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祭祀様は甘くない

2010/10/27 Wed
m25



―――ゲーニッツの詰まらなさそうな落胆と引き換えに。

導き出した結論を胸に抱くと、グスタフに羞恥は残ったが迷いは消え失せた。
ゲーニッツを我が身で満足させることができるのならば、どのような代償を支払う事も厭わない。
グスタフはゆっくりと立ち上がり、きっちりと締めた青のネクタイに指を掛ける。
タイピンを外し、ネクタイのノットに指を差し込んだところで、ゲーニッツの楽しそうな声が耳を打った。

「あぁ、服はそのままで。後で私が脱がせますから」
「………御意」

既に羞恥がこみ上げ、耳を赤く縁取っている。
視線を合わせることが出来ず、好奇を孕む視線を感じながらグスタフは指先を下した。
無造作に指を引っかけるのは黒い革ベルトである。
腰を絞る黒いベルトの金具を外し、耳にこびりつく金属音を無視して前を肌蹴た。
僅かながら熱を持った性器が下着を緩やかに押し上げている。
敬愛するゲーニッツの前で浅ましく反応している下肢を露出させると自覚するだけで熱が頬まで広がった。
ゲーニッツの視線はグスタフを嬲るように股間に集中しており、組んだ膝の上に頬杖を突いて観賞している。
無言で先を促すゲーニッツの視線に、グスタフは瞼を下して、冷たい外気に熱い自身を晒し出した。
しかし、グスタフの熱は急な温度変化にも萎えることなく、むしろ倒錯的な現状に興奮を覚えていた。
角度づく性器に長く細い指を絡めて、吸い付くような革手袋の感触に奥歯を噛む。
根元から熱を押し上げるように扱き始めれば、切っ先が微かに痙攣して重みが増す。

「……ほう、見られていてもちゃんと感じるのですね」
「そのような…ことは……ッ」

茶化すような声に腰が跳ねて、先からとろりとした先走りが零れた。
見られているからこそ、感じてしまうのだという事実はグスタフの肉体が雄弁に語る。
顎をこれ以上ないほど引いて、革手袋に包まれた両手を性器に絡めて摩擦を繰り返す。
先走りが棹に広がり、手の中で熱がずっしりと重くなる。
こんなものを見ても楽しいとは到底思えないが、ゲーニッツの視線が外れる気配はない。
ゲーニッツはスーツを一部の隙もなく着込んだまま、前だけを肌蹴、手淫に耽るグスタフを楽しげに見つめていた。
黒い革手袋は先走りに濡れて、怪しく光を弾いている。

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[Serene Bach 2.23R]