題「馴れ初め」12
 翌朝、いつもより早く目が覚めた白。
むくり、と起きあがり隣の京楽を見た。
「だらしねぇ顔・・・」
苦笑しながら、髪を梳いた。
「さむ・・・」
と呟いて着物に着替える。いつもより着込んでお腹を隠すと十一番隊の隊舎へと向かった。

「隊長・・・、一護の兄貴が来て一護に話があるって言ってますけど・・・」
一角が知らせてきた。一護はもう起きて朝ごはんの用意をしていた。
「にぃに来てるの?」
「ああ、魚は焼けたんだろ?来い。俺も付いて行く」
「良いけど」

「にぃに!」
「一護・・・」
やや寂しそうに笑って手を振る。剣八を見ると目で挨拶した。
「どうしたの?急にこんな朝早くから?」
「ああ、悪い。お前にな、言っときたい事があってよ」
「うん。なぁに?」
「その、この間は、その。悪かったな、一護。・・・俺は悪い兄貴だよなぁ」
剣八が驚いた顔をしている。
「そんなこと無いよ!にぃには優しいよ!」
ふっと笑うと、
「・・・ガキが呼んでるぜ」
と言った。
「あっ、うん。ちょっと待っててね」
大きなお腹で子供達の所へ行く一護。そこに居た剣八に、
「お前京楽と出来てるだろ」
と言われた。
「なんで分かる?」
「最近のあいつの様子見りゃ分かる」
「そうか、一護にゃ言わないでくれよ。なぁ一護を頼む!絶対に幸せにしてくれ!頼む・・・!」
「あぁ、言われなくてもな。何があった?」
「何もねぇさ・・・。気にすんな」
「何もねぇ・・。ガキこさえて言うセリフじゃねえだろ」
「まあな・・・、生まれたら出て行くからよ・・・」
「なんだ?そんな取り決めでもしたのか?」
「いいや、俺が居たら邪魔だ・・・。ガキもな。だから連れて行く」
「はぁ・・・。京楽は?知ってんのか?」
「言ってない。言わない。だからあんたも言うな」
「はぁ・・!まぁ良いけどよ。迎え来てんぜ」
「え、あ!」
遠くの木に寄り掛かる京楽に手を振る白。

「にぃに!待った?あのねコレ、クッキーなの。美味しいからにぃににもあげる!」
丸く包まれたそれを受け取ると、
「あんがとな、一護。元気なガキ生めよ?」
「うん!ありがとう、にぃに!」
「おら、飯冷めんぞ」
と剣八が一護を家に入れてくれたので京楽が瞬歩で白の目の前に来た。

「どこに行ったのかと思ったよ・・・」
「ん、ワリィ。一護に言っときたい事あったから」
「そう。何貰ったの?」
「クッキーだって」
「早く帰ろうか・・・」
「ん」

 屋敷にて。
「へえ、焼き菓子なんだ。色んな形があるんだねぇ」
「ん、春水。あーん・・・」
「あーん!美味しいよ、白もはい!あーん!」
「ん、美味しい」
「白・・・」
「ん?」
「今日は?朝もしないの?」
「え、あ・・・」
白い頬が薄桃色に色づくのを見て抑えが効かなくなった京楽。
「白・・・!抱かせて?君が欲しいよ。意地悪しないでよ・・・」
「は・・・ぁ・・・、ばか・・・」
「冷たい・・・、身体冷えてるね・・・。お風呂入ろうか」
「うん・・・」

 風呂で湯に浸かり、身体を温め合う白と京楽。
後ろから抱き締める形で浸かっているので、身を預ける白。
目を瞑り、ふう、と息を吐く。
京楽がふに・・・と白の胸を揉んできた。
「あ!なに、する!んん!」
「だって・・・!僕もうこんなだよ?」
腰を押し付ける京楽。
「ああ!ばか!」
きゅっと両乳首を摘まむ。
「ひんっ!」
「馬鹿でいいよ・・・、あ、濡れてるね、白のここ・・・」
ぐぐ、と這入って来た。
「あ、ああ・・・」
「全部、入っちゃった・・・」
「くんん・・・、あ、ん、びくびくしてるぅ・・・、い、いつもより大きいよ・・・」
「だって、白が意地悪して抱かせてくれないんだもの・・・」
「あんっ!」
「この格好も気持ち良いでしょ?」
ちゃぷちゃぷとお湯が跳ねる度に胸も揺れる。
「んん、痛い、胸・・・」
「胸?ああ、ごめんよ・・・」
手を宛がい、揉み始める。
「あう!ああ!ばか!はん!」
ぴゅっ!と白いものが出てきた。
「なんだ・・・?」
ぺろ・・・、と京楽が舐めると甘かった。
「お乳だね・・・、頑張らなくちゃ・・・、コレを赤ちゃんが飲むんだから!」
「あうん!ああ!変な感じ・・・、あ、イク、イク!んあぁぁ!」
「うっ!」
どくんっ!と白の中に注いだ京楽。
「あ・・・、はぁ、はあ、や、蒲団がいい・・・」
「うん、蒲団に行こうね」
ずるりと抜くと、
「あんん!」
「綺麗だよ・・・、白・・・。君は本当に綺麗だ・・・」
「なに?きゅうに・・・」
普段は白すぎる肌が赤みを帯び、ここまで扇情的になるなんて思いもよらなかった京楽。

 蒲団まで抱っこして連れて行くと、荒々しく寝巻きを脱がしていく。
「あ・・・!どうした?いつもと違う・・・」
「君が・・・、あんまりにも綺麗だから・・・!艶っぽいから!ああ、堪らない、白、白、僕の白・・・!」
ちゅ、ちゅ、と啄むキスを繰り返しながら囁き続ける。
「ああ、君を閉じ込めてしまいたい・・・!誰にも見られない様に!他の男の目に映らない様に!でもそんな事は出来やしない!そんな事をしたら君はきっと僕からも、逃げてしまうんだ・・・!」
「春水・・・」
「ああ・・・!どうしよう・・・?離れたくない・・・!とても愛しているんだ!こんなに誰かを愛したのは初めてなんだ・・・!」
「じゃあ・・・、その腕に閉じ込めればいい・・・」
「白・・・?」
「お前だけが持ってる腕で檻を作れば良い・・・。そこに俺を入れてしまえばいいんだ・・・。馬鹿春水・・・」
「白!愛してる!愛してる!」
「俺も春水を愛してるよ・・・。初めて一護や家族以外を愛したよ。愛せたよ・・・、ありがとう」
「ああ、白・・・」
「春水、口、吸って・・・」
「うん・・・」
深い口付けは長く続いた。角度を変えてはどんどん深くなっていった。
「はっ、あんん、ふぅ、んくん、ちゅ、ちゅるっ!んふ・・・」
はあっ、と漸く離れると、赤く充血した唇から覗く白の青い舌が自分の赤い舌に絡まっているのが見えてまた興奮する京楽。
「ん・・・!なんか変・・・、すごい胸が張るよ!お腹ん中も動いてる・・・!」
「今日は、いつもより霊圧を上げてるんだ・・・。そのせいだよ・・・」
「ん・・・!そうなのか・・・、春水・・・」
腕を京楽の首に回して、
「もう入れて?疼いてきたよ・・・、春水の奥まで入れて、掻き交ぜて・・・!」
「白・・・!何処でそんなセリフ覚えたの!」
「だってぇ・・・、早くぅ・・・、あんなのじゃ足りないよぅ・・・。春水じゃないと駄目なのぉ・・・、早くぅ・・・」
淫らに揺れる腰を掴み、
「そんな淫らな事言う子にはお仕置きがいるよねぇ・・・?」
「しゅんすい・・・?」
「お望みどおりにしてあげるけど・・・、気絶しても許してあげないよ・・・。火を点けたのは白だからね・・・」
「こわいよ・・・、しゅんす、ああっ!」
ずちゅっ!と行き成り突き入れた。最奥には気遣いながらも強く奥を穿った。
「あぁんっ!あうっ!あうっ!善いっ!気持ち良い!春水!しゅんすい!もっと!もっと来て!」
「ああ、いいよ。泣いたって許してあげない・・・!」
「ひっ?ああっ!あぐ!はあっ!ああっ!うぐっ!お、奥にぃ!ンあぁっ!イクッ!イクッ!ああぁーっ!」
「くっ!」
「あう・・・、熱い・・・。ひあ!も、もう?」
「言ったろ?お仕置きって。まだ続くんだよ・・・?」
「ん・・・!好きにして・・・!俺はお前のモノだからぁ!」
「可愛い事を・・・!もうどうなっても知らないよ!」
「ああうっ!いいんっ!あ、んちゅう!」
「白?僕の首吸って、跡付けてるの?」
「だって、あんただって俺のだろ?」
「そうさ、たくさん付けても良いんだよ?」
「ここでいいんだ・・・」
と首筋の赤い跡に青い舌を這わせた。毎晩ここに跡を残しているのに気が付いていない京楽。
「白・・・」
「んっ!もっと、もっと来て・・・、たくさん出して・・・?」
「ふふ、じゃあたくさんあげるね・・・」
「んふっ!ああっ!ああっ!善い!春水!春水!大好き!あんっ!それ善い!もっと!掻き混ぜてぇ!」
「ああ・・・、なんて淫らなんだい・・・。くっ!出すよ?白・・・」
「うん!うん!奥に!出して!」
「ふ、くうっ!」
「ああんっ!また来たのぉ・・・、春水のあつぅい・・・」
と呟くと意識を手放した白。
「白?あらら、気絶しちゃったね・・・。でも許してあげないよ・・・」
子宮を傷めないように気を使いながらも、動きだす京楽。
「ん・・・、ふう、あぅ、あ、あ、んん!あうっ!あうっ!ああっ!春水?ああっんっ!」
「気絶しても許してあげないって言ったでしょ?ほら、気持ち良い?」
しこりを擦りあげる。
「きゃひいん!だめ!ダメ!ああんっ!そこはダメェッ!」
「どうして?いつもココですぐイッチャウじゃない?」
「やあっ!やらぁっ!らめ!らめぇ!あああん!らめぇぇッ!」
ビクンッ!ビクンッ!と跳ねる身体を抱き締め、同時に果てた京楽。余すことなく全てを注いだ。

「ああ、愛しい白・・・。まだ足りないよ・・・。どうしてだろうね?いくら君を抱いても足りないんだ、怖いよ。食べてしまいそうで」
「ふああ・・・、しゅんすい・・・、た、べて、いいよ・・・」
ふわりと幸せそうに笑ってまた気絶した。
「ああ、白。僕は幸せ者だ・・・」

護廷では、一護の第3子が生まれたと騒いでいた。母子ともに健康で元気な男の子だそうだ。

「良かったこと・・・。おめでとうございます、一護君。更木隊長」
「はい・・・!」
「おう」

 京楽邸。
「ん・・・?あ、重い・・・」
目覚めた白がお腹を見ると臨月間近まで大きくなっていた。
「あ・・・!春水!春水!」
「あ、起きた。おはようって夜だけどね。どうしたの?」
「これ、大きい・・・」
「ほんとだねえ、頑張ったからねぇ。あぁそうだ。一護君の子供生まれたよ〜」
「ほんとか!どうだ!元気か?」
「うん、母子ともに健康で元気な男の子だよ」
「良かったぁ・・・!無事で良かった!そうか、そうか・・・」
「良かったねぇ。後は君だね。元気な子を生んでね、それで一緒にここでずっと暮らそう・・・」
「しゅんすい・・・」
でも、俺は邪魔だ・・・。お前は人間の貴族の女と一緒になるべきなんだ。それがシアワセなんだろう?
京楽の腕の中、目を閉じて覚悟を決める白。
「あっ!痛っ!」
「ど、どうしたの?白!」
「お腹、痛い・・・!はあっ!」
「今すぐ、卯ノ花さん呼ぶからね!」
地獄蝶で呼ばれた卯ノ花は、白を診て、
「陣痛ですね、もうすぐ生まれます」
「はっ、はっ、い、たい、春水!」
「大丈夫ですよ、一護君も乗り越えた事です。生まれるまでの辛抱ですよ・・・」
卯ノ花が優しく白の髪を撫でる。
「それにしても早いですね?確か一護君より一週間は遅いと思ったのですが、まぁ個人差がありますからね」
「ふっ、ふっ!ううっ!」
「あまりイキんではいけません。なるべく力を抜いて、呼吸もゆっくりと浅く・・・」
「ふ、ふ、は、あ」
「いい子ですね・・・、勇音、お湯の用意と清浄結界を張ります」
「ハイ!」
「京楽隊長、立ち会いは?」
「するよ。僕の子だ、僕の宝だよ?」
「そうですか、では白君の横で手を握って、励ましてあげて下さい」
「うん、白、白、頑張って!僕らの子供を無事に生んでおくれ・・・」
「ああう、しゅんすい・・・!痛いよう!はっ!はっ!」
「もうすぐですね、白君。イキんでと言ったらイキんで下さい!」
「うん!う、は、はっ!はっ!」
「今!」
「うう〜ッ!はあっ!はあっ!」
「もう一度!」
「ぐうう〜ッ!ううっ!ああっ!しゅんすい!痛いッ!いああッ!!」
「もう少しです!頑張って!」
「白!白ッ!」
白は京楽の手が真っ白になるまで握っていた。
「アああアーッ」
「ふ、ほああ!ほああっ!」
「生まれました!元気な女の子ですよ、よく頑張りましたね。今産湯に浸かっていますからね」
「はぁっ!はぁっ!ああ、生まれたのか・・・、イテぇな」
「ふふ、母親になる者の通る道ですよ、さ、お母さんですよ」
「あ、耳と尻尾だ・・・」
「か〜わいいねえ・・・、女の子かぁ、君に似て美人になるかな?」
「どう見てもあんた似なんだけど・・・」
「白君、初乳をあげて下さい」
「初乳?」
「最初のお乳です。胸が痛いでしょう?」
「ああ・・・」
乳首を含ませるとすごい勢いで吸い始めた。
「すげぇ力・・・」
んっく!んっく!と音まで聞こえてきた。
「これで一先ず安心ですね。げっぷをさせましょう。背中をポンポンと叩いてください」
「こうか?」
ポンポン!げぷ!
「お上手です。後はおむつの替え方です」
と一通り教え、検査のために四番隊へ連れて行かれた。

「はい、母子ともに健康です。お屋敷に帰ってもいいですよ」
「うん」
京楽の抱かれて瞬歩で屋敷まで帰った3人。


第13話へ続く



09/04/28作 京楽さんの独占欲が垣間見えましたな。 祝!出産!一護の方は別のお話で書きますので。
京楽さんちょっとS入ってますね。(笑)



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