あとがき



 いかがでしたでしょうか。
 作品をお読みになられた方はもうお気づきでしょうが、これは新潟の少女監禁事件と大阪の連続児童殺傷事件をモチーフにしてあります。
 幸いというべきか、これらの事件を起こした犯罪者達は法のもとで裁かれ(それでも新潟の事件は量刑が甘すぎると言う意見が出ており、私もそれには賛成ですが)、刑に服しております。
 このように精神病犯罪者の事件は少年犯罪とともに増加傾向にあるのですが、残念ながら実名を報道されることはありません。


 その大きな要因のひとつに、人権擁護団体の存在があります。
 彼らは声高に『人権』を唱え、加害者であるにもかかわらず、犯罪者の基本的人権とやらを守ろうと主張して、被害者側のことなんかまったくと言っていいほど考えようとはしません。
 本来擁護すべきは被害者側のほうであって、加害者側のほうではないのではないでしょうか。
 確かに松本サリン事件や西武新宿線痴漢事件のように、冤罪が起こった場合は彼らの存在は必要不可欠でしょう。


 しかし、だからといって、なんでもかんでも加害者側の人権を主張するのは、どうかと思ってしまいます。
 これは死刑廃止を唱えている人達にも言えることなのですが、例え自分の身内や最愛の人を殺害されたとしても、へらへらと笑っていられるような人達なので、このような主張をしても無駄なのかもしれません。
 あなたは、この作品を読んでどうお感じになられたでしょうか。
 もし身近で、このような犯罪者が犯罪を犯し、自分の身に危害が及ぶことになった場合、あなたはどう思いになりますか。


 最後に、ここまで読んでくださった皆さんに、厚く御礼申し上げさせていただきます。


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