけるのは彼の想い人で、花が好きな人だとわかりました。
やはり婚姻の指輪はなく、頬はひつぎの彼より冷たそうです。
神さま。ぼくをゆっくり咲かせてください。
あまり丈夫な花にしないで、彼の想い人を手こずらせてください。
庭仕事は人を家に閉じこめず、いつまでも悲しみの淵におきません。
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