秘色の糸
2010/11/10 Wed
m25
!注意
ジェネラル×オズワルドで糖度の高いお話。
オズさんが軽く乙女なので注意。
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足早に訪れた冬は、冷たい北風を伴って街路樹の葉を浚っていく。
窓の向こうで茶色に変色した葉が高く舞うのを見やり、オズワルドは淹れたての紅茶をカップへと注ぎいれた。
「今夜も寒くなりそうですねぇ…」
やれやれ、と口には出さずに首を振ると、湯気の立つカップへとミルクを落とす。
冷えた指先を暖めるように両手で包み込み、細い息を吹きかけながらゆっくりと口腔へと招き入れた。
舌を灼くほど熱くはあるが、腹の中からじんわりと温かくなっていく。
オズワルドは小さく呼気を吐くと、少しばかりずれた膝掛けを直した。
その際、膝に乗せたままだった毛糸の玉がころり、と転がり、膝から離れていく。
咄嗟に片手を伸ばして掬い上げると、柔らかな感触が掌へと伝わってきた。
「危ない危ない」
オズワルドは楽しそうに微笑みながら、掌に落ちてきたグレーの毛糸玉に視線を落とした。
きっかけは、同居人の一言だった。
『―――…今日も寒くなりそうだな…』
声に、オズワルドは紅茶のポッドをテーブルへと置きながら視線を上げた。
視線の先では、ジェネラルの顔が窓へと向いていた。
その表情には、珍しいことに軽い不快感が浮かんでいる。
オズワルドも釣られるように視線を窓へと向けると、どんよりとした雲が広がって陽光を邪魔していた。
確かに、このままの状態であれば、そこまで気温も上がらないだろう。
街路樹を盛大に揺らす北風が猛攻を掛けているなら尚更だ。
オズワルドは視線をジェネラルへと戻して口を開いた。
『冬は嫌いですか?』
『嫌いではないが、寒いと動きが鈍るから困る』
冬季、しかも屋外会場でのトーナメントでも余すことなくやんちゃっぷりを披露しているのを見ていたオズワルドは声に出さずに苦笑する。
あれで動きが鈍っているんですか、閣下。と心中で突っ込みを入れるも、
眉間に僅かな皺を刻んでいるのを見てしまえば、単純に寒いのが苦手なのだろうと想像がついた。
『でしたら、コートをご用意しましょうか』
朝食前に目を通した新聞には、真冬日という言葉が踊っていた。
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