題「人魚の嫁入り」10
 部屋に着くと既に敷いてあった蒲団の上に一護を下ろすと剣八は行燈に灯を燈した。
燐寸の燐の匂いが鼻を掠め、行燈の柔らかい灯りが二人を照らした。
「一護・・・」
一護の正面に座った剣八が一護の頬に触れた。
「今からお前を抱くぞ。良いな」
「うん、きて・・・」
一護は両手を剣八の首に絡めて口付けを強請った。
「ん・・・、ふ、んぁ、んん・・・」
口付けながら一護を押し倒し、啄ばむ様なキスを繰り返す。
「ん、ん、くすぐった・・・」
「一護・・・一護」
唇を啄ばみ、上下の唇を舐めては、また啄ばむ。何度もそれを繰り返し、一護の唇はジンジンと疼いた。
「ふ、剣八、剣八・・・」
「一護・・・」
深く口付け、口内を蹂躙していく。歯列をなぞり、上顎を舐め上げ、粘膜の薄い所を嬲り、お互いの舌を絡め合った。
「ん、ん、んく、ふぅ、ん!」
くちゅ、と離れると透明な糸が二人を繋いでいた。
「一護、一護・・・」
一護を呼びながら耳朶を舐め上げ、軽く噛んだ。
「あ!あ、あ」
びくびくと身を震わせる一護が身を捩る。
その耳穴に舌を捻じ込み、じゅぷじゅぷと出し入れしていく。
「あ!ああ!やあっ!」
じゅっ!と吸い、首筋に舌を這わせる。
「ふ、ふぁあ!あう!」
チリッとした痛みと熱い舌の感触に蕩かされる一護。
「一護・・・」
「け、剣八ぃ・・・」
剣八は一護の身体を隈なく愛撫していった。

「んあ!あ、ああ・・・、ひん!も、もう!」
一護の胸の小粒を舌で転がしながら、もう片方を押し潰していると一護が懇願してきた。
「んん?」
意地悪そうに片方の口の端だけを上げて笑う剣八は一度も一護の中心に触れていない。
「も・・・!触って・・・!おねがい・・・」
ぽろぽろと涙を流す一護。
「まだだ・・・」
そう言うと一護の身体を反転させ、項に口付け、軽く噛んでは跡を残した。
「あ、はぁ、っん!」
背骨に沿って舌を這わせては、肩甲骨を軽く噛んだ。
どんどん下がって行く愛撫はとうとう一護の蕾にまでやってきた。
ひっそりと息づく其処はヒクヒクとひく付いていた。
「一護・・・」
グイッと身体を仰向けにさせ、足を大きく開かせた。
「あ、や・・・」
熱く、柔らかい舌がひたりと其処に宛がわれた。
「んん・・・!あ、ん・・・」
丁寧に、皺の一本一本を数える様に舐めては、奥に捻じ込んではぬちゅぬちゅと出し入れした。
「んあ!あ!ああ!やあぁん!け、剣八!お、おかしく、なっちゃうよう!」
「もうちょっとの我慢だ・・・」
そう言うや、中指を入れて来た。
「ひゃ、ああぁん!」
一護の前は触れられてもいないのに白濁を吐き出した。
「ん・・・、あ、はぁ、はぁ・・・」
きゅ、きゅう、と剣八の指を締め付ける。
「もうちょっとだ・・・」
指を増やして解していく。
「ん、ふ、ふえ・・・!」
「もう良いか・・・」
ずるりと指を抜き取り、ヒク付く其処に痛いくらいに怒張した自身を擦り付けると腰を進めて行った。

一護の其処はずぶずぶと貪欲に剣八を飲み込んでいった。
「ああぁああん!あ、あ、あ!」
その一突きで果ててしまった一護。
ずるっと抜ける際まで抜くと一気に奥まで貫いた。
「あ、あ、んあああん!ああ!ああ!けん!剣八ぃ!」
「く・・・一護、一護!」
やがて剣八も一護の中に精を注ぎ込んだ。
「くう!」
「んああ!あつい・・・!」
はぁはぁと荒い息を整える間もなく一護は腕を掴まれ、引き起こされた。
「うあ!あ、ああ!」
胡坐を掻いた剣八の足に納められた一護。
「あ、あ、ふ、深ぁい・・・!」
自重で更に奥まで剣八を飲み込んでいく一護。
「まだまだ、これからだぞ」
「もっと・・・、もっときてぇ・・・藍染にいっぱい身体触られた、から、剣八に触られたい・・・!」
「一護・・・!」
一護は剣八の腰に足を絡ませ、体をより密着させ、両手は剣八の髪に絡めてもっともっとと口付けを深めていった。
「ん、ん、ふぅっ!んん!」
淫らに腰を揺らし、剣八の腹に自身を擦り付ける一護の身体を持ち上げ、一気に奥まで貫いた。
「やッ!ああンッ!」
余りの快感に口付けが解け、嬌声を上げる一護。
何度かそれを繰り返し、一護が互いの腹に吐精すると今度は捏ねる様に腰を動かした。
「あ、ああ!や!それ、変!あ!あ!あああん!」
前立腺を絶えず刺激し続け、一護の中心はとろとろと蕩けていた。
「あ!あ!や!も、イク!」
絶えず快感を与えられ、ガクガクと震えながら剣八にしがみ付いた一護。
一護の前が弾けたと同時に剣八も一護を抱きしめ、最奥に熱を注ぎ込んだ。
「あ、あ、あ、はあぁああ・・・」
ひくっひくっと震える一護の中から抜き取ると、中から白濁が溢れた。
「風呂行くぞ」
「ん・・・」
ぐったりとしている一護は半分夢の世界に行っている様だ。

風呂で事後処理を済ませ、部屋に帰ると蒲団が新しくなって、水差しが用意されていた。
「良く気が付く奴だな・・・」
その水を一護に飲ませようとしたが既に寝息を立てていたので剣八もそのまま一緒に寝る事にした。
夢にまで見た存在を腕に抱いて、その髪を梳きながら眠りに就いた剣八だった。


第11話へ続く



11/10/01作 再会しての初エッチでした。これからきっと色んな体位を教えられると思います。

10/03に加筆修正。




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