題「新しい家族」9 | |
夕月が産まれた翌朝、白の病室が何やら騒がしかった。 「おはよう、何やってるの?みんなして」 そこへ京楽が現れた。 「あ!京楽隊長!奥様がちょっと・・・」 「白がどうかしたの?」 「帰ると言ってるんです。まだ卯ノ花隊長の許可も頂いてませんし、説得してるんですが余計ひどくなって・・・」 「おやまぁ、みんな下がらせてくれるかい?僕が何とかするから」 「お願いします」 そう言って四番隊の隊士はみんなそこから離れて行った。中からは、 『触んじゃねえっ!』 と言う白の怒鳴り声が響いていた。 「白、入るよ」 中に入ると夕月を胸に抱いた白と四番隊の隊士が一人居た。困った顔でこちらを縋るように見るので苦笑して、 「もう行っていいよ」 と言うと頭を下げて出て行った。 「・・・・」 眉間と鼻に皺を寄せ、警戒している白。 「おはよ、気分はどうだい?」 「良くねえよ。どこ行ってた?目が覚めたらお前居なかったぞ」 「ゴメンね、朝ご飯が要ると思ってさ。この時間どこも開いてないから作ってもらってたんだ」 ベッドの横にある椅子に座る京楽の手にはお手伝いさんが作ったお弁当があった。 「どうしたの、嫌な事でもあった?」 手を伸ばし白の頬に触れると漸く緊張が解けた白。 「はぁ・・・、春水、帰りたい。俺達の家に帰りてぇよ」 ここは嫌だ、と訴える。 「落ち着かない?」 「ん・・・、バタバタしてるし、お前居ないし・・・」 そう言えば朝月の時はすぐ家に帰ったんだったと思い出した。 「卯ノ花さんに一言言ってからじゃないとね。もう少し我慢してね?」 と前髪を撫でた。 「・・・じゃあお前ずっとここに居ろよ」 「うん」 不器用に甘える白に触れるだけの口付けを繰り返す。京楽の腕に納まり大人しくなる白。完全に落ち着くと夕月を京楽に渡してお弁当を食べた。 ドアがノックされ、卯ノ花がやって来た。 「失礼します」 「おはよう、卯ノ花さん」 「おはようございます。白さん御屋敷に帰りたいですか?」 「ん・・・ここザワザワして落ち着かねえんだ。乳もあんま出ねえ」 「それはいけませんね。朝月ちゃんの時は大丈夫でしたし・・・。何かあったらすぐに連絡してくださいね?」 と簡単な検査の後、あっさり退院を許可してくれた。 「良かったね。さ、おうちに帰ろう」 夕月を産着にくるんで帰路に着く。 十一番隊に朝月を迎えに寄った。家族全員で屋敷に戻ると朝月が夕月の髪を撫でている。 「綺麗ね。お陽様の光に透けてキラキラしてる・・・」 「そうだねぇ、かか様の血が濃く出たんだねぇ」 うぶうぶと言いながら手足をバタつかせる夕月は透けるような白い肌と白金に近い真っ直ぐな金髪に金目をしており、春水より白の血が色濃く表われていた。 「可愛いねぇ〜、将来美人になるよ、きっと」 「お前朝月ん時も言ってなかったか?」 「言ってたよ。だぁってかか様が美人だもの。娘だって美人になるの当たり前じゃない」 「あほ・・・」 「あ、かか様照れてる!」 「ふん。ああ、そうだ。あのチビいつからウチに来るか聞いてるか?朝月」 「ううん、一護にぃの所には毎日来てるよ」 夕月の頬を触りながら言うと、 「ふうん、俺はあと一週間もしたら身体も落ち着くだろうから、いつでも良いぞ」 「そうなの?じゃあ後で言いに行くわね」 お昼御飯を食べ終わった朝月が一護の所へと遊びに行った。 「ふう、御苦労様。白、これからどうする?僕非番なんだけど」 と白を抱き寄せ、額に口付けた。 「ん・・・、欲しい。夕月にもたっぷり乳やんなきゃな」 ぺろりと青い舌で唇を舐める白。 「じゃあ、お部屋に行こうか」 と生まれたての愛娘と愛妻を抱きあげると寝室へと消えた。 寝室の隣りには京楽が用意したベビーベッドがあり、夕月はそこに寝かされた。 「良い子でおねんねしててね」 と撫でながら言い、襖を少しだけ開けて閉めた。 「白・・・」 京楽は白を膝に乗せると、顔中にキスを降らせた。 「ん、ん、擽ってぇ・・・」 呟きながら京楽の頬に掌を当てた。 「白、白、愛してる・・・」 「ん、俺も・・・」 ふわ、と身体が軽くなったと思ったら押し倒されていた。 上から覆いかぶさるように白の顔の横に手をついてジッと見つめる京楽。 「な・・に?」 「白、幸せかい・・・?」 「なんだよ、急に」 「僕はこの上無いくらい幸せなんだけど、君はどうなのかなって思ってさ」 ふ、と吐息の様な笑みを漏らすと両手を京楽の首に絡めて引き寄せた。 「・・・ばーか。幸せじゃなかったらとっくに出てってるよ」 心配すんな。と耳に吹き込まれた。 「ああ・・・!白」 背骨が折れそうなくらいの力で抱き締める京楽。 「ん、あ!春水、ね、早く・・・!」 「うん!たくさん、たくさん愛し合おうね!」 白の首筋に顔を埋めるとキュウッと吸いつき紅い跡を残した。 「あん!」 その跡を熱い舌で舐めては頸動脈の脈動を唇で感じ恍惚となる京楽。 「あ、はぁ、んん!」 鎖骨まで来ると甘く噛んでは歯形を残す。その歯形一つ一つにちゅっちゅっと音を立て愛撫する。 寝巻きの袷から手を入れ乳房を揉みしだく。 「あ!しゅんすい!」 「ん、良い匂い・・・」 「ばか!」 片方をやわやわと揉み、もう片方は頂点にある小粒を口に含み舌で転がした。 「や!あっ!あっ!」 「綺麗だね・・・。子供を産んだとは思えないくらいだよ・・・」 「ふ、二人も作っといて・・・!言うセリフかよ・・・!」 「ふふ、そうだね。二人の愛の結晶だもんね」 言いながらその愛撫は下肢にまで到達した。 「ふぁあ!」 「ん・・・、もう溢れてる・・・」 クチュクチュと音が響いて羞恥から身を捩る白。 当然逃がしてくれるはずも無く、京楽はトロトロと蜜の溢れる白の蜜壷の奥深くへと舌を差し入れた。 「んああ!あ、ん、や、や、やだ、やだ・・・」 「んあ?気持ちよくなぁい?」 「そ、そこで喋んなぁ!」 弱々しく両手で京楽の頭を押さえる白。 「そんなにされたら僕止めれないよ」 ぺろりと舐め上げる。 「きゃひぃん!ん、もう、きて・・・!」 「もう良いの?」 「ん、春水のちょ・・だい・・・」 ぷるぷる震えながらも京楽に両手を伸ばす白。 「あぁ、可愛い白、僕の、僕だけの妻・・・」 自分に伸ばされた手を首へと導くと滾っている自身を宛がい、ゆっくりと奥まで沈めていった。 「んん!ああ・・・、春水、春水、俺の・・・」 「ん・・・?」 「俺の・・・、一人だけの男・・・」 その言葉にゾクリと背筋に電流が走った。 「ああ!なんて可愛い事を!」 どくりと白の中で大きさを増した京楽。 「ふぁあ、お、おっきくなったぁ・・・」 ビク!ビク!と締め付ける白は長い脚を京楽の腰に巻き付けた。 「う、動く、よ!」 「うん!うん!き、て!」 グッ!と奥まで突くとずるり、とギリギリまで抜いてはまた奥まで貫いた。 「はあッん!あっ!あっ!いい!しゅん!すい!あつい!春水の熱いのぉ!」 「う、クッ!君の中はトロトロに蕩けてる、けどね」 京楽が突く度に淫らな音が響き渡る。 グッ!グシュ!ぐちゅ!ぐちゅ!ぷちゅっ! 「ふっ!ふぁああん!イク!イっちゃう!んあっ!ああーっ!」 きゅうぅと締め付ける中へと迸る熱を注ぎ込む京楽。 「うっ!」 「ああ・・・っ!」 ひくん、ひくん、とヒクつく中で復活する京楽。 「んああ、また・・・」 「ん、もっとしよ?」 「うん・・・」 二人の間はお互いの体液でしとどに濡れそぼり、少しの動きだけで湿った音を立てた。 「やん!」 達したばかりで敏感になっている白はそれだけで身体を震わせた。 「白、白・・・」 甘い美声で名を呼び、自分を求める夫に全てを委ねる白。 「春水、すき・・・」 「!!白!」 「ああンッ!も、っとぉ・・・」 素直に求める白の中で硬度を増す京楽自身。今度は腰を回して白を快感へと導いていく。 「ふあ!あ!あ!や!それ、駄目!で、出ちゃう!」 「ん?良い、よ!好きな様におイき」 「やぁあ!ば、ばかぁ!ひぃ!きゃううん!」 ぷしゃあっ!と潮を吹き、ガクガクと震えながら達した白は京楽の背に爪を立てた。 「ああ、あ、あ、ふ!ふああっ!」 「くう!」 一拍遅れで中へと注ぎ込まれた精の熱さを甘受する白。 「ふふ・・・、もうびしょびしょ・・・」 「ば・・か春水・・・!」 「ん、馬鹿で良いよ、幸せだもん」 とふにふにと乳房を揉んでいると乳が溢れだし、甘い匂いが漂った。 「あ、出てきちゃった」 「早、く、夕月に」 「そうだね、連れてくるよ」 中からずるん、と抜くと嬌声をあげる白。 「ああ、ん・・・」 ぷるっ、ぷるっ、と震え京楽にしがみ付く。 「白、大丈夫かい?」 「う、ん、だい、じょぶ」 白の髪を撫でてから、夕月を連れて来た。 「は〜い、ママのおっぱいだよ〜」 「あほ・・・」 まだフワフワしている白のおっぱいに吸いつく夕月。 「んっく!んっく!ちゅくちゅく!ちゅうちゅう」 「すごい勢いだねぇ」 「ん。あ・・・」 「おや、もう片方からも溢れて来たねぇ」 とクイッと持ち上げ吸いつく京楽。 「ん!ばかぁん!ゆ、夕月のが足りなくなるだろ!」 「ん、ごめん、でも美味しい」 そんな睦言を繰り広げていた。 夕方。 「ただいま〜!」 「お帰り、朝月。遅かったねぇ」 「そうかしら?かか様は?」 「うん、かか様はね、もうおやすみしてるよ」 「え?もう?早くない?」 「夕月におっぱいあげて、お風呂に入れたから疲れてるんだよ。だから静かにね」 「はあい」 寝室では満足そうに寝息を立てる白が居た。 第10話へ続く 10/10/11作 子供を産んだばかりでピリピリしてるママ。安定剤は京楽パパです。 エッチの後はちゃんとお風呂に入れてますよ。夕ちゃんも一緒です。 |
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