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コーヒー・ブレイク

2010/09/05 Sun
m25


!注意

オズワルド&グスタフの師弟設定小話。
オズさんがグスタフ大好き。キス描写有り。
嘘設定、別人臭、妄想全開等苦手な方は要回避。


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なにやら大量の仕事に追われているらしい弟子の後姿を、オズワルドはなんとはなしに見やっていた。
あちらこちらに広げられた書類に視線を投げるたび、綺麗に手入れされた黒髪が肩口で揺れている。
視線がパソコンから離れている間にも、自分に良く似た器用な指が忙しなくキーボードを叩く音が響く。
かれこれ―――正確な時間は忘れたが―――三時間近くはパソコンと戯れているグスタフに休憩を取る気配はない。
オズワルドは一つ息をつくと、ゆっくりと座っていたソファから立ち上った。
暗殺者時代の癖が未だ抜けずにいるオズワルドは、ソファの僅かな軋みさえも殺しきると、足音さえさせずにキッチンへと向かう。

と。

「どちらへ?」

キーボードを叩く音に混じり、低音が耳を打つ。
それに触発されて、オズワルドの歩みが止まった。
首を巡らせれば、グスタフの視線はパソコンに向いたままで、オズワルドには背を向けている。
気配察知が巧くなりましたねぇ…と場違いなことを考えながら、オズワルドは微かに笑った。

「少しの休憩も取らない仕方のない弟子に、コーヒーでも淹れようかと思いまして」
「お気遣いなく」
「おや、適切な休息は処理速度に貢献しますよ?」
「結構です」

にべなく捨てるグスタフに、しかしオズワルドはグラス越しの瞳を一層和ませた。
笑気を隠さず片手で口元を隠し、一頻り笑うと、今度は足音を殺すことなくグスタフへと近寄る。
グスタフの背後に立っても、その背中は微動だにしない。

「疲れてるでしょう?」
「然程でも」
「私には疲れているように見えますよ?」
「貴方が耄碌したのでしょう」

結構な毒を吐いてくるところは誰に似たのか。
オズワルドの脳裏を青い法衣が過ぎったが、あえて気付かなかったことにする。
グスタフの背後に立ったまま、眼下に流れる黒髪を一筋掬う。
今までリズム良く奏でていたキーボードの音が一瞬だけ途切れるのが面白い。
掬った髪は、そのまま形の良い耳に掛けてやると、下から機嫌の悪そうな声が聞こえてきた。

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