温泉郷へようこそ
2010/10/13 Wed
m25
しかし、ゲーニッツはそれを良しとしないようで、ヨハンの擽るように赤髪を指に絡めて耳に掛けてきた。
露わになった眦に、目を見開いて咥えたままゲーニッツを驚きに見上げた。
「折角、貴方がここまでしてくださっているのに、顔も見れないなんて勿体ないじゃないですか」
熱に浮かされても飄々とした口ぶりのゲーニッツに、うう、と片目を歪めて、
すでに十分熱く滾っている熱から唇を離して、何度も告げた反論を持ち出す。
「お、大人しくしてろって言ってるだろう…!今日だけ、だから、な…ッ」
「今日だけ、のバーゲンセールですね」
小さな笑い声が後からついてくれば、本当に分かっているのか怪しい。
けれど、今更後戻りすることも出来ずに、ヨハンは大人しくゲーニッツのものに再び舌を這わせた。
舌先でガイドするように亀頭だけを含むと、丁寧に口腔全体で包み込んで深いキスを落とす。
口腔ではゲーニッツの先走りと粘液が混ざって、糸を引く感覚に粘膜が侵される。
眦に溜まる涙を何とか堪えて、音が立つほど激しく頭を前後させ始めた。
十分に高まっているゲーニッツを頂に押し上げるように、口腔全てと手を使い奉仕する。
ゲーニッツの快楽に止めを刺すように、甘く竿に歯を沈めた。
「………く……ッ」
「ふ…ッ、…ん……っ」
その瞬間、熱い迸りがヨハンの口腔を満たした。
蕩けるほどに灼けた欲望を一滴残らず、喉で受け止めようとすると咽仏がヒクヒクと痙攣する。
一度では飲みきれず、数度に分けて喉を鳴らすと苦い味がヨハンの脳まで痺れさせていく。
跳ねるゲーニッツの腰を気遣うように砲身に舌を這わせ、全て舐め取ると唇を離して息を吐いた。
喉に絡まるような熱がヨハンの脳裏を霧靄で包む。
浴衣から覗く胸板が上下して、酸素を求め何度も深呼吸を繰り返す。
手背で唇を拭いながら、僅かに蕩けた眼差しをゲーニッツに向け、口を開く。
「……これで、満足だろ。もう、大人しく寝て傷を治……うわっ!?」
言葉の途中で腕を引っ張られ、ゲーニッツの上に乗り上げてしまう。
反射的に抵抗しようとするも、傷のことを思い出せば、体重を掛けないようにと注意が逸れる。
「いいえ、満足には程遠いですね。私を気遣ってくださるなら、暴れないでください」
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