Gambling Night「はん、あたしの負けだ負けだっ!ほらよロック、好きしろよ」 カードゲームに負けたレヴィは面倒くさそうに壁に手をつき、こちらに尻を向けた。 え、マジで? 確かに身体を賭けさせたのは俺だけど、ジョークのつもりだったんだけどな。 「…ん?どうしたんだよ」 あまりにも急な展開についていけないでいる俺に首だけこちらに向けて、レヴィが重ねて言う。 「なんだ、その呆けたツラは。風情が無いってか?そこまでは賭けの時に約束してなかったぜ」 頭の中を真っ白にさせながらも、やっとの事で俺はレヴィに指摘する。 「お前、タバコくわえたままだぞ」 「いちいちうるせぇなぁっ!火をつけたばっかだから勿体無いんだよ、早くしろよ」 逆ギレで返される。 「何だよ、その言い方……」 俺はむっとする。いっそのこと腹立ちのままに蹂躙してしまおうかと思ったが止めた。 そうしてしまったら、レヴィの思う壺のような気がしたからだ。 なぁレヴィ『北風と太陽』の話は知ってるか?心の中で呟く。その咥えタバコを外してやるよ。 念を押すように俺は言う。 「…後で『やっぱり今のなし』とか言うなよ」 鼻で笑うようにして彼女は答える。 「ふん、甘く見られたもんだな。言わねぇよ」 俺は背後からレヴィの胸をタンクトップの上から両手で優しく包み込み揉みはじめる。 人差し指で乳首を刺激しながら。 女性の胸ならではの柔らかさと弾力を掌に感じながら、優しい愛撫を続ける。 「へぇ、おっぱいがお好きなのかよ。ロックらしいぜ」 「胸だけじゃないさ」 左手は胸の感触を楽しみつつ、右手はレヴィのジーンズのファスナーに触れ、そのままゆっくりと 下ろしていく。ふと思いついて、レヴィのうなじを舐め上げてみる。 「ん、ん」 レヴィはビクンと背中を震わせる。俺は呟く。 「結構、感じやすいんだ」 「…んな、訳ねぇだろっ。いきなりだからびっくりしただけだ!」 怒り顔をこちらに向けてレヴィが言い返す。 「どうかな」 俺は自分がしゃがむようにして両手を使ってレヴィの下を脱がす。 今、俺の眼前に尻がある。形よく引き締まった、それでいて丸みすらあるレヴィの…。 尻の両脇を掴むとゆっくりと左右に開いてみせる。レヴィの秘所は綺麗な赤桃色だった。視線を移せ ば、上に控えめな薄茶のすぼまりが見える。 顔を近づけながらレヴィの花びらを両手の親指で優しく開いてやると、奥は更に赤みを増し、入り組 んだ襞が俺を誘うように蠢くのがわかった。 「ロック…てめえ、思ってた以上にむっつり野郎だな」 俺がじっくりと見ているのが予想外だったのだろうか、戸惑いを隠しきれていない。 「甘く見てたのはどっちかな」 レヴィの花びらを指でなぞり、敏感な尖りにたどりつく。そのまま人差し指の腹で尖りの中の果実を 探りあて、俺はそっと撫で始める。その刺激にかすかにレヴィが身じろぐ。 俺は何も言わず、指の動きはそのままに股間に顔を寄せていく。レヴィがその気配に息を呑む。 軽く尻のすぼまりを舌で舐め、間をおかずにそのまま舌を差し込む。『あぅ』とレヴィが小さくうめ いた。構わずに舌をレヴィの肛門を広げるように更に奥へと入れ、蠢かす。 クリトリスを愛撫していた人差し指をもうひとつの穴の入り口に触れさせると、まるで吸い込まれる ように指が中に入っていく。無意識にレヴィが逃れようと腰をくねらせる。 「…な、何だよ、そんなことする必要なんかあるのか…あ、ぅん」 俺は名残惜しげに舌を抜くと、尻に何度もキスをしながら言う。 「しなきゃいけないんだよ日本式はな」 「馬鹿にすんな、他の日本人とヤッたことだってあるんだ…」 「そいつの方が間違ってたんだよ」 俺は指を抜くと立ち上がり、 後ろから覆い被さりながら、レヴィに耳元で囁きを聞かせる。 右胸と秘所への優しい愛撫は忘れずに続けながら。 「――とっとと突っ込みゃいいじゃねえか、ご自慢のブツをよ。もう入るだろ、充分…」 毒づきながらも焦りの色が交っているレヴィの声に、俺は意地悪く返す。 「やだね、俺はお前を味わいたいんだ」 耳元にかかる熱い息に、レヴィが背を反らせ、口元を緩ませる。 「どうしたレヴィ、タバコを落したら火事になるぞ」 俺の言葉にレヴィが慌てる。 「ン…嘘、ちょ、一寸待っ…」 そう呟きながらも、自分ではどうしようもないといった様子をレヴィは見せる。 切なげに眉根を寄せ、目を閉じる。俺はそっと彼女の口からタバコを外してやり、灰皿に押し付ける。 そしてもう一度耳元で囁く。 「どっちみち、もう吸えないだろ?フィルタが涎でべたべただ」 レヴィの体温がカッと急上昇したような気がした。 「そんなはず…!?」 「べたべただよ。上の唇も…下のここも」 怒ってごまかそうとするレヴィに駄目押しするように言ってやる。 中指でレヴィの濡れた秘裂をなぞり、わざとピチャピチャと音を響かせる。 「fuck…んな音聞かせん、な」 「レヴィに気付かせてやろうと思って」 「何をだよ…」 「自分がどんなにやらしくなってるか…」 「馬鹿…野郎…」 以前酒の席で『経験は豊富な方だ』とレヴィは笑いながら言っていた。 きっと回数だけでいうなら、そうなんだろう、けれど。 こんなふうにレヴィという女を抱くというよりも、欲求の捌け口として扱われてきた事が多かった んじゃないだろうか、何となく俺は思った。 例えば、恋人同士の交わりであっても、それは互いの肉欲のぶつけあいだったのかもしれない。そ して、彼女も自分の身体をそのようなものとに認識しているんじゃないんだろうか。 俺は独り善がりにならないように慎重にレヴィの全身を隈なく愛撫していく。 わき腹の敏感なラインをキスをしながら遡っていく。 やがて唇がわきの下に届き、俺はそのままねぶるようにわきの下を舌を遣って責める。 俺はレヴィの背筋に舌を這わせ、ゆっくりと舐め上げていく。 必死で声を押さえ込むレヴィは、快感をどう表現したらいいか分からないと言った感じで全身をうね らせる。 レヴィが感度を増していくのがわかった。 いまや俺が内腿を指でなぞり上げるだけで、レヴィは足の力が抜け、膝を震わせる。 レヴィが耐え切れないといった感じで言う。 「いい加減、終わりにしろ、よ…そん、なの…」 「感じてるんだろ?」 「バッ…そんなはず…」 否定しようとするレヴィを遮って俺は言う。 「今まで幾つの夜を一緒に過ごしてきたと思ってるんだ。お前の感じる所なんかお見通しだ」 レヴィがこちらを向いて毒づく。 「分かったような事言うんじゃね…あぅ…」 そう言いながらも瞳は潤んでいるのが分かった。 恐らく、レヴィの身体を通り過ぎた男達の中でも、俺は経験は少ない方だろうけど。 今は彼女を感じさせる事に専念する。 俺は跪き、目の前にある尻をじっくりと撫でまわす。時に憎らしくて、今はいとおしい存在。 それから秘所に顔を埋めるようにして音をたてて舐めまわす。 レヴィが弱々しく呟く。 「…もう、入れちまえばいいじゃないか…」 やけっぱちな威勢のいい台詞とは裏腹に、レヴィは何度も全身をビクビクと震わせる。 「入れなきゃ駄目になっちゃいそう?」 「だ、誰がだよ」 「さてね」 俺ははやる心を落ち着かせ、スラックスを脱ぎ、トランクスを脱ぎ捨てる。 それからレヴィの腰を掴みながら言う。 「焦らすのは、なしにしてやるよ」 そして、いきなり俺は突き入れる。ヌリュ。充分に濡れたそこは待ちかねていたかのように、俺の 物を迎える。暖かく包み込み、俺のものを根元の方までしっかり受け入れる。 逆に抜こうとすれば、レヴィのそこは心地よくまとわりつき、俺のものを刺激する。まるで、中で 繊細な愛撫でも受けているような感触。 俺は直にその運動に夢中になる。 ぐちゅ、ぐちゅ、出し入れするほどにレヴィは濡れて、つながっている箇所の動きはより滑らかさ を増していく。 「レヴィ」 俺は彼女の頬に自分の頬をすり寄せ囁く。 「ん、ん。何だよ」 俺の両手は自然とレヴィの胸を包み込み、愛撫する。時にすっかり尖った乳首を弄びながら、言葉 を続ける。 「……お前の中すごい気持ちいい」 「――そうかよ」 「レヴィは?」 「……」 「気持ちよくない?」 頬を上気させ、愛液を俺の方にまで滴らせているくせに、それでもレヴィは虚勢を張る。 「良く…なんか……」 俺はレヴィの頬から自分の顔を離し、レヴィの腰を両手で掴みなおして言う。 「…じゃあ、やめてあげようか」 「…え?」 俺は動きを止めると、ゆっくりと抜いていく。 「…え…ゃ…だ、あ!…」 うっかり本音を洩らし、うろたえるレヴィを見て俺はほくそえむ。 「しょうがないな。じゃ、もっとよがらせてやるよ」 俺は更に動きを激しくしていく。 「や…ぁ、すごい、きてる」 自分でも気付かぬうちに、レヴィは尻を俺に押し付けて、より深くまで俺を味わおうとする。 それにつれ自然に反らした背に浮かぶ汗の玉を俺は舐め取る。 「……っ!」 声をあげそうになるのをレヴィは唇を噛み締めて耐える。 「声出しても大丈夫だよ、今誰もいないだろ」 「あ…だけど…ハァ…だけど…」 全身の力が入らないレヴィは、上半身を壁に押し付けて、どうにか膝をついてしまわぬように耐えて いる。 「なぁ教えろよ。何がどうして気持ちいいんだ?」 のどの奥でやっと絞り出されたような小さな声でレヴィが言う。 「……が…ぃい」 「聞こえないよ、もっと感じたいんならちゃんと言えよ」 熱い吐息をこらえる事も出来ずに、それでもレヴィは答える。 「ハ、ハァ…ン…ロ、ロックのdickがあたしの中を掻き回して、気持ちいいの!」 俺はまだ許してやらない。 「そんなスラングでごまかすなよ。もっと直接な言葉で聞かせなよ、まだ欲しいんだろ?こ・れ」 俺は動きを止め、代わりに自分のものをグイッとレヴィのヴァギナの奥を押し付ける様にして、 えぐってみせる。 たまらずレヴィが自分の思いを吐き出す。 「ン…ン…ロックのちんちんがぁ…あたしの…おまんこの奥にまで…響いてきて…すごいのぉ…気持 ち…いいの!」 レヴィがこちらを困ったような、それでいて艶っぽい目付きで振り返る。 「あぁ…ん!…ロック、これでいい?」 「よく言えました。ご褒美だ」 俺は動きを早め、更に奥まで、自分のものでレヴィの中を突き上げる。先端に子宮を感じるほどに。 「あ、ん、すごく来る」 「俺も、もう出ちゃいそうなぐらいだ…中はまずいよな」 レヴィが首をぶんぶんと横に振りながら言う。 「中でいい…んだ…今、大丈夫だから」 「中がいいの?」 また憎まれ口で返されるかと思ったが違った。 「……そうだよ、中に…出して…」 素直なレヴィのお願いが愛おしくて、俺は一気に高まっていく。 「レヴィ…出すよ、レヴィの中に…俺の精子、全部ぶちまけるよ」 やっと、喘ぐように、少し甘えた声でレヴィが答える。 「…ん、ん、来て、このまま、私もイクから…あ、あぁ!」 歓喜の声と共にレヴィが俺を締め付けてくる。 「く、あ…出る」 ドク、ドク、ドクン。 レヴィの中だけじゃとても収まりきれるはずもないほどの精液がほとばしる。 「あ、太腿伝ってる。ロックの熱いのが…」 うわ言めいた呟きは、それでも俺の耳に確かに届いていた。 * * * * * * * * 「なぁレヴィ、賭けのリベンジはいつだい?俺にアロハを着せるんだろ」 俺に下半身をぬぐわれるがままにされ、ソファに横たわっていたレヴィに俺は声をかける。 怒ったように寝返りをうって、こちらに背を向けながら言う。 「もう、二度とおまえとはやらねぇ」 俺はレヴィの方に顔を近づけて囁く。 「また、いじめられるから?」 ガバッと身を起こし、ドスの利いた声でレヴィが言う。 「るせぇよ、調子にのんな」 俺はわざとだらしない顔で笑って見せながら言う。 「あー結構だよ。俺はあの可愛いレヴィを思い出したら、それだけで一人プレィ出来そうだからな」 ガツン。悪ガキが母親にくらうような拳骨が脳天に命中する。 「いてー」 頭を押える俺にレヴィはそっぽを向いて尋ねる。 「何であんなふうにしたんだよ」 「だから…」 「日本式なんて言うなよな。まさか、愛が無きゃダメだ何てクサい事言うんじゃねえだろうな」 「違うよ。しいて言うなら、そう、俺の趣味かな」 「…悪趣味だな」 俺と目を合わせないように後ろを向いたまま、耳を真っ赤にしてレヴィが言った。
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