題「四月の愚者〜吐いて良い嘘、悪い嘘〜」6
 剣八の部屋で押し倒される一護。
上から啄む様なキスが降ってくる。ちゅっちゅっと可愛らしい音を立て一護の顔じゅうにキスを降らせる剣八。
「ん、ん、くすぐった・・、剣、八・・・」
「一護、一護・・・」
繰り返し名を呼ぶ剣八の首に腕を回して抱きついて強請った。
「もっと呼んで?剣八の声で呼ばれたいよ・・・、これで最後だから・・・」
「一護!、ああ、お前ももっと俺の名前を呼べよ・・・!」
「あぁ・・・剣八、あったかい・・・、んむ・・・」
口付けを深いものに変えてきた剣八。
角度を変え、深く深く、貪欲にお互いの舌を絡め合った。剣八は一護の後頭部を持って離すつもりは無いらしかった。
「あ、ふっ、う、んん、んちゅ、あ、剣・・・」
口付けは長く続けられ一護は酸欠で脳髄が甘く痺れてきた。一護も剣八の頭を掴んで髪をぐしゃぐしゃにして求めた。
「ん、はあ、はあ、ああ、剣八・・・、もっと・・・」
飲み込み切れなかった混ざり合った互いの唾液が一護の口の端から流れおち、首筋まで伝っていった。
「一護・・・」
剣八は一護の唇を舐め、唾液の道筋を辿っていった。
「あ、あ、ひ、剣八ぃ・・・」
ああ、離れたくない・・・!もっとこの男と居たかった・・・。一護は言えない想いを剣八を抱きしめる事で紛らわせた。
「一護・・・?」
一護の耳に舌を這わせ、甘噛みを繰り返し耳穴に舌を差し入れた。
「ひあん!」
ぐちゅぐちゅと直接伝わる音に刺激に身を捩る一護。
剣八の手の平は一護の胸を這いまわる。少年らしい薄い胸板を撫でては胸の飾りを掠めていった。
「は、あん、剣八ぃ・・・、剣八の手熱くて気持ちいい・・・」
耳の薄い皮膚に跡を付け、首筋に舌を這わせながら強く吸い付き跡を付けていった。ちりり、と甘い痛みに酔う一護。
「ああ・・・、もっと、もっと付けて・・・、たくさん・・・」
「一護、一護、俺の跡で埋め尽くしてやるよ・・・」
「ふふ、嬉しい・・・」
剣八の髪を撫で上げ耳に掛けていった。口付けは鎖骨に辿り付き、みしりと音がするほど噛んだ。
「あぅぅ・・・、い、痛・・・」
その跡を繰り返し舐め、口付けは胸まで続いた。ちゅ、ちゅ、と吸い付き、時折強く跡を付けた。
「んん、剣八ぃ・・・」
もどかしくて腰を揺らす一護。薄く色づく胸の飾りは期待に立ちあがっているのに触れてもらえない。
「くく、触ってもいねえのにお前の乳首立っちまってんぞ?」
剣八の熱い吐息が掛かるだけでも感じてしまう。
「あ、あ、触って・・・、お願い・・・剣八に触られたい・・・」
「一護・・・」
ぴちゃり、と尖らせた舌で漸く周りから舐めてきた。
「あっ、ぁ、あん!」
舌で弾かれた。もう片方はすりすりと指で撫でている。もどかしい。
「んん・・・、け、剣八、い、意地悪しないでよ・・・」
「してねえよ、最後だからな、堪能してんだよ」
と言われ、ピクンと震えた身体。顔を見てみると一護は唇を噛みしめていた。
剣八は、カリ、と乳首に歯を立てもう片方は強く抓った。
「ひあっん!」
若魚の様に跳ねる身体が愛しくていつもより執拗にねぶった。指で押し潰し捏ねたり、歯で噛んでは扱いたり、舌で転がした。
「やぁん・・・、も、もうだめ・・・」
ちゅる、と口を離して、
「何だよ、もうイクのかよ・・・」
「だって、気持ちいい・・・」
普段は絶対口にしないセリフに一護の中心に手を伸ばすと、固く上を向き、トロトロと先走りを零していた。
「ハ!触ってもいねぇのによ、こんなにしてそんなに感じたか?」
つつ、と指で下から上へ撫で上げた。
「ああっ!うん!うん!」
いつになく素直な一護にすぐにでも掻き抱きたい衝動に駆られたが抑えた。
「まぁ、まだ待てよ、時間はまだあんだからよ・・・」
と握り込まれた。
「あぅっ!」
身を竦ませる一護の身体への愛撫を再開させる剣八。胸から腹へと、腹から下肢へと続けられる愛撫。
舌で舐められ、吸い付かれ跡を残される。片方の手は、さながら蛇の様に一護の身体を這いまわる。胸に腹、腹に、脇腹にと。その間にも溢れてくる先走りで、剣八の手はグチャグチャだ。剣八の手を通り越し、下まで濡らしている。
「くく、一護、敷布までぐっしょりだ・・・。一回イッとくか?」
「あ、あう」
ぴくぴくと震える一護に返事を返す余裕はない様だった。
「可愛いもんだ・・・」
そう呟き、ぱくりと一護の中心を口に含んだ剣八。
「ああっ!け!剣八!剣八!んああ!」
数回舐められ、強く吸われてあっけなく果てた一護。剣八は出されたモノを零すことなく飲み干した。
「あ、あ、はあ・・・」
吐精後の余韻に浸っていた一護が、ゆっくり起き上がると潤んだ目で剣八を見つめた。
「なんだよ・・・」
「あの、その、俺も、して良いか?」
と控えめに聞いてきた。一瞬何を言われているのか分からなかった。
「嫌か?やっぱ・・・」
すっ、と剣八の中心に手を伸ばしている一護。そう言う事かと得心がいった剣八は、
「嫌じゃねえよ、やってみろ」
ほっとした顔になり、顔を埋める一護。

「ん・・・、ふっ、ああ・・・」
既に臨戦態勢に入っていたそれに懸命に舌を這わす一護。時折口に含んでは吸い上げた。
苦い先走りを飲み込み、先を舌で抉る様にしては、くびれを甘く噛んで吸った。
「はっ、大分上手くなったじゃねえか、一護」
「ほ、ホントか?き、気持ち、いいか?」
不安そうに聞いてくる一護が堪らなく愛おしかった。 
「さ、最後までやるから、出していい、よ・・・」
そう言うと教えられた通りの奉仕を続けた。口に咥え、入りきらない部分は手で扱いた。袋も優しく揉んだ。
「くっ!出す、ぞ!一護!」
「んっ!くう!んく、んく、んくん!」
どくどくと勢い良く出された剣八の精を飲み下した一護。それでも飲み切れなかった分が口の端から零れた。
「あ・・・、こぼれちゃった・・・」
悔しそうに、哀しそうに呟いた一護。指で掻き集めては舐めとった。
「!一護!一護!」
「んん!」
いきなり掻き抱くと噛みつくような口付けをして己の残滓を全て舐めとった。
「ん、はあ・・・」
「一護、後ろ向けよ、お返しのご褒美やるからよ」
「ご褒美・・・?」
「ああ、ほれ」
「あ・・・」
少し強引に後ろを向かせると腰を掴んで高く上げさせた。
「あ!や、やだよ!ダメ!」
何をされるか分かって嫌がる一護。だが剣八の拘束は解けなかった。
「いいから大人しくしろよ。ちゃんと解さなきゃお前の中に入れねぇじゃねえか」
「う・・・」
「いい子だ・・・、一護」
そう言うと双丘を割り広げて、先走りで濡れてヒクつく蕾に舌を這わせた。
「ひん!あ、あぁ、や、ん、剣八・・・」
敷布を握り締めて悶える一護。
くにゅ、と舌が入ってきた。
「やあ!ダメぇ!」
くにゅくにゅと中で動きまわる舌の次は指が入ってきた。
二本の指が容易く入ってきた。グチュグチュと音を響かせ、一護の弱い所を突いてくる。
「ひぃああ!ああ!ああ!やだ、やだ!イク!イッちゃうよ!」
「感じやすいな、お前はよ・・・」
一護の尻肉を舐める剣八。
ずる、と指を引き抜くと、剣八は一護を前に向かせた。
「剣八・・・」
一護が剣八を求めて両手を伸ばすと、剣八はそれを取って自分の首に回してやった。
「ん、来て・・・、剣八・・・」
「ああ・・・」
充分解れた蕾に熱く滾った自身を宛がい、ゆっくりと入れていった。
「ん、あ、あ、は、くう」
「苦しいか?一護・・・」
首を横に振る一護。
「ううん、大丈夫だよ・・、ね、もっと奥まできて・・・」
ぎゅうと抱きつく一護。
「ああ、全部入れてやるよ!」
ズン!と奥まで入れてやった。
「はあ!ああ、剣八、お、奥まで、い、いる・・・」
がくがくと震える一護の身体を抱きしめて、ごく緩く奥を突いた。
「んっ、剣八?もっと強くてもいいよ?」
「ああ、そのうちな・・・」
緩く円を描くように腰を動かし、一護の前立腺を刺激する。
「んあ!ああっ!ダメ!そこは!ああっ!ああっ!」
自分の腹に熱いものが掛った。
「あ、はぁぁ・・・、ご、ごめん」
「なんで謝んだよ・・・」
「だって、俺だけ・・・、それに汚した・・・」
「いつものこったろーが、気にすんな」
「うん」
抱かれている間一護はぴったりと身体をくっつけてきた。
「おい、動けねえよ」
「ん、ごめん」
それでも身体に剣八の匂いを付けようとする様にすり付く一護。
「あ、はあ、剣八の匂いだ・・・」
うっとりと呟く一護。
「一護?」
「何でもないよ、なあ、もっと抱いてくれよ」
「ああ、泣き入るまでな・・・」
「ふふ、嬉しいな・・・、ねぇ、俺の中にいっぱい出して?好きにして良いよ?噛んでもいいし、引掻いて爪痕付けてもいいよ。だから俺を抱いて・・・!」
「ああ、溢れて、孕むくらいやってやんよ」
既に回復している自身で一護を貫く剣八。
「ああっ!剣八!もっと、もっと!ひどくしても良いから!お前に抱かれてるんだって感じさせて!」
「一護!一護!ああ!くそっ!壊しちまいそうだ!」
「ああ!良いよ!壊して!壊して!何にも感じない様に心も壊してぇ!」
「一護!ああ!覚悟しろ!」
「うん!うん!早く!」
剣八は抽挿を早め、一護の中に精を吐き出した。
「くう!」
「ああっ!熱い!奥が、焼ける・・・」
びくんびくん、と痙攣する一護。
「まだだ・・・。後ろ向け、一護・・・」
「うん・・・」
繋がったまま体位を変えた。
獣の交わりの様な格好は剣八の好きな体位だ。一護は顔が見えないといつも文句を言っても聞いてはもらえなかった。
「ああ・・・、剣八、剣八・・・」
「ここに居る・・・」
とズグッと奥を突いてやった。
「ああっん!」
ずるる、と抜ける際まで抜くと、容赦なく熱い楔を穿った。
「ああっ!あっ!ああっ!あっ!あっ!やぁ!ひっ!イッ!イク!またイク!」
「イケよ、好きなだけイかせてやるよ!」
ズッチュッ!と最奥まで貫いた。
「あぁーっ!」
限界まで喉を反らし果てた一護の肩甲骨に噛みつく剣八。
「ひぎ!痛い!け、剣八・・・」
ぎちぎちと音を立て血が流れた。熱い舌がそれを舐め取っていた。
「くく!お前の血は甘ぇなぁ・・・」
「あ、はぁん・・・」
「おら、こっち向けよ・・・」
とろり、とした眼差しでこちらを見る一護の片足を自分の肩に掛ける剣八。
「何するの・・・?」
「まだやったことねぇ体位だ、試してみな」
いわゆる松葉崩しの格好だった。
「ひっん!や!怖い、よ・・・」
「怖かねえだろ?俺の顔見えてんだからよ・・・」
「うん・・・」
グチュグチュと剣八が腰を揺らす度に音が響いた。中から白い体液が泡立って溢れていた。
「あっ、あっ、やっ、ふっ、深いけど、ああっ、へ、変な感じ・・・!」
「ん?気に入らねえか?」
グチュ!と強く突いた。
「あん!き、気持ち良いよ・・・、剣八・・・」
「くく!良かったじゃねえか、イクぞ、一護!」
「うん、ああっ!」
「く!」
ごぷっと中から溢れて来た。一護の出した物はそのまま一護の顔に掛った。
「あ、はぁ、はぁ、ん、剣八」
「あん?」
「き、気持ち良かった・・・?」
「じゃなきゃ、イかねえだろ」
と答え、一護の顔に掛った精液を舐め取ってやった。
「ん、くすぐったい・・・」
ざりざりと柔らかな舌が顔を行き来した。どちらからともなく舌を絡ませ口付けた。


第7話へ続く




09/06/09作 エロエロですね。でもまだエロは続きます。因みに一護は半分夢うつつですよ。分かり難いでしょうが・・・。
すいません、分かり難くて・・・。



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