題「菩提樹〜夫婦の愛〜」2 | |
四番隊に着いた白を出迎えたのは卯ノ花だった。 「卯ノ花さん・・・」 にっこりと笑って白を向かい入れた。 「よく眠れましたか?」 と問われ首を横に振る。 「そうですか、京楽隊長はもう起きてらっしゃいます。他の検査も済みましたのでゆっくりして行ってくださいね」 と言われた。 「あ、ありがと・・・」 「では後ほど・・・」 と病室の前で別れた。 「春水、入るぞ・・・?」 「はあ〜い、どうぞ〜」 と呑気な声が聞こえたので中に入った。 「入りましたね・・・」 と確認した卯ノ花が立て看板を置いた。 『この先立ち入り厳禁・卯ノ花』 その看板が置かれた位置は京楽の病室から軽く五部屋分の距離はあった。むろん無人である。 そんな事は露知らず、京楽の顔を見て安心した白はすぐさまベッドの上の身体に擦り寄った。 「春水・・・!」 「おっと・・・!白・・・」 「春水、春水・・・」 ちゅ、ちゅ、と普段は決してしない白からの口付け。雨の様に降らされるそれに甘んじる京楽。 「ん、ん、春水ぃ・・・」 「白・・・可愛い・・・」 ぺろりとその唇を舐めれば過剰な反応が返って来た。 「ひゃん!」 ふるっふるっと震える白に深く口付ける。 「ん、んふ、ぁ、んん・・・」 くちゅっと音を立てて離れる唇。ツゥッとお互いを繋ぐ銀糸がプツリと切れ、白の青い舌がそれを舐め取った。 「・・・しゅんすい・・・!」 京楽の寝巻きの袷に鼻を押し付け、クンクンと匂いを嗅ぐ白。 「ちょ、白?」 「ん、ん、春水の匂いだ・・・、生きてる、生きてる・・・!」 するするとその手が下まで降りると下肢を弄った。 「し!白?!」 「うる、せえな・・・、夕月に乳やらなきゃだろ・・・」 「でもここ・・・!」 「うっせ・・・」 既に半勃ち状態だったそこへ唇を落とす白。 「ん・・・」 ちゅ・・・、と先端に吸いつき、ぺろぺろと舐めて行く。 「く・・・っ」 どんどん硬くなっていく京楽自身。かぷ、と咥える白。 「白!ああ・・・!し、ろ!もう止めなさいってば!誰か来ちゃうよ!」 「ん、ふっ!やだ・・・。なぁ、出せよ・・・春水の飲みたい・・・ちゅ!言ったろ、他の男からの霊力で出た乳は嫌だって・・・おとなしくイきやがれ」 「!!!!んん!もう!あぁ・・・っ!」 「ん!んく、んく、ん、ふぅ・・・」 ちゅっ!と最後まで吸い取った白。微かに腰が揺れている。 「白・・・?」 「な、に・・・」 「もしかして、感じてる?」 「な!なにバカ言って!」 「だって、腰揺れてるし・・・」 何より目が・・・。 トロリと蕩けてしまいそうに濡れているのだ。 「白、白・・・」 ちゅ、ちゅ、と首筋から耳まで吸い付いて跡を付ける。 「はぁ、ん!春水・・・」 両手で白の顔を挟んで、親指と人差し指で耳を愛撫する。 「ん!ん!んやぁ!あ!あ!」 「白・・・?」 ベッドの上に抱きあげられた白は京楽の目の前で膝立ちの状態になった。 「足が、震えてるよ・・・?」 するりと裾を割って指が忍び込んで来た。 太股を掠めただけでも白の身体が跳ねた。 「ひあ!」 男らしい武骨な、けれど優しいと知っている指が、触れるか触れないかという動きで自分を煽っていく。 「や、やぁ!春水!も!」 「触ってもいいの?」 「うん!うん!さ、触って!おねがい・・・!」 京楽の首に縋りついて懇願する白。 「やっぱりかわいい・・・」 耳元で囁き、するすると内腿を辿って白い茂みに到達する。 「ああ・・・!」 くちゅっと音を立てふっくらとした肉唇を開き指を這わす。奥から溢れる愛液が指を伝い滴り落ちて来た。 「すごいね、まるで洪水のようだよ・・・」 クチュクチュと音を響かせ、蜜壷に指を滑りこませる。 「ふあ!あっ!ああっ!」 ぎゅうう!っと京楽の頭を抱きしめ髪をぐしゃぐしゃにした。 「気持ちいい・・・?」 優しく、けれど確実に快感を引き出すよう動く指。 「あん!うん!いい!もっと・・・!」 知っている・・・この手は、指は俺を傷つけない・・・。愛しい想いが後から後から溢れて来て白はどうしていいか分からなくなった。 「しゅっ!春水!ああ!ああ!どうしよう!お腹痺れるの!や、や、ああぁああんッ!」 ぷしゃあっ!と潮を吹いて達してしまった。その瞬間耳と尻尾が飛び出した。ふわりふわりと揺れている。 「あ・・・、はあっ、はあっ、ん、んん・・・!」 「・・・え?白、指で・・・?」 くたりと上半身を預けてくる白に驚いた。 「しゅんすい・・・入れて・・・?」 「ん・・・あのさ白・・・」 「ん・・・?」 「僕、今傷が塞がったばっかりで激しく動けないんだ」 「え・・・?」 ガバッと顔を上げる白。ちょっと泣きそうだ。 「それでね、今日は白、頑張ってくれるかな?」 「へ・・・?んあっ!」 屹立した自身を白の秘部に擦り付ける。 「騎乗位、好きだよね?白」 「や!だって!」 「ん?」 くちゅり、と熱い塊がそこにあるのに、焦らす京楽が憎らしい。 「もっ!いじわる、すんなよぉ・・・!」 「自分で入れてごらん・・・」 「うう〜!」 白は熱く滾るソレを自ら胎内に納めていった。 「ん・・・、ふっ!あ、ああ!熱い・・・!あぁ・・・!」 全て納めた頃、白はガクガクと震えて動けなくなっていた。 「ん、ん、ふ、ふうぅ!」 「白、動いて?」 ぶんぶんと顔を振る白。 「む、むりぃ・・・もうちょっとまって・・・あ?」 「ん?どうしたの?白」 自分の中でビクンビクンと脈動する京楽を感じて白は口付けをせがんだ。 「しゅん、すい、・・ちゅう、して・・・おねがい・・・」 「白・・・」 深い深い口付けを交わす二人。 「ん、んん、ふ!ふあ!あああ!あぁあぁあ!あーー・・・っ!」 ビクンッ!ビクンッ!と白の身体が痙攣し中の京楽を締め付けた。 「ええ!ちょッ!白?くうっ!」 その締め付けに持って行かれた京楽。 「ど、どうしたの!急に!大丈夫かい!?」 ぺちぺちと白の頬を叩くと薄らと目を開けてこちらを見てくる。 「ん、あ・・・すご・・・なんだ、あれ・・・、っひあ!」 未だきゅう、きゅう、と締め付けを繰り返す中で京楽が膨らんでいく。 「あ、あ、また・・・!イク・・・!」 「ちょ!僕何にもしてないよ?」 「あ、あ、だっ・・て、春水の熱くて・・・、う、動いてる・・・!ビクビクって!」 まさかそんな事で・・・? 「しゅ、春水が生きてるって、分かって、あ、あ、なんかお腹熱くなって・・・うあッ!」 京楽が突然白を抱きしめ仰向けに倒れた。 「しゅ!春水!」 驚いて顔を見ると京楽は片手で顔を隠している。 「白・・・」 「んあ・・・」 閨でしか聞けない特別な響きで名前を呼ばれた。顔を見ると指の間からこちらを見つめる目が見えた。 そこにはいつもの優しさだけではなく、ある種の獣の様な光を帯びていた。 「しゅんすい?」 どくん!とまた大きくなった。 「んあ!」 「白、ちゃんと掴まっててね・・・、激しくするよ・・・」 ねろりと耳介を舐められた。 「ひんッ!で、でも怪我・・・」 「そんなのもう関係ないよ・・・。ああ!なんて、なんて愛しいんだ!愛してる、愛してる、白!」 グンッ!と下から突き上げられる白。 「ああ!春水ぃ!死ぬな!もう独りにするな!生きてて!お願いだから・・・」 「白、白、死なないよ・・・。たとえ首だけになったとしても君の所へ辿りつく・・・そしたら」 「ん、ん、そ、そしたら・・?」 「僕が君の首を噛み砕いて殺してあげる・・・一緒に逝こう・・・」 「っ〜〜!しゅんすい!しゅんすい!ひっ!ひっ!しゅんすいぃ・・・」 ぽろぽろと涙を零しながら、京楽の肩に掴まり自分も腰を揺らして少しでも負担を減らした。 「ふっ!ふあ!ああンッ!また!ああ!もうイクゥ!しゅんすいぃ!」 ぎゅうう、とお互いの手を握り締めて、二人同時に絶頂へ達した。 「んああああっ!」 「くうっ!」 どくどくと命の源を注ぎ込まれ、その熱さを甘受する白。 「は、は、ん、春水・・・」 「し・・・ろ・・・」 は!は!と息の荒い京楽の胸に耳を押し当てる白。 「何が聞こえる・・・?」 髪を梳かれながら囁き声で問われた。 「春水の命の音・・・」 「そう・・・、汗掻いちゃったから風邪引いちゃうよ」 「ん・・・」 名残惜しそうに身体を離す白。 傍にあった手拭いで身体を清めてやり乱れた着物を直してやった。 「あんまり汚れてないね。良かった」 「あんたは、そうでもねえけどな・・・」 「あはは〜まあね〜。すぐ着替えるから大丈夫さ」 チュッと頬にキスしてやると擽ったそうな声を出した。 「じゃ、また後で子供らと来る」 「ん、気を付けてね」 パタン、と扉を閉めそこに寄りかかり、溜息を吐いた白。 やや遡って。 「なぁ〜によ?これ」 卯ノ花直筆の看板に首を傾げる乱菊。そこに隊士の一人が通りがかったので捕まえて訊いてみた。 「ああ、それですか。今白さんが来てるんです。それで・・・」 「白が・・・。ああ、卯ノ花隊長も気を利かせたのね」 パタン。 「ん?」 「あら?」 京楽の病室から出た白がそこに居た。扉に寄りかかり、潤んだ瞳で溜息を吐いていた。 「は・・・ふぅ・・・」 「〜〜〜!///!」 「ん?あ・・・!」 バタンッ!!と今出た扉の内側に戻ってしまった。 「白ったら!あんな顔するのね〜!」 「か!可愛いですね!」 「でしょ!でしょ!」 「どしたの?白」 急に戻ったと思ったらしゃがみ込む白に声を掛ける京楽。 「み、見られた・・・!」 「は?」 「乱菊に見られた〜ぁ!」 「おやまぁ・・・」 白が復活したのは乳が張ってきてからだった。 急いで家に帰ったのは言うまでも無い。 夕月にお乳をやり、子供達を連れて来た。 「とと様!」 「やあ、朝月ちゃんと寝てるかい?夜更かしは美容の大敵だよ」 と軽口を叩きながら安心させる。 「いつ?とと様いつ帰って来れるの?」 「きっとすぐだよ。ここには卯ノ花さんが居るからねぇ」 黙ったままこちらを見ているウルに向かい、 「僕が帰るまで家の事よろしくね?」 と笑った。 「!!・・・はい」 「白、また明日の朝ね」 「おう・・・」 朝月がまだ居たいと駄々を捏ねたが、京楽の為だと諭されると大人しく帰っていった。 コンコン、と扉がノックされた。 「・・・どうぞ」 「もう起きて良いのか・・・」 「おかげさまで。なんの用さ、兄貴」 見舞に来たのは京楽の兄であった。 「春水、たまにはこちらの家にも顔を出さないか」 「や〜だよ、堅苦しいのに」 「お前の奥方も一緒にだ」 「絶対にヤダ!大体なんで兄貴がそんなこと言うんだい?」 「お前は・・・。自分の妻を兄に紹介もしないのか?娘も居るのだろう?」 「・・・兄貴・・・?」 「うちの奴も気にしている・・・。悪いようにはせん。彼女は立派な妻だ。・・・春水よ、きちんと紹介してはくれないか?」 「言ってみるよ・・・」 「うむ、怪我が治ったら皆でうちに来てくれ。歓迎したい」 「ありがとね」 京楽がそう言うと席を立ち、帰って行った。 第3話へ続く 10/10/25作。 お兄さん出てきました。 この後の展開考えて無いや。頑張ろう。 |
|
きつねのおうちへ戻る |