題「馴れ初め」8
「ただ〜いま!」
「遅い・・・」
「ごめん、ごめん。途中で山じいに捉まちゃってさ。お腹空いたろ?ご飯食べよ?」
「ん・・・。何持ってんだ?」
「あぁ、コレ。こでまりって言う花だよ。君みたいに可愛いでしょ?」
「ふうん?ポンポンみたいだな。メシ」
「はぁい。たくさん食べてね〜」
「今日の、なんだ?」
「うん、お肉なんだけど食べれそうかい?」
「あ〜、うん。多分な」
「良かった、鶏モモ肉の照り焼きとお味噌汁と野菜の煮物だよ」
「とり・・・」
嬉しそうに眼を輝かせている。
(鶏肉好きなのかな?)
「さ、食べよう」
「ん」
白はぱくぱくと食べ、お茶を飲みながら、
「なあ、山じいって誰だ」
「ん?僕の先生さ。いつか紹介してあげるね、僕のお嫁さんだって」
「馬っ鹿・・・」
頬を赤く染めつつそっぽを向く白に満足の京楽。

「・・・風呂」
「ん〜、脱がすの勿体無いなぁ。こんなに綺麗なのに」
「?、また着せりゃあ良いじゃねえか。何言ってんだ」
「そうだね!お風呂行こう」

 一枚、一枚丁寧に脱がせていく。肌が露出した時、白が身を捩って嫌がった。
「や、あんま見んなよ・・・」
「や〜だよ、綺麗で可愛いのに、隠さないでよ?それに僕しか見てないよ?」
「うう〜」
「風邪ひいちゃうよ、誘ったのは君でしょ」
「ちっ!」

「可愛いおっぱいだねぇ。でももっと大きくなるんだって」
「まじか?何でだよ」
「子供にお乳あげるためでしょ。もっと大きくなって、子供にたくさんお乳あげてね」
ちゅっとキスをすると、
「もう出るぞ!」
と真っ赤になった顔を見られない様に足早に脱衣所へ向かう白。
「はいはい。白君、髪伸びた?」
白の髪を乾かしながら訊いた。
「いや?そんなには」
「う〜ん、じゃ女の子になったからかな?少し伸びてるみたいだ。また新しい髪飾り買ってあげるね」
「・・・いいよ」
「嫌かい?髪飾りするの」
「だって、金掛ってんだろ?俺の事でも、その、色々・・・」
「君はそんなこと考えなくて良いの!言ったでしょ?愛さなくても良いから、愛されてって」
「う・・・、でも、俺は・・・」
「さ、蒲団に入っておいで」
促され蒲団に入る白。

でも、俺も愛したいな。愛ってまだ分かんねえけど、俺の愛はいらないのか?

 京楽は卯ノ花に貰ったドリンクと丸薬を飲んで寝室へと向かった。
「お待たせ、白君」
「ん・・・」
「あれ?緊張してるの?震えてるよ・・・」
「だって・・・、こんな身体で、その、初めてだし・・・」
京楽は、ふっ、と笑うと、
「心配しないで・・・、優しくするから、怖がらないで」
ちゅ、ちゅ、と顔中に啄むようなキスを降らせた。
「ん、ん、くすぐった・・・」
「白君、白君、好きだよ、とっても・・・」
「あう・・・」
ふるっふるっと震える白に囁き続ける京楽は、優しく背中を撫で続け横たえる。
「あっ、んん、ふぅん、んっ、ん、ん、あ、ふぅ・・・」
深く口付けられ離れる頃には、銀糸が二人を繋いでいた。
「あ、はあ、はあ、ん・・・」
白が濡れた唇を舐めた。とろり、とした目で京楽を見つめる。
「そんな目で見られると抑えられないよ・・・」
飲み込み切れなかった互いの唾液が口の端を伝っているのを舐め取る京楽。
「ふあん!」
「感じるの?」
「や!いつもと違う・・・!」
「大丈夫・・・、僕に捕まっておいで・・・、僕も離さないから」
「うん・・・」
縋る様に腕を伸ばし京楽の首に巻き付ける白の髪を愛おしげに梳く京楽。

 首筋に吸い付いて、一つ跡を付ける。
「ふふ、跡が付いた・・・」
「なぁ・・・、それって、なんで、付けるんだ?」
「ん?白君が僕の、僕だけの大事な人だって証だよ・・・」
「あの・・・、俺も、付けても・・・」
「え・・・?」
「いや!やっぱいい!」
京楽の肩口に顔を埋め、見られまいとする白。
「良いよ。付けて・・・、嬉しいよ」
「あ・・・と、どうやって?」
「こうね、強めに吸って?」
「ん・・・、こうか?」
首筋にちりっと、した痛み。
「うん、出来た?」
「あ、赤くなってきた」
「よく出来ました」
いい子いい子、と頭を撫でられた。赤くなったソコを指でなぞる白。

 寝巻きに袷から手を滑り込ませ、乳房に這わせる。
「ふぁっ!」
背を撓らせる白に首筋に舌を這わせ、鎖骨まで舐めて行く。
「あ、あ、あ!」
手は優しく乳房を揉んでいた。
「ふふ、乳首立って来たよ・・・」
そう言って口に含む。唇で挟んで舌で舐めあげる。
「あん!あっ、あっ、やっ!ん!」
帯を解き、前を開けてゆくが白は気付かない。
触れるか触れないかの手付きで下腹部まで触って行き、白い茂みに手を這わす。
「ひああ!」
「濡れてるね、感じてる証拠だよ。可愛いな・・・」
「やぁ、知らない・・・」
「でもココ、固くなってるよ?」
「ひぃん!やだぁん!」
くちゅくちゅ、と音が響いて白は必死に京楽に縋る。
「指、入れるよ・・・」
「え?あ!ああっ!」
意外にもすんなりと2本の指が入った。
「あ、ああ・・ん」
ゆっくりと出し入れし、慣れさせていく。ふと、入口付近にしこりの様な物があったので押し上げると、
「きぁぁ!何?やぁぁ!ああっああん!」
ぷしっと潮を吹いて達した白。ぴょこんと尻尾と耳が飛び出していた。
びくびくと自分の腕の中で震える存在が愛しくて抱き締めた。
「ああ・・・ん、きょ、らく?」
「入れるよ?白君・・・」
「ま・・・って・・・」
「何?」
よろよろ起き上がると抱き付いたまま、はふり、と息を吐いた。
「どうしたの?白君?」
するりと腕を離すと、座っている京楽の股間に顔を埋めた。
「なぁっ!やめなさい!白君!って、ああ!」
隠しようもなく、興奮している自身に白の青い舌がひたりと絡まった。ぺろぺろと溢れる先走りを舐めとり、口に含む。
銀色に光る耳や尻尾が美しかった。
「う、く!ああ・・・、白・・・」
優しく白の髪を撫でる京楽。
「ん、んく、ふう!」
「つ、疲れたろ?もう良いよ・・・」
「んん!」
上目遣いに見てくる白に、更に大きさを増す。
「ん!あ、ふ、だ、出して?」
「ああ!白!白!なんて可愛い事を!」
「あんん、く、ふぅん!ん、ん!」
チュッと吸い上げ、くびれに軽く歯を立てて、強く吸い上げた。
「くあ!出、るよ!白!」
「んん!んく!んく!ふっ!んくん・・・」
こくっ!こくっ!と音を立て上下する白の喉・・・。
「はぁっ!ああ・・・、濃い・・・」
「全部、飲んだのかい・・・」
「ん、美味しかった・・・」
うっとりと口の端を舐める白を押し倒すと深く口付けた。
「んむ、んん、あふ!」
白の口内を隅々まで味わい尽くし、己の残滓を残らず吸い取った。
「あ、はあ、ん」
「今度こそ、君の中に、入るよ・・・?」
「あ・・・」
尻尾を丸めて足に間に挟むと、
「それじゃ入れないよ・・・?意地悪しないで?」
きゅ・・・と尻尾を掴む京楽。
「ああん!ご、ごめ・・・」
「うん・・・、怖くない、怖くない・・・」
くちゅ、と宛がうとその熱さに、吐息を漏らす白。
「ああ・・・」
「いくよ・・・!」
ぐっと腰を押し進める京楽。
「う、ああ!お、大きいよ、ああ、ああ」
「痛くないかい?」
「だ、大丈夫・・・」
「良かった、愛しい白、気持ち良くなってね・・・」
汗を掻いてしっとりしている白の肌に口付けを落としながら、先程のしこりを攻め立てた。
「ああ!あっ!んっ!ああっ!そこっ!何?いや!いやっ!あんっ!いや!奥に来て!」
「ふふ、ここ?」
「ああ!ん、そこ!気持ち良い!善い!イク!イク!春水!ああっあー!」
「うっ!くう!」
白の中に注ぎ込む京楽。
「ああ、熱い、春水の・・・」
揺れる白の瞳が自分を映していた。
「泣かないで・・・」
涙を唇で拭った。
「?泣いてない・・・」
「そう、じゃ嬉し涙かな?」
「知らない、そんなの・・・」
抱き付いてくる白の額に口付けを落とす。
「ん・・・、ね、もっと・・・」
「いいの?怖くないかい?」
「うん、春水だし・・・、あっ」
白の中で大きさを取り戻す京楽。

「今度は俺が上になる・・・!」
「え?ちょっ!何するの!」
京楽を押し倒す白。
「足りないの・・・、まだまだ全然・・・!足りない・・・!」
「だからって・・・!あっ!」
聞く耳持たず、腰を揺らす白。

「もっと、もっと出して?あん!気持ち良い・・・」
倒れ込んで来て、京楽の頬にキスを繰り返す白。
「ん、ん、好き、しゅんすい、愛してるって、言っていい?あぅっ!俺もあいしていい・・・?ねえ・・・?」
はっ!はっ!と息も荒くして問い質す・・・。
「俺の、『愛』は要らない?ね・・・、しゅん、すい・・・!」
びくっ!びくっ!と身体が強張り達したようだ・・・。
「はあぁ、しゅ、ん、すい・・・?」
「白!白!ああ!なんて言えば良い?こんな!こんな嬉しい言葉が聞けるなんて!愛してる!愛してるよ!」
ぎゅううと抱き締めながら、
「白!愛してる!これからも君だけを!僕達の子を!だから君の愛を僕にちょうだい?僕の愛は君達二人に捧げるよ・・・」
「ん・・・、うれしい・・・、は、ぁ・・・」
「もうこれで最後ね?疲れたろ?白・・・」
「ん・・・、もっと呼んで?俺の名前、春水の声、気持ちいい・・・」
「しろ、白、白!」
グッと下から腰を突きあげる。
「ああん!しゅんすい!おっきくなった・・・」
「そんな可愛い声でお強請りされたら、ね。頑張らなくちゃ・・・」
「はうん!あん!善い!しゅんすい!しゅんすい!」
白は京楽の胸に顔を擦り付けて泣いていた。
「白、可愛い白・・・、僕以外は見ないでね・・・、愛してるよ、白・・・」
「ああっう!ああっあー!」
「くうっ!」
京楽は想いの全てを白の中に注ぎ込んだ。
「ああん・・・、気持ちいい・・・、すき、しゅんすい・・・」
京楽の身体の上で気を失う白。その身体を慈しみながら湯殿に運び、洗い清める京楽。

 蒲団に連れていき、一緒に眠る。京楽は自分の顔が、にやけっぱなしなのに気付いていたがどうにもならなかった。
「誰かをこんなに愛したのは初めてかもねぇ・・・」
すぴすぴ、と眠る隣りの白は耳が出たままだった。
卯ノ花隊長に感謝しないとね・・・。
そう思いながら白を抱きよせ、京楽も眠った。


第9話に続く




09/04/21作 今回も甘くなりましたね〜。動きも入れんとな〜。そんな訳で次回は京楽さんとデートです!
甘味処でね!




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