QLOOK?A?N?Z?X????

MAID IN LOVE

2011/03/30 Wed
m25


意外な発言にうっかり考えるのを放棄して、ジェネラルに見惚れていたが、不意に全く回転率が戻らない頭の片隅でパートナーのメイドがクスリと笑った気がした。


『――…私なら勝ち越しに掛けます、根拠もなくはないですし』

『本当に幻想郷へ御招待してしまいますよ』

なんと言う完璧で瀟洒なフラグ回収。
オズワルドが前線に出ている背後で、しっかりケージを溜める。これがカーズの強みである。

「…………ッ」
「私に君を引き止める資格などないことは分かっている。君がスペルカードを扱うことも。だが―――、」

咲夜の言葉が頭の中でリフレインして、理解すると同時に衝撃が体中を駆け巡る。
その間にもジェネラルの懸命な告白が脳内を掻き乱して、すでに自分を取り繕うことすら忘れていた。
ジェネラルの真摯な告白は一撃十割余裕だと言うのに、手数も多くてどうすることもできない。
カッと体中に熱が巡って、首元まで熱くなる。掌にはジワリと汗が浮いた。
ジェネラルが俯いたままで本当に良かったと思いながら、彼の言葉に鼓膜を嬲られる。

「私は―――、」

とどめの一撃はジェネラルに似合わないほど真っ直ぐで、ジェネラルらし過ぎるほどの威力だった。
しかも良く見れば、零れた金髪の合間から赤く染まった眦が覗いている。
オズワルドの中で更に体温が上がった気がしたが、もうそれも分からない。

そして時は動き出す。

頭の中には、確かなK.O.コールが何度も何度も鳴り響いていた。






開け放しにしたフランス窓からゆるりと吹き込んでくる風に乗って、試合会場の喧騒が聞こえる。
薄いレースをふわりと柔らかく揺らしたKOコールは何処か遠い響きを持って耳穴に滑り込んできた
ふぅ、と湯気を立てる紅茶に息を吹きかけて咲夜は自ら淹れたダージリンに口をつける。
カーズの試合まではまだ時間がたっぷりあり、態々パートナーを探しに行くまでもない。
暖かい紅茶で喉を潤すと、咲夜は桜色の唇をうっすらと撓らせた。

「――…偶には良いじゃない」

メイド服からすらりと伸びる足を組み替えて、テーブルの上に置かれた一脚のカップに視線を落とす。
そこにはタッグパートナーの為に淹れた紅茶が湯気を立てて置かれていた。

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[Serene Bach 2.23R]