題「馴れ初め」18
 「白・・・」
「春水・・・」
ちゅ・・、と触れるだけの口付けから始まり、どんどん深いものへと移っていった。
「ん、あ、ふ、ぁ、んん、ふぅん・・・」
ちゅくちゅくと淫らな音を響かせ、口付けを続けていると飲み込み切れなかった互いの唾液が白の口の端から、首筋へと伝い落ちた。
「は、あん・・・」
それを舐め取ると、
「白、綺麗だ・・・」
と囁いた。
「あ・・ん・・・、春水・・・も、着飾ってるより、こっちの方が・・・、いい・・・」
きゅう、と抱き付いて顔を見られない様にして囁いた白。
「ああ、白・・・、やっとこの手に、僕の妻になったね・・・」
「つ、ま・・・?」
はあ、と息を吐き、見上げてくる白。
「そう、今日から君は僕の妻で、僕は君の夫だよ・・・。晴れて夫婦になれたんだ、もう離さないからね・・・」
かぷり、と白の首筋に甘く噛みついた。
「はぁん・・・、ずっと?一緒?しゅんすい・・・」
「うん、ずーっと一緒だよ、白。僕も、朝月もずっと君の傍にいるよ」
「うれしい、嬉しい、・・・もう、一人じゃない?」
「うん・・・」
「ああ・・・、よかった・・・、俺、春水に逢えて良かった・・・」
「白・・・!」
ぎゅうっと抱き締める京楽。
「ん・・・、苦しいよ・・・、春水・・・」
「あ、ごめんよ、あんまり可愛いから・・・つい・・・」
「ね、もう抱いて・・・?お月さま沈んじゃうよ・・・」
「うん・・・」
京楽は白への愛撫を再開した。

 首筋に吸い付かれ、ちりり、とした痛みに身を捩る白。
「んん、くんん・・・」
「ん、白、白、愛してるよ・・・」
乳房を揉みしだかれる白。
「ん!俺も・・・あん!」
その乳房の飾りを口に含まれ、熱い舌で舐めあげられた。ぬるつく舌で何度も転がされ、固くしこる白の乳首。
それに歯を立てる京楽。
「あんん!しゅんすい、春水!」
ぴくぴく悶えながら、京楽の髪をぐしゃぐしゃに掻きまわす白。ちゅっと口を離すと、
「気持ち良い?白・・・」
と聞いてみた。
「うん!うん!善い!気持ち良いよぉ!」
「ふふ、可愛い・・・」
ちゅっちゅっと、身体中に口付け、舌を這わせる京楽。
「んああん!春水!春水!」
敷布を握り締め、背を撓らせる白。
「白・・・」
下腹部に舌を這わせながら名を呼んだ。
「あっ!待って・・・、しゅんすい・・・」
「なんだい、白?」
ふるふると震える身体を起こして京楽の目を覗き込むと、そこには明らかな情欲の火が点っていて少しゾクッとした。
「あの、俺、も・・・」
「しろ・・・?」
白は既に猛っている京楽の中心に手を添えると口へと招き入れた。
「ん・・・」
「あ・・!白!」
ちゅっ、くちゅ、ちゅる、という淫らな音と白の掠れた声が零れる中、京楽の荒い息使いが響いていた。
「あ、はあ、ん、ん、ふ、う、しゅんすい・・・、ん、すき・・・」
「はっ、あぁ、白、白、駄目だ、出ちゃうよ・・・!」
「ん・・・、いいよ、出して、春水の飲みたいから・・・」
悩ましげに寄せられた眉根とその言葉に興奮した京楽が、
「ああ!もう駄目だ!イクよ!白・・・!」
と、その口の中へと達してしまった。
「んっ!ふうんっ!んく、んく、んくん、は、あ・・・」
こくん、こくんと音を立て飲み干した白。
「ん・・・、なんか久し振りだ・・・」
「白・・・!もう!僕を煽らないでよ、ひどくしちゃうかも知れないじゃないか・・・」
「・・・?、お前はひどい事なんかしないじゃないか、激しい時と怖い時はあるけど・・・」
「ああ!愛しい白・・・、早く、もう君の中に入りたいよ・・・」
「ん、きて、え、と・・・旦那、さま・・・」
恥じらいながら呟くと京楽が、
「白・・・、僕の妻、唯一人の女(ひと)だ、愛してる」
「ああ・・・、春水・・・、俺も愛してる、あんただけだ。他の男も女も要らない、春水だけだ」
「うん・・・」

 京楽が白の茂みに指を這わすと、そこはもう泉の如く溢れていた。
「んん・・・」
「大丈夫だね、白、入るよ?」
「早・・く・・・!」
熱く滾る自身を宛がい、奥まで全部を納めた。
「ああ、熱い、春水、熱いよ・・・」
「ん・・・!君の中も、熱くて蕩けてるよ・・・!」
暫く動かず白を抱き竦める京楽。白の中では、脈動に合わせてビクビクと脈打っていた。
「ん、う、しゅ、春水?や、動いて?おあずけしないで・・・」
「ふふ、おあずけなんかじゃないさ。ゴメンよ、君の中があんまり気持ち良くて・・・、いくよ」
グッと腰を動かした。
「んああ!ああん!春水だ・・・、はっ!はあぁ!あんっ!奥に!やああッ!も、もう!イク!イクッ!」
「うん、僕も!一緒にイこう、白・・・!」
「うん!うん!ああ!ああぁあーっ!」
背を撓らせ達する白の中に注ぎ込む京楽。
「ふああ・・・、奥、熱い・・・」
「白・・・、まだ続くよ・・・?」
白の足首を持って身体を反転させた京楽。
「あうん!」
繋がったまま反転させられ、中を抉られ声があがった白。
「ふふ、白、可愛い耳と尻尾が出てるよ」
ぴこぴこと動く耳を甘噛みして耳元で囁くと、きゅんと中が締まった。
「はあん、ばかぁ・・・」
ぱふん、と尻尾で京楽の胸を叩く白。
「か〜わいいねぇ・・・、もっと可愛い声で鳴いてね・・・」
グチュッと奥を突くと、
「ひん!」
と一声鳴いて、耳を寝かせてしまった白。腰を高くあげた獣のような格好に、
「んん・・、なんか獣に戻ったみたいだ・・・」
と呟けば、
「人間も獣さ・・・、特に僕は君を前にすれば獲物を前にした只のケモノなんだ、気をつけてね・・・」
と耳元で囁き返された。
「くく、何をだよ?食いたきゃ喰えよ・・・、ただし骨も残すなよ?お前の血肉になってやるよ・・・」
顔だけで振り返り、そう言った白に口付けながら京楽は腰を打ちつけた。
「ふっ!んん!あっ!ああっ!あっ!あっ!あっ!んっ!春水!」
「ああっ!白!なんて美しいんだ・・・!」
白は障子越しの満月の光を受けて薄っすらと光っていた。
銀に近い白い耳と尻尾、汗で濡れた背が浮かび上がり、この上無く京楽を興奮させた。

白の背に浮かんだ肩甲骨に吸い付き、歯型を付けた。
「くうんっ!あっ、あっ、しゅん!すい!もっと!たくさん跡付けて?」
「ああ、付けるとも、僕の白、君は僕だけの白だ・・・!」
「あう!あん!あっ!あっ!はぁっ!イクッ!また!イクゥ!」
きゅうう、と締め付けると達した白。一拍遅れて京楽が達して中へと注ぎ込んだ。
「ん、はあぁぁ・・・」
力無く顔から崩れ落ちる白、後ろから熱い楔を受け入れているので、腰はまだ掴まれている。
「白・・・」
名前を呼ばれたかと思うと返事をする間もなく、二の腕を掴んで引き起こされ京楽の胡坐の中に納められた。
「うああ!はああんっ!ふっ!深いよぉ!」
「ふふ・・・、気持ち良い・・・?」
「あ、あ、も、もう分かんなあい・・・、んん!春水の顔だ・・・」
とろり、と融けた白の瞳は、いつもの鉱物を思わせる金色から、甘い蜂蜜のような柔らかい色へと変化していた。
この色を見ることができるのは自分だけだと思うと、優越感と共にひどく満たされるのを感じる京楽。

 朝月にも一護にも見せる優しい色とは違う、甘えと欲情の混じったその色が京楽を満たしていく。

 白の手が縋るように、京楽の髪を絡め取るとその手に口付け、指の股から先まで舌を這わせた。
「ひぃあん!や、や、だめ、だめ!」
きゅ、きゅ、と締め付ける白が、
「は・・、あぁぁあん!」
ビクッ、ビクッ、と痙攣した。
「イッちゃった・・・?」
「あ・・、あ、あ、ばかぁ・・・」
「かわいい・・・」
ちゅ、ちゅ、と額にキスを降らせた。
「も、もう、らめぇ・・・、しゅ・・すい・・・、も、お願い・・・」
「ん?イキたい?じゃあ、動くね」
白の膝裏に手を差し入れ、白の身体を持ち上げた。
「やあっ!違う!もうだめなの!こ、これ以上はおかしくなるの!」
抜けるギリギリの所で止まって居た京楽が、白の耳を食みながら、
「なって良いよ?なりなさい・・、白・・・」
「へ?」
次の瞬間には手を放して白の体重だけで奥まで貫いた。
「ひっ!あああーっ!ああっ!ああっ!やだっ!こわいっ!おかしくっ!なるよぅ!ああんっ!」
繋がった場所からは淫らな水音が響いていた。
「なって!いいよっ!白!僕が!居るから!大丈夫!だよ!」
「ああっ!しゅんすい!しゅんすいっ!ああああ!」
白がびくびくと震えて達しても、京楽はイかずに息も絶え絶えな白を向い合わせに抱くと、唇に触れるだけのキスをした。
「ん・・・」
「泣かないで・・・、こわくないから・・・、ちゃんと君を抱きしめてあげるから・・・」
「ひっく、だって、しゅんすい、いつもと、ちがう・・・」
「ごめんよ・・・、泣かせて、だって嬉しくて、加減が分からないんだ・・・」
「すんっ、うれしい?分からない?」
「うん、だってもうこれからはずっと君と居れるんだもの、朝月と君、宝物が二つも手に入ったんだ・・・」
と頬ずりしながら、白を抱きしめて優しく囁いた。
「んっ!」
「でもつらそうだから、僕がイッたらお終いにしようね」
「うん・・・」
遠慮がちに京楽の首に腕を回してきた白。
まだヒクつく白の中を緩く掻き混ぜると、甲高い声をあげる白。
「ひゃあん!あう!あう!や!や!またイク!イクッ!イッ・・・!」
耐えきれなくなったのか、京楽の肩に噛みついてしまった白。フーッ、フーッ、と息を荒げている。
それも意に介さず、今度はまた白の腰を持ち上げた京楽に、肩から口を離す白。
「ひっ!やだ、やだ、それやだ!んむ・・!」
自分の血で赤くなった白の口を自分の唇で塞ぎながら奥を突いた。
「ふぅんっ!ああっ!やらっ!やらっ!ひぃん!やらぁっ!」
いやいやをする様に首を振る白を抱き締める京楽。
「ううっ!ああっ!もっ!もうらめぇッ!イク!イクの!しゅんすい!イッっちゃうよぅ!」
「うん!いいよ!一緒にイこうか!」
「うん!うん!きっ!あぁああーっ!あ、あ・・・」
ぷしゅッと潮を吹き、京楽も同時に達して白の中に全てを注ぎ込んだ・・・。
「うああ・・・、しゅん、すい、あつい・・・」
「しろ・・・?」
呟いた白を見ると気を失っていた。
「やりすぎちゃったかな?明日が怖いなあ・・・」
とにやけながら呟き、白と風呂に入って身を清め蒲団に入って眠った。


第19話へ続く




09/05/09作 京楽さんと白の初夜でした。 次は剣八と一護のセカンド初夜(笑)です。多分激しいんじゃないでしょうか?


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