放課後アメフラシ

 学校でうんこをしてはいけない。……それは全時代の全男子にとって、何故だか禁忌と見做されている行為である。別に腹が痛くなったんだったらさっさと出して楽になっちまえばいいじゃんか、それで漏らすよりはずっといいや、……そう思って憚らないのは鮒原昴星で、だから昴星は平気で学校でうんこをする。そういう昴星の姿に感心する男子も多い。とはいえ昴星がここまで開き直っていられるのは、授業中にトイレに行きたいという一言を口にする勇気の出ないまま教室で失禁するに至った二年生のときのトラウマがあるからである。

「先生」

 五時間目の授業の終盤に、挙手した少年に、教室中の視線が一斉に集まる。

「お腹が痛いので、トイレに行ってきてもいいですか」

 そう口にしたのが、諭良=ファン・デル=エルレンバルトであったこと、……つまりクラスの中で最も見目麗しく知的な男子であったことに、私語の絶えない教室中が静まり返った。担任は溜め息を吐いて、

「行ってらっしゃい」

 と促す。諭良は静かな顔で「すみません」と頭を下げて、後ろのドアから出て行った。珍しいこともあるもんだなーあいつが腹痛くなるなんて……、昴星は真っ白なノートの端にうんこの絵を描きながら、そんなことを思っていた。

 今夜昴星は、諭良のところへ泊まりに行く予定である。

 二月の半ば、このところ、昴星と諭良は極めて親密である。残り少ない時間を充実させ、諭良にたくさんの思い出を作ってもらうために、昴星は献身的に諭良と時間を過ごす。時にはそこに才斗や、流斗や、「おにーさん」も混ぜて。忘れられない時間をたくさん重ねさせてやることこそ、昴星が諭良という親友に送れる友情だと思うのである。

 七分か八分か経って、諭良が戻って来た。排便を終えた美少年、……クラスでは特に女子から熱い支持を受けるのが諭良である。それでいながら恥じらいなく、あくまで「必要だからする」という振る舞いを崩さない諭良の姿は、大いに印象的なものであったはずだ。

「おまえ、腹だいじょぶか?」

 あと六時間目を残すばかりの休み時間、連れションをした帰りに昴星は訊く。諭良はにっこりと、いつもながら美しく穏やかな笑みで頷いて、「全然平気。本当は、そんなに痛かったわけじゃないんだ」と答える。

 え、じゃー、なんでうんこしたいなんて言ったの……?

「……それより、ねえ、昴星?」

 周囲に人がいないことをぐるりと見まわしてから、諭良が少し背中を丸めて、

「……今日、ぼく、昴星に可愛がって欲しいなって思ってるんだけど」

 そっと囁いた。

「あん?」

「……ダメかな」

 可愛がって欲しいって言ったか、いま、こいつ。

 自分より背が高い、スタイルがいい、諭良をまじまじ見る。

「おれが、おまえを、……って、えー、つまり、おれがおまえにその、そーにゅーするって、こと?」

「うん。でも、それだけじゃなくって、……あのね、ぼく」

 女子トイレの中からクラスの女子が出て来た。諭良はスマートに口を噤み、彼女が耳の届かない距離まで離れてから、

「昴星に、いっぱい、いっぱい、汚してもらいたいんだ」

 そう、告白した。

 その声は、普段の諭良と変わらないように聴こえる。それでいて、耳にかかった息がいつもよりも熱かったようにも思われる。

「……んー、別にまー……、おれはそれでもいいけどさ。でも、……なんだろ、おまえ、おれなんかでいいの? その、……おにーさんとか、才斗とかのほうがそうゆうのは……」

「昴星にだってしてもらいたいし、昴星とそういうことすることも、ぼくにとってはすごく特別だよ」

 そこまで言われると、昴星としても諭良の願いを叶えてやりたい気持ちにはなる。どっちにしろ気持ちよくなれるに決まっているし、二人で過ごす時間が全部特別であることはいまさら確認するまでもないことだ。

「……わかった」

「ありがとう、昴星。……掃除終わったら、体育館のトイレで待ってる」

 放課後、さっさと帰って家ですることもよくあるし、城址公園を使うこともある。二人が一緒なら、どこでしたっていいと思っている。

 このところ、……昴星か諭良、あるいはそのどちらもの昂ぶりが時間を争うものであった場合は、そのトイレを使うことも珍しくなくなっている。才斗には「あぶないから学校はやめとけよ」と言われているのだが、誰かが入ってきたらどうしようと思って興奮するマゾヒストの気持ちは、なかなか才斗には理解してもらえないだろう。もっとも、人の寄り付かないトイレで、これまでのところひやりとしたことは一度もない。

 昴星と諭良は別の班で、掃除の担当場所も別々だ。昴星は敢えてだらだらと掃除を長引かせ、校内に残る児童の数が減ったことを確認してから班の仲間に「じゃーな」と言い、下駄箱の外履きと上履きを入れ替えて、体育館の裏手に回る。校舎に隣接して建てられた体育館の裏口は内側から鍵がかかるが、先回りしている諭良が開けてくれているから問題ない。昴星はきっちりそれを閉め、体育館と校舎の境目に位置する細い通路(反対側は校庭に繋がっている)の左手にある男子トイレに入った。個室が二つと小便器が四つ、床は三センチ四方ほどのタイルが敷き詰められ、壁は手のひら大の水色の、艶光るタイル、……これらは校舎各階にあるトイレと共通の仕様だ。天井に近いところに窓があって、春まだ遠い西日が差し込んでくる。夏場は極めて暑くなるトイレであり、そうそう使う人間もいないはずなのにいかにもトイレらしい臭いが立ち込めている。

 個室が一つ塞がっている。昴星はのんびりとその個室の前まで至って、……ここん、こん、こん、リズミカルにノックをする。

 開錠され、ドアが、内側から開いた。

「……昴星」

 諭良が、いた。諭良は既に、全裸に近い姿でいた。

「もう脱いじゃってんのかよ……、っつーかおまえ、そのカッコ」

 昴星は訊きかけて、五時間目に何故諭良がトイレに行ったのか、その理由に思い至った。更に同時に、新しい疑問を抱く。

 それは諭良にも伝わったらしい。和式の便器を跨いで立つ諭良が身に着けているものといえば、上履きと靴下、そしてパンツタイプのオムツ。それ以外は全て脇に置かれたカバンの中だろう。

 授業中にオムツを持ち出して穿いた訳ではないだろう。

「昼休みのうちに、オムツをトイレの掃除用具入れに入れておいたんだ。さすがに誰か来るかもしれないタイミングで着けるのは難しいと思って。それで、五時間目の授業中に行って着けた」

「ふーん……、じゃーおまえ、授業中に漏らしたの?」

 それは、もう当然のことである。だから質問というか、確認だ。

「うん」

「やっぱりなー。……んで?」

 昴星も個室の中に入り、鍵をかける。誰かが入って来ればすぐに判る。そのときはぱたりと黙ればいいと思っている。「可愛がって欲しいって、おれはどうすりゃいいんだ?」

「うん……、可愛がってもらうだけじゃなくって、いっぱい、……汚いことしたい。その、……例えばいま、ぼくのオムツの中、ぼくのちんちん、しっこでびちょびちょだけど、……もっと昴星に汚されたいんだ。昴星のしっこで、うんちで、精液で、いっぱい。……ほら、ぼく、そういうの好きだから……」

「あー……、まー、そうなのは知ってるけど……。……うんこも? どうやって拭くつもりなんだよ」

「タオル持ってきてるし、流しがあるから身体は洗えるよ」

 こういうときの諭良は、本当に嬉しそうだ。クラスの女子の誰もが惚れるぐらいに美しく整った顔立ちをしているのに、頭の中が変態的なことでいっぱいになって、まだクラスでは昴星と才斗しか見たことのないような幼い笑顔を浮かべる。

 そういう笑顔を見るのは、昴星だって好きなのだ。

「あのね、……昴星、撮ってくれる? カメラ持ってきてるんだ」

「おにーさんに見せんの?」

「うん、それに……、昴星に撮ってもらえるの、嬉しいし」

 この「親友」に、昴星は色々なものを贈ってもらった。例えばそれは、露出の緊張を伴う興奮であったり、何度も何度も重ねたセックスの悦びであったり、……あるいは、リリィという昴星にとってたった一人「年上のおねーさん」という存在であったりもする。そういう諭良に対して自分が何が出来るか、……例えば「汚して」とか「撮って」とか「挿れて」というものであったとして、そんなお手軽なものでいいのかとさえ思うのだ。

 諭良がカバンからカメラを出して、昴星に渡す。そうするなり、オムツを脱ぎ始めた。オムツの内側の吸水ゾーンは黄色く汚れているが、臭いはいつもの諭良のそれらしく、さほど強くもない。

 でも、カメラを回して、

「超くせー、おにーさん、諭良ねー、オムツの中でオモラシしたんだよ、授業中に」

 諭良が思うのと同じくらい強く「好き」と思う人のために、そして諭良自身の幸せのために、言う。

「うん、オモラシしちゃった……。授業中なのに、ちんちん、すっごい勃起したよ……」

「いまもしてんじゃん。待ってる間からずっとしてたんだろ。でも超皮余ってんのなー」

 昴星は自らが撮影の被写体になるのが好きだ。「おにーさん」という恋人に撮られている間は、たとえどんなに恥ずかしく汚いことであろうと恋人の孤独を埋めるために役立つのだと思えばどんなことだってして見せることが出来る。

 こうして考えると、いま撮影している諭良の姿を収めた動画も彼の寂しい時間を減らすための、価値あるものなのだ。

 いっぱい撮ってやろう、と心に決める。だって諭良は可愛いし、カッコいいし、きれいだし。

「んで? 諭良、どうして欲しいんだっけ?」

「ふふ……、昴星に、いっぱい汚してほしい……、昴星に、いっぱい気持ちよくしてもらって、そういうぼくを、お兄さんに、見て欲しい……」

「おれにちんこ入れて欲しいんだって。ヘンタイだよなー」

 ヘンタイ、となじられることで諭良の勃起したペニスがヒクンと震える。どれぐらいの小便をオムツの中でしたのか判らないが、ブリーフよりもはるかに吸水性において秀でたプラスティック・パンツの中に在った勃起はさらりと乾いている。それにレンズを寄せれば、諭良はそうすることがサービスだと信じるように自ら皮を捲って尿道口を晒して見せた。

「くせー。チンカスついてるぞ」

「んふ……、だって、包茎だもん……、ねえ昴星、しっこ、まだしたくならない? うんちは……?」

 昴星は自分の腹を撫ぜる。「まー、あんま量出ねーかもだけど、がんばれば出せる」

「ほんと? じゃあ……」

 オムツを足から抜いて靴と靴下以外は全裸になった諭良は、

「うお、マジかよ」

 昴星が戸惑っても、躊躇いというものを全く感じさせない動きで、便器に身体を横たえた。便座のある洋式便器でそうすることはあったが、和式でそんなことをしようなどと思ったことは一度もない。

「ふふ……、一度やってみたかったんだ。昴星専用のトイレだよ」

「……すげーな……、冷たくねーの?」

「うん、平気……」

 細長い身体ではあるが、当然背中がはまり込む訳ではない。しかし金隠しを枕のように後頭部に当てて、上半身はほぼ全て便器の中にある。

 この小学校の男子児童の何人もの糞尿を収めて来たであろう便器は、たとえこまめに掃除していたとしても素手で触ることだって憚られるようなもの。そこに平気で肌を付けてしまえる諭良が、相当強い興奮の中にあることは疑いなかった。

「お願い、昴星、ぼくにしっことうんち……」

 勃起した「便器」はそう強請る。「しょうがねーなー」と言いながらも、尿意自体はかなり強いものがある昴星である。「便器」を跨ぐ前にハーフパンツとブリーフを足から抜き、言われるまま、諭良の身体の上にしゃがみ込んだ。普段和式で大便をするときと同じ体勢だから、股間は諭良の顔の目の前にある。

「ぼくね、……これ、お兄さんは知ってるけど、由利香にお腹に上にうんちされたことあるんだ。まだ、あの子と知り合ったばっかりの頃に。それで、すごく興奮して……、すごい汚いことされてるって思うのに、すっごい嬉しくって……。だからいまも、すごく嬉しい……」

 昴星は自分の背中を振り返って、諭良のペニスが激しい興奮のさなかにあることを確認する。

「ちんこにうんこ付けねーようにしねーとな……」

「うん、お腹の上に乗せてくれるだけでいいよ」

 しゃがみ込むと、それほど強くはないと思っていた便意だが、……条件反射だろうか、案外下まで降りて来た気配を察知する。

「じゃ、じゃー、するぞ。いいな?」

「うんっ、早く……」

 昴星は自分の股間と諭良の顔とを見下ろすようにカメラを構えて、

「んぅ……ンっ」

 外向きの力のボリュームを一気に上げた。

 情けなく小さなペニスから力強く噴き出した尿は、狙い通りまっすぐ諭良の顔に飛んだ。

「ぶぁ……! あは……っ」

 諭良が悦びの声を上げる。誰より臭い自分の尿を、心底から嬉しそうに浴びるのは、誰より美しい顔をした少年だ。

 肛門が熱くなった。便が直腸から降りて来たのだ。

「んっ……、うんこもっ、出る……!」

「んっ、おねがっ、こぉせの、うんちっうんちっ」

 排便欲が生まれると、もういいやって気持ちになる。足元にあるのが便器だろうが洗面器だろうが、仮に諭良の身体だろうが。

「ひひっ……、うんこっ出て来たぁ……」

 いつものことだが、昴星の便は太い。才斗と、「おにーさん」と肛門を使ってのセックスに励むようになって以来、相手の迷惑にならないように、尻の穴がスムーズに広がるように、……アンド見て楽しい見られて楽しいから、腸の具合には気を遣うようになった。一日に平均二回の排便で、たっぷりどっさり太いものをひりだすおかげか、昴星の肛門はアナルセックスの常習者であることが信じられないほど美しく整っている。

「んーっ……、っひひ、どうだ諭良……、おれの、うんこ、くせーだろ、アンド、すっげー太いだろ……」

 健康に気を使い過ぎた結果、やや硬めに仕上がるのが昴星の便である。でもその方が出していて気持ちいいし、一本一本が長く伸びて、すっきりする気がする。こうして立ってすると重ささえ感じられて、余計に解放感があるのだ。

「あ、切れそ……、っん……」

「うんち……、昴星のうんち……、あっああ……!」

 ぼと、と諭良の腹の上にこげ茶色の長い塊が落ちた。ああ、ほんとに諭良にうんこしちゃった……、と、感慨に耽る暇もないまますぐ次の塊が下りてくる。

「すごい、すごい、昴星のうんち臭い……、うんち、すごい熱いよぉ……」

 諭良は感動しているらしかった。その美しい身体をこれ以上ないやり方で汚されている、……ただの「うんこ」じゃなくて、よりによって一番臭いおれのうんこなのに、それで、笑っている。だったらこれでいい、これが正解。

「はぁあ……、すっごい、昴星……、すっごいうれしいよぉ……」

 諭良の右手が動き出した気配がある。身をよじって見てみれば、諭良は早速オナニーを始めているのだ。腹の上に排出された昴星の便の重さと熱を感じ、その身が本当に「便器」と化したような気持ちになって。自分で出したものとはいえ、昴星にとっても「うんこ」は臭い。いや、自分で出したと思うからなおさらそう思うのかもしれない。そんな状況にあって諭良の右手は、いつものように自分の皮を思い切り伸ばすようなやり方で、あふれ出る腺液にぐちゅぐちゅと音を立てさせながらオナニーに興じている。昴星はじっとそれを撮りながら、……こいつ、マジですげーな、そういう素直な感心を抱くとともに、淫らな諭良の姿に自分の陰茎が少しずつ硬くなり始めるのを覚える。

 実際、諭良は可愛いのだ。そして綺麗なのだ。こんなことしなければ完璧にそういう扱いをされてしかるべきところ、こういうことをしないではいられない。もっと汚されたいもっと恥をかきたいと望んで、してしまう。

 だからこそ、昴星と気が合うのだ。

「諭良、きもちいか? おれのうんこお腹にのっけてオナニーすんの撮ってるぞー」

 諭良のために、昴星は言う。諭良は蕩けた微笑みを浮かべてこくこく頷き、

「んっ、んっ、うんちオナニーっ、きもちぃっ、こおせっ、こぉせのうんちで……ちんちんっ、ちんちんきもちぃっちんちんきもちぃよっおっおっいくっ、いくっいっくぅっンっんん!」

 あっけなく、射精した。

 よっぽど興奮していたのだろう。精液の量がいつもより多い。諭良自身の顔にまで飛び散るが、その大半が落ちたのは昴星がひりだした便の上だ。こいつにしても「おにーさん」にしても、おれのうんこでそんなに興奮するもんなのか……、と昴星は不思議な気持ちになる。

「おにーさん」やリリィたちの見ている前で、自分の便の上に自分の精液をかけるということをしたことがある。考えてみれば、誰かの精液を掛けられるのはこれが初めてだ。それもまた、昴星には奇妙に落ち着かない気持ちにさせられる光景だった。

「ふ、ふふ……、いっちゃった……、昴星のうんちで、こんなに出しちゃった……」

「気持ちよかったか?」

「うん……、すっごい……、まだドキドキしてる……」

「くせーからうんこ落とせよ、っつーかおまえもうんこすんだろ?」

「うん、……ちょっともったいないけど、そうする……」

 便を落とされた腹部は当然のこととして、便器にはまっていたから背中も腰も濡れている。昴星の手を借りて身体を便器からずらし、そのまま横に向けて昴星の便を便器の中へ落とす。昴星はロールペーパーを何重にも巻き取って、諭良の痩せた腹を拭いた。

「拭いちゃうの、もったいないなあ……」

「バカ言うなよ、たぶん身体に悪い、アンド、おれがおれのうんこまみれのやつにちんこ入れるなんてやだよ」

「あ、そっか……」

 諭良が便器を跨いで尻を向けた。

「昴星、こんど、ぼくの……」

 何を求めているかは、こういう関係であるからして、いちいち言葉にするまでもない。でも、……昴星は撮っている。当然「おにーさん」だって諭良の意図は判っているはずだが、

「言わなきゃわかんねーよ」

 と意地悪をした。「おにーさん」もそう言うことを訊きたいだろうと思ったのだ。

「ん、……ぼくの、うんちするとこ、撮って……」

 空気椅子のように、少し曲げた膝に肘をついて、諭良は自分の股間を覗き込む。カメラには諭良の顔と珠袋の裏側、それからアヌスが全部集中して映る。

「肛門はきれいにしてるよなー……」

 昴星は少し感心して言った。諭良の肛門はほとんど色がない。もちろん、生まれてから何度も紙で擦ったりそれこそ昴星や「おにーさん」が陰茎を突っ込んだりしてきている訳だが、その割に流斗と同じぐらいの色だ。いや、元の肌の色も手伝って、流斗より色が薄いかもしれない。

「そう……? 昴星のお尻だってピンク色だよ?」

「んー……、まあ、自分じゃわかんねーし比べらんねーけどさ……」

「あとで、お兄さんに二人のお尻いっしょに見せてあげよう?」

 どうやって、と問いかけたところ、「あ、出る……、うんち出るよ……」諭良がいきみ始めた。同時にその顔面に、諭良自身の尿が振りかかる。鼻に入りそうだ、髪の毛だって濡れてしまうかもしれないのに、諭良はそれを避けるということはしなかった。

 諭良の端正な肛門の中央から、細く放屁の音がして、ゆっくり、ゆっくり、黒褐色の塊が顔を出した。

「んぅ……ン……、んーっ……」

 諭良は硬い便をすることが多い。昴星だって硬さや太さには「自信を持っていい」と訳の判らない褒められ方を「おにーさん」にされることがあるが、硬さと言う点では諭良の方が上だろうと思う。

「すっげ……」

 思わず息を飲んでレンズを寄せる。斜め下に向けられた諭良の肛門から、一センチ、二センチとじりじり姿を現した便は細身に似つかわしくない逞しさで、諭良自身のペニスの勃起よりもずっと男らしい代物だ。

 でも、おれの方がくせーな……、と昴星は少々情けない気持ちになる。

「どう……? 昴星、撮れてる……?」

「うん、……おまえうんこやっぱすげーかてーな。もっと水とか飲んだ方がいいぞ」

 硬い便の挟まった肛門が丸く広がっている。すでに昴星の陰茎などよりもずっと太く広がっている。

「めっちゃ撮れてる。湯気出てるぞ」

「ふふ、だって……、すっごい熱いもん、自分でもわかる……」

 昴星はカメラを向けながら片手でロールペーパーを巻き取り、ちょっと慎重になりながらもその紙ごしに親友の便に触れてみた。

「あ……! こぉせ、……触ってる……?」

「直接じゃねーよ、トイレットペーパーで……、すっげー、マジかたい。こんなんどうやってお腹ん中入ってんだよ、木の棒みてー……、引っ張っていい?」

「え……? っああ!」

 ずるん、と手に従って諭良の直腸に詰まっていたものが抜けた。それは「おにーさん」のペニスよりも長いけれど、太さはさすがに負けているか。それそのものの重さによって、昴星の掴んだ部分から先は折れて便器に落下した。

「諭良、見てみ、……ひひ、うんこすげー」

「こ、昴星、そんなの汚いよ……」

「でもおまえさっきおれのうんこ身体に乗っけてたじゃん。っつか超勃起してんじゃん、アンドせっかく身体拭いたのにオシッコでびちょびちょ」

 あまり力を籠めて握ったらさすがに壊れてしまうだろうが、黒光りするそれにはスマートな諭良の身体から出て来たことがやはり信じられないような、硬い物質感がある。

「……なー、諭良、おれのズボンとパンツ脱がして」

「え……?」

「いいから、早く、アンドカメラおまえ持ってて」

 尿塗れで、まだ尻を拭いてもいない諭良は戸惑いながらも慌てて昴星の下半身を裸にし、昴星の手からカメラを受け取った。

「おれ撮って」

 昴星が頼むと、すぐにカメラを向けた。

「昴星……、勃起してるね」

「ひひ、だってさ、うんこすっげー太いんだもん、見てたら勃起すんの当たり前じゃん。……諭良、ちょっとうんこ待てる? もうまた出ちゃう?」

 諭良は首を振った。「ちょっとぐらいなら……、なにするの?」

「ん、……ひひ」

 それが可能かどうかは判らない、誰だってそんなことを考えもしないだろう。けれど、してみたくなった。だからしてみる。そういうことの繰り返しでいつだって昴星は、例えば諭良と幸せになって来た。

 昴星は慎重に足の間へその「棒」を導く。同時に括約筋から力を緩めた。まだ排便からそれほど時間は経っていないし、その場所に「おにーさん」の硬くて太いものを収めることを繰り返すうちに、力の抜き方もコツのようなものを会得している。息を整えて、諭良の便棒をそのままそこにあてがう。

「ひ、ひひ……、うんこ……、すっげ……、諭良のうんこと、お尻、キスしちゃった……」

 その特異な感触に思わず括約筋を締め付けてしまいそうになる。もうあまり余裕はない。放尿をする向きに力を逃がしながら、手に力を入れて諭良の便をそのまま、自分の胎内にゆっくりと埋め込んでいく。

「んぉほ……」

 それは昴星が思っていたよりもずっと容易く、身体の中へ入った。自分の出したものの方がもう少し柔らかく太かったということだろうか。諭良は息を飲んで、昴星の肛門が自分のひりだしたものを飲み込んでいく様子を撮影していた。ちょろちょろと勃起したペニスの先端から少量の尿が零れたとき、逃がし続けていた力に限界が来た。

「んぐぅ……っ」

 括約筋を、ぎゅっと引き絞る。ちょうど「おにーさん」のペニスの長さほど収まったところ、ロールペーパーで支える指の少し上で、諭良の便がぶちりと切れた。手に残った「柄」とでも呼ぶべき部分を便器の中へ落とし、膝を震わせながら方向転換をして、尻を突き出す。

「諭良、諭良、撮って、どう? うんこ、ちゃんと入ってる? 見て」

「うん……、入ってる、見えなくなっちゃった……! すごい……、すごいね、昴星、ぼくのうんち……、昴星の中に入っちゃった……!」

「ひ、ひ、……おまえの、うんこ、すっげーかたいから……」

 強烈な排便欲求が突き上げてくる。本来大腸から直腸へと降りてくることで緩やかに生じるその欲求を、外から挿入することで無理やり喚起しているのだから当然と言える。しかし昴星は、せっかくに身に収まった諭良の便を簡単に出してしまうのは惜しいように思われた。またロールペーパーを巻き取って、手を肛門にあてがい、今度はゆっくりと外向きの力に変える。

「あ……、昴星、出て来たよ、……ぼくのうんち出て来た……、ふふ、ぼくのうんちなのに昴星のうんちみたい……」

「ん、すっごい……、ほんっとに、マジで、かったいな……! 超きもちぃ……諭良のうんこ超きもちぃ……」

 開いた右手を、ペニスに回す。またちょろちょろとオシッコが噴き出しているそれを、構わず握って動かす。自分が排泄物でオナニーをしているという背徳が、とんでもなく強い快感へと繋がっていくのを感じる。

「昴星、こっち向いて」

「んぐっ」

 ぐい、と指を押され、また腹の底に諭良の便が深く押し込まれた。もともとは、自分のものではないとはいえ肛門の奥底に収まっていたものであるから、挿入ならびに排出という行為に親和性が高いのかもしれない。先程よりも奥深くまで入ったようで、思わず昴星は飛び上がりそうになった。

「うれしい……、昴星がぼくのうんちでオナニーしてるの、すっごいうれしいよ。ぼく、さっき昴星のうんちで気持ちよくなったから、こんどはぼくが昴星のオナニー手伝ってあげる」

 膝を震わせながら振り返ると、諭良は微笑んで昴星の代わりに自分の便を支える。「ゆっくり、しゃがんで。……ふふ、ちんちんから出てるの、オシッコかな、それともガマン汁? すっごい、先っぽから糸引いて垂れてる」

「お、おまえ、だって、うんこ、また出てんじゃん……!」

「うん……、だってまだ途中だったもん。でも、さっきよりは柔らかいよ……、ほら、するって出てくる。昴星、お兄さんに、ぼくのうんちで気持ちよくなってるところ見せてあげて?」

「ん、うんっ……、おに、さん、見てる? ……ひひ、……おれね、おれ、いま、諭良のうんこ、お尻、入ってんのっ、諭良のぉっ、すっげ、硬い、うんこっ、おれね、うんこでねっ、すっごいきもちよくなってるっ……!」

「持っててあげるから、お尻自分で動かして見せて。……ちんちんは触っちゃダメ。ぼくのうんちだけで気持ちよくなって欲しいな」

 諭良の望みをかなえられるかどうかの自信が、昴星には自然と湧いてきた。熱く、石のように硬いかに思われていた諭良の排泄物は昴星自身の腸液とまじりあって、徐々に生ぬるく濡れ始めた。しかしまだ、芯がはっきりとある。全て溶けてなくなってしまうまえに、存分に、全身で、それを味わいたかった。

 だから、昴星はシャツを捲り上げて諭良の手に支えられた便を視点に腰を振り始めた。

「あっ、んっ、んおっ、おっ、おひりっ、ゆらっ、ひゅらのうんこぉっ、おっ」

 短い勃起から散る液体が尿なのか腺液なのかは、昴星自身にも全く判然としない。ただ糸を引きながら、腰を振り陰茎の弾むのに応じて飛び散るその液体の多さは、どちらであったとしても昴星の覚える快感の強さを証明するものである。

 親友の便で腹の底を突き上げられ、最上級に汚れきって、

「んっ、ぉおおっ、んっんぅ! んっ、ぁはあ!」

 昴星は肛門で超級の快感を得る。

「ああ……、すごい、昴星、すごいね、ぼくのうんちで射精しちゃった……」

 諭良は感動しきった呟きを漏らし、まだ撮影を続けている。諭良には昴星の感じた快楽の強さは理解できるはずだ。ついさっき、昴星の排泄物そのもので射精した身であるから。

「あは……っ、すっげ……、うんこ、諭良の、すっげー……気持ちよかったぁ……」

 昴星はひくひくと笑いながら、ゆっくりと腰を上げる。諭良に促されるまま、また尻を向けて突き出す。昴星の肛門に圧されれば、さすがに諭良の硬い便も崩れ、昴星の肛門は茶色く汚れ、悪臭を放っている。

「あ……、諭良、待って、まだうんこ」

 ペーパーで拭こうとした諭良を制した。昴星は僅かに膝を曲げ、直腸に残った存在感を出すために、

「ふっ……」

 と力を籠める。諭良の太い便によって十分に広げられた奥から、ごくスムーズに残便が落ちて、便器の中に納まった。

「ひひ……、すっきりした。……おー、やっぱおまえのとおれのとぜんぜん色ちげーな……」

「すごかったよ、昴星。これまでで一番えっちなオナニーしちゃったんじゃない?」

 諭良は紅潮した顔で、もちろん陰茎をきつく勃起させて言う。一番えっちなオナニー、……言われてみれば、そうかもしれない。

「おまえは、どんなの? 今まで一番エロいオナニーって」

 諭良の手からカメラを受け取って、陰茎を舐め回すように至近距離から撮って訊く。諭良は声が綺麗だ。そういう声に卑猥な言葉を語らせるのはいいものだと昴星は想像する、きっとおにーさん喜ぶぞ、と。

「いちばん……、何だろう、外でしたときかな……?」

「城址公園?」

「うん……、今までで一番興奮したのは、やっぱりお兄さんと初めて会ったときかな。自分の、勃起してるちんちん見せて、……お兄さんが見てくれてるって思ったとき、それだけで射精しそうになったんだ……」

 それがきっかけで「おにーさん」は諭良と知り合い、いまではかけがえのない恋人同士になった。

「きっとおにーさんだってめちゃめちゃ興奮したと思うよ。おにーさんちんこ大好きだもん、おまえのさ、皮だるだるちんこ可愛いっていつも言ってんじゃん」

 垂れた皮先を摘まんで上に引っ張る。真性包茎であることは全くの「お互いさま」であり先に皮が余っていることもお揃いだが、やはり長いと思う。

「昴星も、ぼくの……、皮だるだるのちんちん、好きって思ってくれる……?」

「ん? うん、おもしれーし、おまえのさ、おれのほどじゃないけどくさいじゃん、おれくさいちんこ好きだし」

 片手で皮を剥き下ろすことだって難しいほどだ。昴星はそれでも諭良の亀頭をレンズに晒し、

「ほら、諭良、自分のちんこおにーさんに見せてんだぞ」

 意地悪く、優しく、言う。

「うん……、おにーさん、いっぱい……、見てね、ぼくのちんちん……」

「超ぬれてんのな」

「ん、……チンカスも、ついてて、くさいちんちん……、ぼくの……」

 指に、脈動が伝わってくる。こういうときの諭良の可愛さ――というより「美しさ」と呼んだ方がいいことを、昴星は本能的に悟っている――はすごい、といつも思う。普段の姿を、「おにーさん」はあまり詳しくは知らないだろう。教室では諭良は、彼が思う何倍も美しいのだ。それが裸になったとたん、これほどまでに壊れて、……壊れることで一層手に負えないほどの美しさを身に纏うこととなる。

 そういう諭良を、昴星だって好きだ。

「ひゃあ! ……こ、ぉせっ……」

 そういう諭良のおちんちんが、大好きだ。

 チンカスの臭いがきつい。皮の中を満たしていたガマン汁の量が多くて、口の中がものすごく、ぬるぬるする。特徴的なおちんちんだから、この味や舌触りを昴星に与えてくれるのは諭良以外にいないだろう。味わいやすさで言えば流斗の方がずっと上だろうし、昴星は才斗と「おにーさん」の味に心酔しきっているが、この味をくれるのは諭良しかいないという思いは決して薄まるものではない。

「ん、おいし……、ひひっ、諭良のちんぽ、ひゅっごいおいひい……」

「ん、もぉっ、こおせっ……、そんな、いきなり……っ、ひんっ」

 吸い付いて、吸い上げれば、伸びた皮の隙間からにゅるんと腺液が溢れ出す。透き通って強いしょっぱさが諭良の味だ。

「らってさ……、ん、だってさ、おいしいもん、おまえのちんぽ……、ひひ、ちんぽの皮こんななげーのに、キンタマちっちゃいのな、可愛い」

「か、可愛いっていうのは、昴星みたいなちんちん……!」

 陰嚢を舐められて気持ちいいと思うのは諭良も同じであるらしい。カメラを寄せて、色白な陰茎と陰嚢を改めて捉える。

「諭良、オシッコ。皮ん中ためてんの見して」

 先っぽをきゅっと摘まんで昴星は求めた。

「もう……、うん、わかった……」

 諭良はあくまで素直にうなずき、「……んん……」わずかに腰をくねらせ、豊かに余った包皮の中へ自分の尿を迸らせる。皮先をしっかり摘まんだ昴星は、ぷっくり膨らんだ諭良の陰茎をことさらいとおしく思う。水風船の様だと思った。

「ひひっ、ちんこ、オシッコでパンパンになってんの」

「うう……」

 昴星も同様のことをしたことは何度もあるけれど、同じく真性包茎とはいえ諭良ほど皮が余っているわけでもないからその場所に収容できる量では足元にも及ばない。

「きれーな顔したかわいいかわいい諭良くんなのに、こーんなちんこしてんだもんなー……」

「き、きれいじゃないし、可愛くもないよ……」

「やー、おまえは可愛いと思うよ。可愛くなかったらおにーさんもちんこ硬くなったりしねーよ」

「……そう、かな……。でもお兄さんは、ショタコンだし……」

 どうしても諭良は、自分より昴星の方が「可愛い」と信じて疑わないらしい。これほどの相手にそう思ってもらえることは、素直にうれしい。だから昴星はそれ以上修正することなく、

「なー、諭良、好きだよ。おれ、おまえとさ、こういうこと出来るようになってよかった」

 皮を摘まんだまま立ち上がって、背伸びをしてキスをする。そして、……一応拭いたとはいえ自分の便を横たえた身体であることが一瞬頭を過りはしたけれど、構わず抱き着いてから、指を離した。

「ああ……」

 皮の中を満たしていた尿が、昴星の陰茎を濡らした。諭良は恥ずかしそうに「ごめん……」と謝るけれど、もういっそ、

「おれもおまえのトイレになっちゃおかな……」

 そんな気持ちになる。

「で、でも、もううんちは出ない……」

「んー、だからさ、あとでまた、したくなったら。……それか、さっきみてーにおまえのうんこ挿れてもらおうかなー。あのさ、おまえのうんこ硬いから、そのまんまおれん中に入っちゃったりすんじゃねーかな」

 諭良は、少し呆れたように、……でも両手で昴星を抱きしめる。やはりこうしてみると諭良の方がずっと背が高く、昴星はまだ小さいのだった。

「大好き……、大好きだよ、昴星、昴星、昴星のちんちん、いっぱい欲しいな。そしたらまた、きっと、硬いうんちするから……」

「あ、そっか、おれが挿れるんだったっけ」

 慣れない立場の転換であるものだから、ついつい忘れてしまっていた。とはいえ、昴星だってもうとっくに勃起している。諭良の、細い身体、引き締まった臀部、改めて向けられて、

「昴星」

 ぐいっと両手で広げられるのを見せられれば、普段はそういうことを滅多にしない昴星だってどきりとする。もっと日常的に諭良に挿れてりゃよかったかなって気持ちになる。

「ん、……んぅ」

 足元以外全て脱ぎ捨てて、同じく全裸の諭良にしがみ付くように抱き着きながら、緩んだ肛門に短い茎を押し付ける。難なくそれは吸い込まれ、諭良の括約筋の最も鋭く働くところで掴まれた。「おにーさん」や才斗だったらもっと奥まで行くだろう、その方が諭良だって気持ちいいだろう、けれど、

「こぉせ……、ふふ、ちんちん……、昴星の、ちんちん……っ、好き……」

 諭良は、満足そうに呟いている。

「ん、っとに……?」

 こんなちっこいのに?

「うん……、だって、昴星のちんちんは、昴星だけの、ちんちんだから……、大きさなんかじゃなくって、昴星が、容れて、くれてる、っていうのが、うれしいし……、昴星、あとで、ぼく、また、ちんぽ、昴星のちんぽ、いっぱい舐めていい? オシッコかけてくれる? チンカスも食べたい、うんちも、また、いっぱい、ぼくにちょうだい……!」

 言葉のたび、脅迫に近い形で括約筋がヒクヒク蠢く。理性を確実に煮溶かされるに等しいわけで、

「んっ、……わかった、わかったよっ、ぜんぶ、おまえに、やるからぁ……!」

 昴星はたまらず腰を振り始めた。しゅっとした身体、ほとんど弾まない尻の肉、後ろからしがみ付いても平気なぐらい大人っぽい身体、それなのに溢れる声は高いし、

「こぉせぇっ……、昴星っ、いきそっ、ぼく……、いくぅっ」

 同じ視線の高さで物を見る。求め合い与え合い、いっしょの気持ちでいつもいる。

 この親友と来月にはもう別れなければいけないという事実が、まるで悪い夢のように思われる。それとも今この瞬間がただひたすらに幸せな夢なのか……、判然としない昴星の耳には、放課後終了のチャイムも届かない。


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