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きんいろのひかり

2010/09/09 Thu
m25


だから、朝が来る前に戻ろうとしたのだと、視線を外しながら続けたジェネラルに、オズワルドは目を瞬かせた。
確かに、オズワルドの目は光に弱くはあるが、ジェネラルがそこまで気を遣うほどのことではない。
余り思い出したくはないが、暗殺者として動いていた時分には夜間での活動が主になっていたせいで
陽光を嫌っていた節もあるがそれも本当に昔の話だ。
オズワルドは僅かに首を傾げながら、憂い顔で目を伏せたジェネラルを眺めた。
金色の睫が青い目を隠してしまうのが、少し勿体なく思える。
ジェネラルを形成するものでオズワルドが好まないものなど一つとしてないが、その中でも湖のように深みのある青眼は別格だった。

「……閣下?」

語尾を持ち上げるように呼んで、恋して止まない青眼を誘うと、そろそろと視線が持ち上がってくる。
朱色に染まる頬といい、何処か不安そうな青い瞳といい、全てがオズワルドを引き付ける。
堪らない愛しさを感じてオズワルドは目を細めると、次いで、全ての疑問が解消された。
確かに、オズワルドは毎朝ジェネラルを見るたびに光に耐え切れなくなったように目を細めていた。
けれど、それはジェネラルが指摘したことが原因ではない。

「――――……ふふ」
「…オズワルド?」

オズワルドはジェネラルを一層抱き寄せて上機嫌に笑気を漏らした。
種が分かれば何ということはない。
オズワルドにとって、酷く都合の良い答え。

ジェネラルが隣にいるという幸福感から細めた目を、ジェネラルは光によるものだと勘違いしているのだ。

それが余りにも的外れすぎて、そしてどうしようもなく可愛らしくてオズワルドは喉を揺らした。
笑われている理由が分からず、困惑したような視線を向けてくるジェネラルの額にキスをした。
唇に触れる体温が高くて心地良くて、オズワルドの笑みを一層誘った。



光よりも、あなた自身が眩しいと伝えたら、腕の中の恋人はどんな顔をしてくれるだろう。

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[Serene Bach 2.23R]