MAID IN LOVE
2011/03/30 Wed
m25
いつも割りとはっきりと物を言うジェネラルにしては酷く珍しい。
それだけに、真剣だと伝わってきた。
胸が警鐘のように早鐘を打ち、幾度もポーカーフェイスを作り上げようと試みる。
ジェネラルも相当居心地が悪いだろうが、死刑宣告を直前にしたオズワルドも心臓が爆発しそうだった。
こんな時間をあとどれだけ味わえば良いのか分からないなら、いっそ早めに殺してくれとも思う。
「―――…オズワルド、」
いえ、実を言うともう少し生きていたいです。微温湯でも良いので閣下の傍に置いてください。
真っ赤に点灯しているライフをポーカーフェイスで隠しながら、なんですか?と促した。
追い詰められるほどに仮面が分厚くなるのはもはや、性分だと思っている。
単に開き直ったほうが楽だと思ったからかもしれない。
「私は君の友人だ」
それは重々理解しているものの、改めて口にされると若干胸が痛む。
掴まれている腕にも相当な圧が掛かっているが、それとすら比較にならないほどだ。
それでも、まだ友人と言う枠の中には居るのだと自分を慰めて、続く言葉を受け止められるよう身構えた。
「だが………、」
いつも余裕のある青の瞳が今は困ったように揺れている。
そんな風にジェネラルを追い詰めているのは自分だと思うと先ほどよりも強く胸が痛んだ。
自分の思いでジェネラルを困らせたいわけではない。
「すまない」
そ知らぬ顔をしながら、指先に緊張が走る。
もしも、自分の思いを知られているのなら、こんな風にジェネラルに切って捨てられる前に、自らの手で終わらせたい。
それはエゴに塗れた感情だが、せめて自分の口でジェネラルに思いを告げたい。
オズワルドはジェネラルの言葉を遮るように、思いの丈を込めて口を開いた。
「………幻想郷入りしないでくれ」
「……………………………はい?」
意を決して告げようとした言葉は意外すぎるジェネラルの声に阻まれて、喉まで出ていたものがすっかり引っ込んだ。
ポーカーフェイスなど冗談でも言えないような間抜けな顔を晒しながら、ジェネラルを見れば、ジェネラルもまた思いつめたように視線を脇に捨てていた。
消沈と焦燥に駆られた横顔は、こんな時でさえ見惚れるほど男前だった。
所々に走る傷痕が一層野性味を際立たせている。
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