題「甘い生活」 | |
隊首会から帰って来た剣八が椅子に座るとこう言った。 「暫く現世で仕事になった」 その場に居た一角が質問する。 「現世でですか。何日ぐらいっすか?お一人で?」 「一ヶ月。俺と後一人だ」 と答えた。それを聞いた一護の顔色が少し陰った様に見えた一同。 (剣八様、現世に行かれるのか。俺はお留守番でしょうか?また他の女性と行かれてしまうのですか?・・・いやだなぁ・・・) そんな事を考えていた一護がハッと我に帰り、 「お茶を淹れて来ますね」 と給湯室へと消えてしまった。 「剣ちゃん・・・」 「うん?」 「いっちー絶対勘違いしてるよ?言ってあげないの?」 「いいや。帰ってから言うさ」 「そっか!」 やちると剣八の会話に、ああ、今回は一護と一緒なのだな。と察した一角と弓親だった。 仕事を終え、帰宅するといつもの様に3人一緒に食事をし、各々風呂に入った。 一護も入浴を終え、夫婦の寝室に入ると剣八が待っていた。 「おう、上がったか」 「はい・・・」 浮かぬ顔の一護を抱き寄せ、優しく押し倒すと触れるだけの口付けをした。 「ん・・・」 「今日は昼から機嫌が悪いみたいだな?」 「そんな、ことは・・・ん」 「そうか?」 「はい」 「ふうん・・・」 深く口付け、一護の口腔内を余す所なく貪っていく。 「ん・・!ふぅ、くふぅん!ん!ん!」 舌を絡め、甘噛みし強く吸い上げた。 「んん!ん、は、はぁ、はぁ、剣八様・・・」 「一護・・・」 一護の首筋に顔を埋め、一護の体臭を胸いっぱいに嗅ぐと熱い吐息を吐きながらその首筋を舐めた。 「ひゃう!」 いつもの様に甘く愛撫し、身も心も蕩けさせていく。 剣八の指を3本飲みこみ、熱く蕩けている奥にあるしこりを押さえると一護の腰が跳ね、甲高い声が上がる。 「ん、ふ、あっ!ああっ!」 「ここだよな」 「あぁっ!ああっ!はっ!ああうっ!あっ!あっ!やあぁっ!」 首を打ち振り、啼く一護の中からごっそりと指を引き抜くと熱杭を沈めていった。 「あ・・、ああぁああ!熱い、熱い、剣八様、けんぱちさま・・・」 「ああ・・・、剣八様、ん、ん、剣八様ぁ・・・」 両腕で剣八の首や後頭部を絡め取ると自分から口付けを強請り、両足を剣八の腰へと絡み付かせ、貪欲に全てを飲み込もうとしていた。 「くく!なんだ?今日は随分とくっ付いてくるなぁ?うん?」 グリッと奥を突いてやると後ろを締め付ける一護。 「はうん!あ、あ、だって・・・!」 (剣八様がまた他の方と、別の家で暮らすだなんて、それが嫌だなんて・・・言えない・・・!) 「だって、何だよ?言えよ、ん?」 ゆっくりと中から引き抜いて、雁の部分で引っ掛かっている状態で意地悪く聞いてやる。 「ん、んあ、あぁあああ、あ、はあ、はあ・・・ぃや・・・」 緩く首を横に振る一護。今度は奥までゆっくりと時間を掛けて納めていく。 「あ、ああ、はあぁああう!」 「言え、一護」 そう言ったきり、ピクリとも動かなくなった剣八。 「あ、あ、あ・・・!」 刺激を止められ、次第に中が疼いて来た一護の腰が知らず揺れ動く。 「あ、く・・・!はぁっ!やぁんん・・・!」 「ケツが揺れてんぞ、やらしいなぁ?」 「ひぅ!」 耳朶を舐めながら囁き、その尻肉を大きな手でグニグニと揉んでやる。 「ああっ!あっ!け、剣八様ぁ!い、意地悪しないで・・・!」 「じゃあ、ちゃんと言えよ。何で機嫌ワリィんだよ」 「そ、それは・・・」 尻肉を揉まれる度に一護の媚肉は中の剣八をきゅんきゅんと締め付ける。その甘美な誘いに衝動のままに突き、掻き混ぜたいと剣八の我慢もそろそろ限界だ。 「言え・・・!」 目の前にある胸の小粒を強く捻り、もう片方に歯を立てた。 「ひぃっ!んああぁああーーっ!」 その衝撃に剣八を締め付け達してしまった一護と持って行かれた剣八。 「くっ!このやろ・・・!」 ドクドクと精を注いでいく。 「あ・・あ・・あ・・・」 ひくん!ひくん!と震えながら涙を流す一護の顔に張り付いた髪を梳きながら訊いてみる。 「なぁ・・・何がそんなに嫌なんだよ・・・?」 「けんぱちさま・・・現世で、また、違う人と暮らすのでしょう・・・?」 「・・・」 「お、お仕事なのに、しょうがないのに・・・!そ、それが・・・、!?」 そこまで告白すると未だ胎内に納まっていた剣八の中心が雄々しく、猛りだした。 「あのな一護・・・。今まで黙ってたけどな・・・」 「はい・・・?ん、あ!」 「今回はお前が付いてくるんだ、現世に」 「・・・え?」 「ああ。お前だ、一護。お前以外に居ねえよ」 「あ、ああ!うれしい!嬉しい!剣八様!」 ぎゅうぎゅうと抱き付いてくる一護の頭を撫でてやり、額や頬にキスをしてやる。 「そんな訳だ。今度はもっと気持ち良くなろうぜ?」 と言うや再び一護を啼かせ始めた。 翌日、目が覚めると自分の髪を梳いている剣八と目があった。 「お、おはようございます。剣八様」 「おう。そういやぁ言い忘れてたんだがよ。向こうで用意された家が集合住宅で夫婦の方が良いだろうってんでお前は女の格好する事になったんだが・・・良いか?」 「ああ・・・それは・・。剣八様さえ宜しければ、剣八様がいらっしゃれば俺は何でも・・・」 とにっこり笑って告げる一護に朝から貪られた一護。本日は有給と相成った。 昼過ぎに、女性死神協会のおやつを持って道場に行くと乱菊に、 「一護何か良い事でもあったの?ニコニコしちゃって」 と言われたので、 「実は・・・」 と昨日剣八から言われた事を報告した。 「それがすごく嬉しくて・・・」 頬を桜色に染め、恥じらいながらも瞳はキラキラと光っていた。 「一護、あんたってば本当に可愛いわ!」 「かわいい〜〜!」 「そうだ!現世に行くんだったら一緒に服とか買いに行きましょうよ!」 「賛成!」 「女の子の格好するんなら服もそうだけど下着も揃えなきゃね〜!」 とメンバーに連れ去られ、あれよあれよと言う間に現世で買い物をしている一護一行。 「下着は可愛いのとセクシーなのが要るわよね!」 「勿論ですよ!確かひと月でしたよね?何枚要るのかしら?」 「ん〜。10着は揃えたいわね。そのうち何着かは使えなくなるだろうし・・・」 と一護を差し置いて実に楽しそうである。 服と下着以外の必要な物も手に入れ、後は帰るだけとなった頃、一行の後ろから声が掛けられた。 「おい」 低いその声に驚く一行の中で一護だけが嬉しそうに振り向いた。 「剣八様」 「帰ってくんのが遅えから迎えに来たぞ」 「まあ、申し訳ありません。今から帰ろうとしていた所です」 「そうかよ」 そんな夫婦に気を遣い、 「一護!あたし達他に行きたい所あるから!更木隊長、お先に失礼しますね!」 とその場を離れて行った。 一護は丁寧に礼を言うと、 「帰りましょうか。剣八様」 と剣八の手を取った。 「おう・・・」 一護の荷物を持ってやり、尸魂界へと帰る剣八だった。 第2話へ続く 13/10/12作 夫婦現世へ行く!ちょっと意地悪な旦那様でした。 |
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