酔っ払いの作法
2010/11/26 Fri
m25
しかし、時すでに遅く、口角を持ち上げたジェネラルの顔が間近にあった。
「……そうか、ならば今度はゆっくりとしよう。また、感想を聞かせてくれ」
声に続いて再び掌が動き出した。今度こそ、オズワルドは喉を逸らし、掠れた声を天井に向かって吐き出した。
焦らすように、溶かすように、すでに白濁で濡れている性器がいやらしい音を立てる。
さすがに此処まできて冗談ではすまされない。そう思ったが、考えが甘かった。
力の抜けているオズワルドの体躯を弄るジェネラルの指は、性器よりもさらに下の窪みへ向かったのだ。
「っ、止めなさいッ! 酔っ払いに犯されるなんて冗談じゃありません!」
「―――ッ」
さすがにそれは酔った勢いで割り切れるはずもなく、珍しく声を荒げて激高した。
何とか力を振り絞って手首を戒めるジェネラルの手背に爪を立てて思い切り引っ掻く。
酔っ払いの勢いに流されて同性に犯されるなど冗談でも笑えない。
幾ら友人とはいえ、そんな面倒まで見る気はなかった。
何の遠慮も無く引っ掻いたおかげで、ジェネラルの手背から赤い鮮血が零れ落ちる。
しかし、抵抗を戒めるように会陰に指を押しつけ、肌を転がすように擦り上げられる。
オズワルドは奥歯を噛み締め、細い喉を反らした。
悔しさが喉の奥から込み上げてきたが、次のジェネラルの言葉に途方もない衝撃を受ける。
「っ、……酔った勢いごときで、男が抱けるわけないだろう」
切羽詰まったようなジェネラルの声が鼓膜を震わせ、オズワルドは目を見開く。
獣のような色を瞳に流し込んで、捕食者然としたジェネラルが間近にあった。
同性を抱く趣味はないと言うのに、その瞳はなんなのか。
明らかに欲情に濡れて、老体に盛る意味など知る由もない。
ただ、ジェネラルがいかに真剣で、本気かだけは理解出来る。
オズワルドは気がつかない内に喉を鳴らして唾を飲み込むと、困惑を顔に敷く。
「なん……っ、―――…ん…ッ」
奥まった窄まりに指を押しあてられて、息が詰まる。
探る指は太く逞しい、白濁で濡れている指が幾度も窄まりを擦り、襞を弾いていく。
爪先を僅かに含まされるだけで括約筋が拡げられて、唇が戦慄いた。
けれど、ジェネラルの声が熱っぽく、オズワルド。と幾度も呼ぶ。
その声に逆らう事が出来ず、ズク、と沈む指先を体内で感じた。
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